阪口直人の「心にかける橋」

衆議院議員としての政治活動や、専門分野の平和構築活動、また、趣味や日常生活についてもメッセージを発信します。

カンボジアでの「アジア政党会議」(2)

2010年12月06日 22時46分28秒 | 政治
 政府間ではとても実現しないような対話が生まれる可能性を持った政党間会議の意義は、今後ますます大きくなると思います。

 何といっても私が注目したのは北朝鮮の朝鮮労働党の方々が発するメッセージです。

 金正日総書記の名で行われたそのスピーチは会場の雰囲気を一変させるような激しいものでした。役員会では私の隣に座っていた温厚そうな方が演説者でしたが、「米国とともに北朝鮮を挑発した韓国」に対する激しい非難を展開し、会場には緊張が走りました。また韓国の政党はプノンペン宣言に北朝鮮への非難の声明を入れるようにと強く求めました。私たちは特定の側には立たず、対話の扉を開けておくのが「アジア政党会議」の役割として、どちらか一方を非難することは避けました。私自身も「紛争の仲介役こそ政党間会議が目指すべきであり、相互理解を促進し、強い意志を持って仲介役を果たす」よう、発言しました。

 しかし、北朝鮮は他の国とは全く違う存在と実感しました。

 党からの代表者とは言え、個人の考えを表明する余地が全くないことを改めて痛感しました。朝鮮労働党の方々は、女性の通訳を含めて5人。全員にこやかなソフトな印象ですが、積極的には他国からの代表者と交わろうとはしていませんでした。ただ私はできる限り話す必要があると思い、事あるごとに話しかけました。その結果、次第に打ち解け、最終日には一緒に食事もしました。

 北朝鮮以外にも、イラク、イラン、ブータン、レバノンなどの方々とゆっくり話ができたのは本当に貴重なことでした。彼らが仲良くコーランを唱えている姿も感動的でした。

 本当に多くの国の方々からスピーチについて聞かれたり、写真を一緒にとお願いされたり、アジアの方々にとって日本に対する関心がまだまだ強いことも実感できました。

 一方、サッカーワールドカップの開催が決まった(2022年)カタールのサッカースタジアム建設について、エコ冷房システムを導入するため日本の環境技術の力を借りたいと中東で環境コンサルタント会社を経営している議員からも熱心な誘いも受けました。

 平和構築だけでなく、経済協力についても議員外交が積極的な役割を果たせるとすれば、それは望むところです。


 写真:メガワティー前インドネシア大統領、中林美恵子衆議院議員と共に。



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