落ち着かない家庭環境が、子どもたちにとって悪い影響を与えたことは否めない。
「パパがママを殴ってます。助けてください！」と交番に駆け込んだ幼い娘に向かって、オマワリサンは笑ったそうだ。相手にして貰えなかった。現代ならその警官は厳重注意だろうが、家庭の問題に介入すべきではないといった社会だったのである。犬も食わない夫婦喧嘩としか残念ながら思われなかった。
息子は、手をだしたくなるのは父親の影響が確実にあると言っている。いつも、安心できる環境ではなかった。
攻撃はエスカレートしていった。身体への暴力は特に進みやすい。
顔がおいわさんのように腫れた。肋骨も強打で骨折の疑いもあった。病院にも行った。「被害届」を出したほうが良いとも言われた。まだ、DVなんて言葉なかった時代。夫にやられたとは言えなかった。厚化粧や眼鏡でごまかして過ごしたが、証拠のため写真は撮っておいた。インスタントカメラを使って自撮りであった。
調停、裁判といったことを考えてもいたからでもある。
このブログにたどりついた人の中には離婚すべきかで悩んでいる人もいるだろう。
正解はない。ただ、するなら早い、若いうちのほうが望ましいことは確かである。
夫はマイルームのあるマンションまで夜車で送ってきた。白内障手術後の運転は楽しいらしいが、完全にアッシーになっている。でも、夫婦ならひとつ屋根の下に暮らすのが筋なのだ。何か変ではある。
相当な不精者であることに間違いはないが、ブログの中で自分を振り返ってみたくなり連投している。
もう、30年前のことになるのだろうか。
私は仕事帰りに娘のお気に入りの傘を買って帰った。
夜遅くドライヤーをかけていると隣の部屋から飛んできたのは、買ったばかりの子供の傘だった。傘は見事に壊れた。この日を境に夫は荒れていった。
自分は大事にされていないという思いを攻撃的にぶちまけて、私の実母のいる前で怒りはじめ、母が「私の育てかたが悪かったのです」と言うこともあった。酔った勢いと母は解釈しているようであった。
ある日、子どもたちがいる前で包丁が出てきた。もう、限界と思い、実家に一週間いさせてもらった。結婚して約十年。夫との暴力的な出来事は親にほとんど話していなかった。
長男が幼稚園へ入った頃はマイホームパパだった。娘の身長が足りなくて乗れなかった乗物に乗せてやりたいと家族で訪れた遊園地。
なんとなく、幸せだった。それでも私の仕事の帰りが遅いと切れられて、私が軽い怪我をしたこともあった。
スキー旅行。息子の幼稚園の送迎にも積極的だった。
けっこう、幸せだったのだと思う。でも、私も甘え過ぎていたことも確かだった。
