今日こんなことが

山根一郎の極私的近況・雑感です。職場と実家以外はたいていソロ活です。

滝行体験

2009年05月05日 | パワー・スピリチュアル

前の記事の続き。

ぐっすりねむれて、翌朝はアラーム前の4時半に起きた。
出発の準備をして、玄関前の広場に出る。

早朝の山の中って特有の霊気がある。
ここの霊気は、空に伸びた樹木群が、
それぞれ神木的な荘厳さを発散しているためな気がする(右写真)。
間近で鳴く鴬の「ホーホケキョ」という声を聴きながら、
山の霊気を全身に浴びているだけで、心が洗われる。

予定通り5時に出発。
神主さんだけは編み笠をかぶり白装束に杖を持つ。
往復と滝行の間はおしゃべりはダメ。

行場である「七代の滝」に到着し(上写真)、
褌(ふんどし)と鉢巻だけの姿になって(女性は白帷子)、滝行開始。

まずは滝の前で、準備運動に相当する舟漕ぎ動作をする。
両手を上下に組む時は右手が上になり、滝つぼには右足から入る
(儒教的礼法と違う)。
水に入る時、右手2本指で手刀を切りながら「エイッ」と掛け声。
滝つぼの水を両手でバシャバシャと、腿・腹・腕・肩・頭の順でかける。
これだけで充分冷たく、内心「こりゃ、きつい」と心が萎えそうになる。

でもここで引き下がれない。
さらに滝の下に進み(写真では、人の上半身は水面から2ミリ程の大きさ)、
腹まで水に浸かって、両手を上下に組んで、
「祓え戸の大神」と3×3回唱える。
気を入れて大声を出さないと、滝の響きと冷たさに負けてしまう。
再び、右手で手刀を切りながら、エイと掛け声を入れて、水からあがる(次の人と交代)。
これを2巡。

それが終わったら、整理体操に相当する舟漕ぎをして、祝詞を大声で斉唱し、
特有の深呼吸をして終わり。

宿坊に戻っての祈祷では、神道の拝礼とともに蔵王権現の真言を唱えた
(修験道の要素を完全には排除していない訳)。
終わったのは7時半。つまり2時間半の行を朝食前にやったわけだ。

宗教的な行といいながら、山の中で裸になって大声を出すって、
最初は小恥ずかしかったが、次第に平気となり、
やがて爽快になる(山の中限定だからね)。
原始的な状態になることで、人間の方から山の神威に近づていくような感じ。

私が御岳山の滝行をやりたいと思ったのは、
二千年の歴史を誇るこの神社なら、
明治以降の国家神道や江戸期までの修験道を突き抜けて、
自然崇拝の原始神道に回帰できると思ったから
(もう一つ、神道の所作を武家礼法と比較したいという興味もある)。

なので、自分をパワーアップしたいとかいう理由ではない。
目の前の自然に神威を感じ、それに敬意を表する、ただそれだけの神道。
敬する対象に自分が囲まれている事を感じ、その対象に少しだけ近づくための行。
自分がこの(神々しい)世界に存在している事がうれしくなった。

私にとっての神道は、
存在の神秘への素直な感動と世界が在ることの素直な感謝の念
(観念論的教義は不要)。

昨晩は、いつもと違う生活パターンを負担に感じていたが、
今日は、初めての貴重な体験ができたことを素直に喜んでいる。


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2 コメント

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滝行体験 (ジェニファー)
2009-05-05 18:33:33
滝行体験、凄いですね!
心の準備(気合い)がいりそうですね
私はGWに鎌倉へ写経体験をしてきました。
これも心が引き締まる気がしました。
次はお寺 (山根)
2009-05-06 16:02:56
ジェニファーさん、コメントありがとうございます。滝行は前からやってみたくて、でも前の晩は面倒になったけど、やってよかったです。
女性も困惑する事なく参加できます。皮下脂肪の少ない人ほどつらいようです。
写経は集中力がついて、落ち着くでしょうね。
私も次回はお寺での修行を予定しています。

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