福岡発 コリアフリークなBlog

韓国や韓国語に関するオタクの雑学メモ。韓国映画はネタバレあり。 Since 2005/9.14

夫の深い愛に涙

2024年04月20日 |  ┗注目女優
당신이 잠든 사이 「君が寝ている間」 〇〇〇〇-
(2036)



2024年に公開された異色の家族ドラマ。ミステリー風に描かれた、
ある一組の夫婦の純愛物語。

映画の誘導により、妻の視点と一体化し、事故死した夫の裏切りを、
一度は確信してしまうなど、ブログ主もすっかりだまされてしまった。


△主演女優はチュ・ジャヒョン

しかし、だまされて絶望した分、裏に隠された亡夫の真実が明らかに
なった時、彼の妻に対する悲しくも深い愛情に強く涙腺を刺激されて
しまった。

若干の「無理やり」感はぬぐえないものの、カタルシスのある、実に
いい映画だった。

(終わり)

釜山草梁出身の大女優

2024年04月01日 |  ┗注目女優
3일의 휴가   「3日間の休暇」   〇〇〇--
(2023)



2023年に公開されたファンタジー映画。

慶尚北道金泉を舞台に(実際の撮影場所は江原道チョンソン郡)繰り広げ
られる、1人娘と今は亡き母親との魂の和解を描いたファンタジー。

娘は、アメリカの名門大学に留学した後、同大学の数学科で教授職を得る
など成功したものの、確執を抱えたままだった母親の死に目には立ち会う
こともできなかった。やがて、メンタルを病み、大学を休職した娘は
故郷に戻り、母親の残した食堂を臨時的に再開させ、休養生活を送って
いた。一方、母親は天国から3日間の休暇をもらい、娘の様子を見に来た。
紆余曲折の末、娘は母親のゴーストの存在には一切、気が付かないまま、
あくまで夢の中で母親との和解と真実の別れを経て、アメリカに戻る。


△天国からこの世に降りてきた母親役を演じた女優はキム・ヘスク

この映画では、母親を演じた女優キム・ヘスクの実に自然で情感豊かな
慶尚道方言に感銘を受けた。

キム・ヘスクと言えば、「국민 엄마 (国民のお母さん)」とのニックネーム
まで持つ有名女優。ブログ主自身、これまでも、彼女が出演した映画は
数知れず見てきてはいたが、彼女の慶尚道方言に触発され、彼女の出身地に
関心を持ったのは、この映画が初めてだった。

調べてみると、やはりと言うべきか、彼女はプサンの出身だった。しかも、
草梁洞(プサン市東区)。草梁洞は、ブログ主の妻の出身地でもあり、
ブログ主と最も縁の深い韓国の町だ。

彼女の話す慶尚道方言にブログ主の耳と心が知らず知らずのうちに反応
したのも、至極、当然のことだったのだ。

もし逆に、彼女の話す慶尚道方言に何も感じなかったとすれば、それは、
ブログ主夫婦の関係性に深刻な問題があることを意味するだろうし、これ
までブログ主が学んできた(接してきた)韓国語が、全くのニセ物だった
ということにもなるだろう。

韓国映画はブログ主にとって、もはや単なる外国映画ではないのである。


(終わり)

韓国映画に中国大女優

2024年01月27日 |  ┗注目女優
녹야    「緑夜」 〇〇---
(1980)



2023年に公開された韓中合作映画。

インチョン(仁川)港国際旅客ターミナルで保安検査員(民間委託業務)と
して働いているワケありの在韓中国人女性と、麻薬の運び屋をしている若い
韓国人女性が出会い、繰り広げられる物語。


△薄幸の在韓中国人女性を演じた中国人女優のファン・ビンビン(wiki

見る者の感性に訴えるために意図的に選ばれた映画表現の手法なのか。
登場人物の背景や物語の展開に曖昧な謎が多く、わかりにくい映画だった。

中でもエンディングシーンが最大の謎だ。

殺害されたと思われる韓国人女性の飼い犬に違いない小犬を抱いて
スクーターを走らせていた主人公の中国人女性が、いきなり画面から
消えたかと思うと、真っ黒の画面にエンドロールが流れ始め、そのまま
映画は終わってしまう。

果たして、彼女は逃げ切れたのか?あるいは、最後の衝撃音が暗示する
事故で命を失ったのか?あるいは・・?

いずれにしろ、ブログ主の趣向には全く合わない表現方法の映画だった。


(終わり)

韓国スポーツ界の闇

2023年12月22日 |  ┗注目女優
미끼   「えさ」  〇〇〇--
(1961)



2023年に公開されたインディーズ系の社会派映画。

韓国のお家芸とも言えるアイススケート・ショートトラック国家代表
チーム内で実際に起きた、男性コーチによる複数の女性選手に対する
性暴力事件に着想を得て創作された映画だ。

映画の題名の「えさ」とは、おそらく、コーチが選手の心を操るために
巧妙に利用し続けた「国家代表の座」のことである。


△迫真の演技で主人公を熱演した女優はペク・ジニ

主人公女性は、協会ぐるみの隠蔽工作やメディアを利用した世論操作
(告発者攻撃と加害者擁護)と闘い続け、ついに真実を明らかにする。

しかし、(映画では)最後に彼女は自ら命を絶ち、彼女の魂は、すでに
この世にいない他の犠牲者らの元に行く。

何とも切ない結末で終わる映画だった。



(終わり)

性暴力の衝撃と宇宙人

2023年12月12日 |  ┗注目女優
어느날 그녀가 우주에서  「ある日、彼女が宇宙から」 〇〇〇--
(1956)



2023年に公開された癒し系の恋愛物語。

主人公は性暴力被害の衝撃から心が壊れてしまった女性。突然、宇宙
からの信号が聞こえるようになった彼女は、近いうち、生まれ故郷である
宇宙の星に帰るつもりでいる。ただし、宇宙に帰るためには、大量の
薬品を摂取し地球にお別れ(自死)しなければならない。


△主演女優はシン・ヨンソ

もう1人の主人公は「만년 취준생(万年就準生)」、つまり万年就職
浪人生の冴えない青年。彼は、風変わりではあるけれども、美しい
主人公女性に一目ぼれ。何かと彼女と関わりを持ち、徐々に心の距離を
縮めて行く。


△ヘルメットとメガネは宇宙との交信器具

紆余曲折を経て最後には、地球に留まることになった女性と就職の道が
開けた青年の明るい未来を予感させながら、映画はハッピーエンドで
終わる。

なかなか見ごたえのある、心温まる映画だった。


(終わり)

旧炭鉱町の復讐劇

2023年12月11日 |  ┗注目女優
터널 3D   「トンネル 3D」   〇----
(1955)



2014年に公開されたサスペンス・ホラー。主な舞台は江原道の旧
炭鉱町(太白市)に残された、炭鉱の坑道跡。

20年ほど前、炭鉱の落盤事故で坑道に閉じ込められた父親の救出を
社長に拒絶され、その後、自らも坑道で命を失った少女の霊が、若い
女性(霊)へと成長し、炭鉱体験施設を中心とするリゾート開発に
乗り出した社長の息子たちに復讐する物語。


△悪霊を演じた主演女優はチョン・ユミ

ストーリーの展開にかなりの無理を感じたし、ブログ主の趣向にも全く
合わない映画だったが、主人公女性を演じたチョン・ユミだけは、強く
印象に残った。


(終わり)  

韓国映画と「毒親」問題

2023年11月28日 |  ┗注目女優
독친  「毒親」 〇〇〇--
(1945)



2023年に公開されたミステリー風の社会派ドラマ。

自殺サイトで知り会い3人でいっしょに自死した若者たちの背景について、
刑事が捜査を始める。そして、そのうちの1人、級友や教師からのいじめや
性暴力が疑われた女子高生の自死の真相が徐々に明らかになっていく。


△迫真の演技で毒親を演じた女優はチャン・ソヒ

刑事らは、地道な聞き込み捜査の結果、女子高生が、一見、教育熱心な
母親の過剰な干渉と束縛により心を病み、ついには自死に追い込まれた
事実を突き止める。

なかなか見ごたえのある、メッセージ性の強い映画だった。

ちなみに、映画の題名にもなっている「독친(毒親)」という新しい
俗語は、日本語の俗語「毒親(どくおや)」に由来するものと見られる。


(終わり)

農業を始める恋人たち

2023年10月29日 |  ┗注目女優
봉태리   「ポンテ村」  〇〇〇--
(1937)



2023年に公開されたインディーズ系のラブコメディ。

警察官採用試験浪人を続けている女性と会社が倒産した青年が出会い、
ドタバタ劇を経て、彼女の祖父が農業をしている慶尚北道の架空の山村、
ポンテ村で、薬草(구슬초/サクラダソウ)を栽培する農家になる
までの物語。


△村で発生していた靴ドロボウの犯人がコラニだったことを突き止めた女性

なかなか楽しい映画だった。


△いい味を出していた主演女優はキム・ユンヘ

主演女優のキム・ユンヘも、実に個性的でいい味を出していた。

(終わり)

好印象のキム・ソジョン

2023年10月20日 |  ┗注目女優
오싹한 동거  「ぞっとする同居」 〇〇---
(1931)



2022年に公開された異色の恋愛ドラマ。

ゴーストが見える女性と昏睡状態の青年のワケありゴーストが同居を
始め、最後に力を合わせて2人を苦しめてきた悪霊を退治する。その後、
青年は意識を回復し、ゴーストの時の記憶を失った状態で彼女と再会、
2人の未来を予感させながら映画は終わる。


△印象的な演技を見せた主演女優のキム・ソジョン

ブログ主の趣向とは全く合わない映画だったが、例によって韓国語の
聞き取り学習と割り切り、何とか最後まで鑑賞させてもらった。

(終わり)

新感覚韓流復讐劇

2023年10月10日 |  ┗注目女優
발레리나  「バレリーナ」 〇〇〇--
(1924)



2023年に公開された新感覚バイオレンス・アクション。BGMの基調は
アメリカのヒップホップミュージック。映像は、写実的な描写を離れ、
まるでミュージックビデオを思わせるような幻想的で芸術的なシーンが
多い。

物語の内容は、中東やアフリカで特殊警護要員として活躍した過去を持つ
1人の女性が、親友のバレリーナを自死に追い込んだ犯罪組織を相手に
繰り広げる、壮絶な復讐劇。


△主演女優は「バーニング」でヘミを演じたチョン・ジョンソ

なかなか見ごたえのある映画だった。

(終わり)

韓流婿取り大作戦

2023年10月09日 |  ┗注目女優
가문의 영광 : 리턴즈 「家門の栄光:リターンズ」 〇〇〇--
(1923)



2023年に公開されたラブコメディ。

ヤクザ組織からカタギの企業グループに転身した白虎グループが、会長の
娘の婿取り作戦を繰り広げ、見事に成功させるまでのドタバタ劇。


△チャーミングで個性的な演技が光ったユラ

内容的に特に面白い映画ではなかったが、会長の娘を演じた女優、
ユラの好演が印象に残った。

(終わり)

韓国映画とヤクルト

2023年10月03日 |  ┗注目女優
마마   「ママ」 〇----
(1921)



2011年に公開された家族ドラマ。

ヤクザの息子を持つ母親。難病の息子を持つ母親。高名な声楽家で
娘と確執を抱えた母親。3組の母子が繰り広げるハートフルな家族
ドラマである。


△息子は難病で自身も余命宣告を受けたヤクルト販売員を演じたオム・ジョンファ

過剰にすぎる演出がチープさをかもし出す、ブログ主の趣向には全く合わ
ない人情ドラマだった。ただし、例によって、韓国語の聞き取り学習と
割り切り、最後まで観賞させてもらった。


(終わり)

自己中な男に傷つく女

2023年09月21日 |  ┗注目女優
남자는 처음을 원하고 여자는 마지막을 원한다
「男は最初を願い、女は最後を願う」 〇〇---
(1915)



2023年に公開されたインディーズ系の恋愛映画。

無責任でいい加減な男との恋愛に傷つき、疲れ果てた女性が、また
新しい恋愛に希望を見出すまでの物語。


△主演女優のチョン・ミミ

例によってブログ主の趣向には全く合わない映画だったが、主役を
演じた女優、チョン・ミミの熱演には心を引かれた。


(終わり)

漁船の上でキス

2023年06月28日 |  ┗注目女優
돼지 같은 여자  「ブタのような女」 〇〇〇〇-
(1879)



2015年に公開されたコメディタッチの家族ドラマ。

南海(対馬海峡)に面した全羅南道麗水市の小さな漁村を舞台に
繰り広げられる、起伏に富んだ家族のドラマ。


△主人公を演じた女優はファン・ジョンウム

主人公は母と弟といっしょに暮らす気性の強い女性。漁業のかたわら
養豚業、豚焼肉の店まで営む働き者でもある。

映画の軸になっていたのが、彼女と優柔不断でだらしない漁師の
青年との悲恋の物語。


△青年と付き合っていた頃のキスシーン

青年は主人公を愛していたにもかかわらず他の女性の猛アタックを拒み
切れず、子どもまでつくり、結局、仕方なく彼女と結婚する。


△漁船の上のキス

その後、2人はお互いへの思いを断ち切れないままに暮らすが、紆余曲折を
経て、結局は主人公もお見合い相手のさえない男と結婚し、村を出て行く。

村に残った弟が、姉の幸福を祈りながら、自分の初恋相手を守るため、
体を張った喧嘩を始めたところで映画は終わる。

切なく、そして乾燥した内容の映画ではあったが、物語の展開にはすっかり
引き込まれてしまった。

(終わり)

美男美女がフラれる

2023年06月23日 |  ┗注目女優
패자부활전  「敗者復活戦」 〇----
(1877)



1997年に公開された異色のラブロマンス。すでにTVドラマで成功して
いた2大スター、チャン・ドンゴンキム・ヒソンの映画デビュー作。

1人の美女が突然、あるイケメンの元を訪れ、「自分の彼氏があなたの
彼女と浮気している」と告げる。その後、2人とも完全にフラれて
しまうが、紆余曲折の後、フラれた者同士が恋に落ち、結ばれる。
つまり、「패자부활전(敗者復活戦)」としての恋を成就させたという
わけだ。

ブログ主の趣向には全く合わない映画だった。


△主演女優のキム・ヒソン

ただ、女優のキム・ヒソンは、やはり魅力的だった。

(終わり)