世の中には常識的に不可能ということがある。一定の集団が一人も呼吸器系疾患に罹患しないということもそうだ。
COVID−19(新型肺炎)の対応もその一つ。
誰しも悪目立ちすることは避けたいけど、必ず誰かが最初になる。報道は目立つところだけを切り取るし、できもしない事をやっていなかったと批判する(後知恵で批判するのが得意)。
個人や企業活動を止めれば、その個人や企業の周囲に感染を広げない効果はあるだろう。地域の活動を止めれば感染予防に役立つことは否定しない。しかし、感染者を出さないためには未来永劫活動を止めないといけなくなる。
現在の情報をもとにすると、感染した人の少なくとも一部は発症しないし、発症しても8割以上は軽症で済み、基礎疾患を持たない人は重篤化しづらいことが判っている。となると、あと3週間もすれば、報道もおとなしくなるだろう(毎日、新しい感染者数が発表されるだけになると思う)。
それまで、頭を低くしてやり過ごせば大丈夫な気がする。それはそれで患者のピークを落とすことができるわけだから、無益ということではない。しかし、それによって失われる何かと新しく得られる何かを検証しないと、SARSと豚インフルの経験が全く生きていないことの繰り返しになる。