ゴールデンウィークのある一日、「ヲタク」家族は佐賀県有田町で
開催されていた「有田陶器市」を久しぶりに訪ねて来た。
△グーグルマップ
JR上有田駅前から有田駅前までの県道沿いが陶器市の会場だ。
陶器市の期間中は、その区間の県道全体が歩行者天国になる。
片道約2キロの県道の両側には、延々と陶磁器店やテント張りの
仮設店舗、露天が軒を並べる。
上り下りと一通り歩いて回るだけでもかなりの時間と労力がかかる。
そういう中でも韓国語「ヲタク」は、有田焼の陶祖・李参平の像を
訪ね、写真に収める事を忘れなかった。
像は上有田駅から歩いて5分ほどの距離にある小さな神社の
境内にあった。
また、「ヲタク」の病的なまでに鋭いハングル探知能力は、沿道の
一角に置かれた駐車禁止のサインスタンドに記された小さな
ハングルを見落とさなかった。
・・
日本語 - 駐車禁止
韓国語 - 주차금지(駐車禁止)
中国語 - 不準泊車
・・
ところで、この表示を目にした「ヲタク」は、その後、県道沿いを
テクテク歩きながら、日・韓・中3種の「駐車禁止」表記について
しばらく思いをめぐらせた。
特に、日本語と韓国語の「抜き差しならない関係性」について、
あらためて考えて見ることにした。
もともと陶器には全く興味はなく、日用の格安品を買出しに来た
妻に付き合ってうろうろするだけの「ヲタク」にとっては、歩きながら
考える格好のテーマとなった。
「駐車禁止」という漢字語は日本語であると同時に、「주차금지」の
背後にある韓国語の漢字語でもある。
「駐車禁止」に限らず、日本語と韓国語は、近代(西欧)的な制度、
習慣、文物、概念を表すあまりにも膨大な量の漢字語を共有して
いる。
ハングル中心の韓国語表記法がその事実を、一見、見えにくくして
いるだけの話だ。
ハングルは、現代韓国語が持つ日本語との「抜き差しならない
関係性」を隠すことはできても消すことはできないまま現在に
至っている。
そうした意味で、日本の韓国語学習者にとって韓国語とは
単なる一外国語ではあり得ない。
韓国語とは、日本語と「抜き差しならない関係性」を持たされて
しまった世界で唯一無比の外国語なのだ。
以上、はるばる有田陶器市にまで出かけて、「ヲタク」が考えた
ことであった。
(終わり)
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