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正木美術館

2001-12-31 | ア-トな話し
大阪の南、泉北郡忠岡町に正木美術館というのがある。個人の美術館である。
5月3日~27日まで「人の姿を探して」というテ-マで所蔵品の展覧会をやっている。
春と秋の年2回しか開館しないので、その所蔵品に触れる機会は少ない。
中世(室町時代)水墨画と禅林墨跡、お茶道具等では、日本有数のコレクション。
国宝3点、重要文化財12点を含め、1200点余りを所蔵している。
今回は重要文化財が2点、展示されている。重要文化財ではないが、一番感銘を受けたのは。
「一休宗純墨跡 軒号 一幅」である。
一休宗純とは、おなじみの「一休さん」である。掛け軸に表装されているが、軒号を名付けた時に、そのいわれを記したものである。その号は「滴凍(てきとう)」。上段に大きく「滴凍」と素晴らしく美しい2文字があり、中段からいわれと署名で6行書かれている。全体のバランスも美しい。彼の書は、偽物が多いことでも有名であるが、これは本物と思える、素晴らしい作品。
「滴凍(てきとう)」の意味は、一滴の水が、寒中にしたたり落ちて氷となり、春くれば溶けて細流となり、ついには大海にそそぐ(まるで五木寛之の大河の一滴の世界)、なんじ氷をとかし、細流を大海へ導く一助となれよの意を含んでいると言われている。(ちなみにこのコレクションを収集した先代正木氏は滴凍翁と称されている)小さな美術館ながら、いい作品に出会えた...。13年5月6日
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