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第60回 正倉院展

2008-10-26 | ア-トな話し
奈良国立博物館 2008.10.25~11.10

いつも通り混んでいます。入館するのは2005年以来久々ですが、この時期奈良を訪れると大層な混みようです。
写真では、まあまあの混みように見えますが、会場内は入場制限一歩手前と言う感じでした。
一点も見逃さないぞという決意の方々が、文書、経典の類の一文字毎に目で追っかけるので、まったく前に進まない。

こんなに混むのは会期が短いせいでもあるのです。約20万人程なのに。

2007年の展覧会で、1日当たりの入場者数がベストワンは第59回正倉院展(去年も17日間)で、14,611人/日 です。これって、ベストワンでなくワーストワンでは?と思う。
ちなみに2位は、レオナルド・ダ・ヴィンチ-天才の実像展 東京国立博物館 会期79日間 1日当たり 10,076 人。
この展覧会は総入場者がベストワンで796,004人。
ウフィツィ美術館の門外不出の作品「受胎告知」が来ました。行って来ました。

この展覧会、混むのは"正倉院"に長く大切に保管されていたお宝物が見れるというワクワク感にあるのですね。

今回見たかったのは、会場に入ると直ぐにありました。


全浅香 [ぜんせんこう、香木]

長さ105.5cmあります。予想以上の大きさです。

正倉院の香木で、もっとも有名なのは、蘭奢待(らんじゃたい)-正式名は黄熟香(おうじゅくこう)という。足利義満、足利義教、足利義政、織田信長等が権力に任せて切り取ったということで有名。織田信長の物語には必ず出てきます。

それと並ぶと言われる香木です。
当初より2割程重量が少なくなっているということで、誰かが切り取ったのでしょう。


白瑠璃碗 [はくるりのわん、カットグラスの碗]
口径12.0cm  高8.5cm  重485グラム

ササン朝ペルシアの物ということ。
同種の物は世界各地にあるが、土中に埋もれていたものが多く、当初の輝きを持っているのは、これだけと言われている。参考出品されている物と比較できますが、確かに違う。
展示は、照明が工夫されていて、もっと輝いて見えます。
今回、69件の宝物が展示されています。
人面をかたどった椰子実(やしのみ)や、虹龍(こうりゅう)と称される貂(てん)のミイラなど異色の宝物もあります。

なお会期中は、例年通り正倉院の「正倉」の外構が公開されます。通常平日しか公開してないので、土日しか休みのない人にはチャンスです。
徒歩で少し歩かないと行けませんが。

今回の目玉は--私が勝手に目玉にしたのですが--
奈良県庁の屋上公開です。
今年の7月から、「親しみのある、開かれた県庁」を目指して屋上が公開されています。通常開庁している平日限定なのですが、正倉院展開催中は土.日も公開されます。

県庁の外観



屋上 きちんと整備されています。
まだ知られてないせいか空いています。

遠くに生駒山が見えます。もっと晴れていれば...。



興福寺の五重塔も、こんな風に見えます。




若草山が一望出来ます。

左の大きな屋根は、大仏殿 隣り奥に、二月堂、三月堂、右に行けば南大門と東大寺が一望出来ますね。

他にも見所一杯。奈良を高い場所-といっても7階位ですが-見るのも新たな感動です。

追記

2008.10.30
天皇陛下が奈良で正倉院を見学するのは初めて。
両陛下にとっては皇太子時代の84年以来24年ぶり。
2008.11.12
今年の入場者数は、26万3765人だった。15,515人/日。
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