わんわんず

日々のあれこれ、感じたこと考えたこと

裁量労働制で労働生産性は上がるけど……(続き)

2018-02-28 | 最近読んだ本

 裁量労働制で、労働生産性が上がる直接の原因を書いていなかった。

 労働生産性の分母が労働時間であることは、すでに書いた。普通、付加価値額を増やすためには労働時間を増やすことが必要だ。ホワイトカラーであっても、一定のクオリティでアウトプットを出すには一定の時間が必要だ。
 つまり、裁量労働制を採用していないと、付加価値額が増えても、投入している労働時間も増えることになるので、労働生産性の向上には、設備投資か人的投資のいずれかが求められるのが普通だ。ところが、裁量労働制を採用していると、現実に投入している労働時間とは関係なく、労働時間が固定されるわけだ。

 例えば、これまで営業職が8時間で4件訪問できていたところを、10時間で5件訪問したとする。この場合で、売上が訪問1件あたり10万円だとすると労働生産性は変わらない(40/8=50/10=5)。ここで、裁量労働制を採用することで、実時間が10時間であっても8時間とみなすことができれば、売上の増加に比例して労働生産性が増えることになる(50/10=5が50/8=6.25になる)。

 朝から書いたことだけだと、このあたりの説明が抜けてた感じがしたので、今日のうちに補足しました。

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裁量労働制で労働生産性は上がるけど……

2018-02-28 | 社会・経済
 もちろん、過重労働が付いてくるからだけど。

 労働生産性は付加価値額/労働時間で定義される。したがって、分母が固定された状態で(インフレを含めて)分子が大きくなれば、労働生産性は上昇する。
 つまり、好況・不況に関わりなく、労働時間を固定することができれば、インフレ率に比例する形で労働生産性は変化する。
 つまり、日銀の金融政策が当たって、2パーセントのインフレになれば、2パーセント程度の労働生産性向上が見込めるわけだ。

 インフレにするには貨幣価値を下げれば良いという理論(モノの数は変わらなくても、貨幣価値を下げれば物価は上がる)と同様に、分子分母をコントロールすれば政策目標を達成できるという理屈だ。

 目標達成には手段を選ばないということだが、目標達成になるの?
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寒波襲来、ヨーロッパに

2018-02-27 | 日記・エッセイ・コラム
 昨日、今日あたりは春を感じる日本の反対側では寒いようだ。
 BBCのニュースサイトで、ヨーロッパに寒波襲来という動画が上がっていた(こちら)。
 ヨーロッパの都市は日本よりも高緯度にあるし、本来寒いんだよね。ウィンタースポーツが盛んなのもわかる。が、これは行き過ぎかな。
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最後の自由の旗手になるのか

2018-02-26 | 国際・政治
 ドイツのメルケル首相が指導力を低下させ、EUの結束力にも陰りが出ている。
 先進国の指導者で、リベラル国際主義(多国間主義)を推進していたと目されるのは、メルケル首相と安倍総理大臣の2人だ。

 メルケル首相が力を失いつつある今、世界が孤立主義に傾くことを防ぐと期待されているのが安倍総理大臣なのだ。
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技術という言葉の両義性

2018-02-25 | 日記・エッセイ・コラム

 よく、「技術を磨く」とか「技術を高める」と言うが、こういうところで指している「技術」はテクニックという意味のことが多い。日本語としては、「技能」と言いかえても問題がないようなものだ。つまり、属人的で、一般化ができないものを「技術」と呼んでいる。
 英語では、テクノロジーという単語もあって、こちらも日本語では「技術」と呼んでいる。テクノロジーは、属人化を排する方向で進むことが多く、一般化することで応用範囲を広げている。「技術的に困難です」というときの「技術」はテクノロジーの意味で使われている。

 普通、テクノロジーの導入には、費用がかかる。テクニックを身につけるには、時間はかかっても費用はそれほどかからない。そういう両義性があるから、「高い技術を持つ」というのは、文脈で意味を確定するしかない。

 まあ、「お金がないから技術で」と言うようなときは、明らかに技能という意味で使っているわけで、テクノロジーとはかけ離れた精神論となっていることに気をつけなくては。

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