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今日こんなことが

山根一郎の極私的近況・雑感です。職場と実家以外はたいていソロ活です。

妙正寺川を歩く1

2015年09月27日 | 川歩き

予定では関東で一泊の温泉旅(論文完成の慰労)の日だが、同じ関東で洪水被害が出たため、行く気になれず、かといって通っていた国会図書館の休館日なので、急きょ、準備のいらないウォーキングに出た。
といっても行き先が、山城、名刹、岬などのテーマからは決まらず、しばらくテーマとして採用していなかった「川沿いの道」から、妙正寺川を選んだ。

東京区部を流れる川で、水源も都内にあるのは、神田川(井の頭公園)、善福寺川(善福寺池)、音無川(石神井池)などであり、妙正寺川も妙正寺池(杉並区清水)を水源としている。
しかも妙正寺川は川にそって歩道がずっと続いているので「里川歩き」にぴったり。

川沿いの歩道を歩く里川歩きは、道は平坦で、適当に曲がり、水の風景に沿っているので、きつくもなく、退屈もしない。
雨でさえなければいつでもふらりと歩けるのがいい。

西武新宿線の井荻で降りる。
まずは、せっかく馴染のない地で降りたので、地元の店で昼食をとろうと思い、入りたい店も見つけたが、明後日に健康診断を受ける身であることを思い出し、
せっかく今から歩くのだから、あわよくば体重を減らしたいという気持ちが勝り、一食分の食事をあきらめ、これから行く妙正寺公園で軽く食べるサンドイッチとのり巻きをどこにでもあるコンビニで購入。

妙正寺公園に達し、水源である妙正寺池畔のベンチに坐って、軽い昼食をとる(右写真)。
水源の池には、噴水が高く上っているが、そんなに勢いのある水源ではなく、実は今は水も涸れているので、人工的に地下を掘って水を出しているという。

おおざっぱな地形で言えば、西の関東山地で降った雨が地下に浸透し、それが東に向って低下している武蔵野台地に幾つかある窪地に湧水となっているのが、ここ妙正寺池であり、上にあげた池たちなのだ。 
台地上の湧水だから、貴重な農業用水として武蔵野台地の発展に貢献してきた。

実際、周囲はいかにも杉並区らしい閑静な住宅地で、自然な樹木も多く、コンクリートジャングルの都心部に近い住宅地とは全然雰囲気が違う。
もともと武蔵野の風情が大好きな私にとっては、自然と人工のバランスがとれた丁度いい雰囲気(多摩に行くと逆に郊外型の大型店舗やぶっとい道路が目についてしまう)。 

名前の元となった妙正寺(日蓮宗)に詣で、妙正寺公園に戻る。
公園の東から、いよいよ妙正寺川が流れだす。
公園の真下の地下道から出てきて、コンクリートの川床と護岸がここから始まる(右写真)。
そう、残念ながらこの川は自然の石や土を知らずに流れていくのだ。 

川の両岸が遊歩道になっていて、ところどころに掛かる橋で両岸を往き来できる。

両岸の住宅は川に背を向けているので、住宅の裏道を通っている気分。

時たまバス道を横断するが、片側一車線の狭い道路で、交通量も少ないので、信号なしで渡れる。
1km強歩くと、川自体が北東に上がって鷺宮駅(中野区)に達する。

ここで帰宅の途についてもいいが、歩き足りないので、南東に方向を変えた下流に進む。
まず駅近くにある福蔵院(真言宗)に立寄り、珍しい十三仏の石仏を拝む。 

中野区に入ると、周囲の雰囲気が変わり、コンクリのビルが出て来て、ダウンタウン風になる。
都営アパートのビル群近くの地下には大きな調整池が広い地下駐車

場のように広がっているのが見える。
このように周囲は風情がなくなるが、川自体はかえって清流となり、カモが透明な流れに逆らって泳いでいる(右写真)。
水源から続いていた妙正寺側両岸の遊歩道は、 敷地が川の両岸にまたがる「中野四中」で途絶えてしまう。
ただ、四中を迂回すると両岸とも復活する。
そして環七通りの広い道路と初めて交差する。

このへんの風景は、風情もへったくれもない雑然とした都会周辺部の姿なので(かといって都心の人工美にも達していない)、歩く楽しみはなくなる。
丁度「野方」駅が近いので、ここで切り上げる。
両岸の道は、この先もいくつか途切れはするものの、川自体が暗きょになる下落合(新宿区)まで続いている。

ただ、どうせ歩くなら、今回の私のように水源から風景が悪くなる下流に向うのではなく、下流の適当な所から上流に向って歩き、最後に水源の妙正寺池に達した方が、風景もだんだん良くなるし、エンディングがドラマチックになるのでお勧め。

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