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神様のボート   江國香織

2016-05-16 | 読書感想文
嵐の大野智がラブコメディーに初挑戦する話題作。「世界一難しい恋」
大野は、ホテル業界に進出して成功した若き社長・鮫島零治を演じる。有名ホテルチェーン・鮫島ホテルズの社長である鮫島零治は、経営手腕はあるものの、内面は自分本位で子供っぽい性格。
さらに自分では欠点にまったく気づいていないので34歳にして恋愛経験はほぼゼロ。そんな男が恋に落ち、恋をかなえるために不器用ながら奮闘し、人間的にも成長していく姿を描くラブコメディ。
面白いドラマだ。


ドラマ「世界一難しい恋」略称は「セカムズ」というらしい


先日、ドラマ「世界一難しい恋」の中で

柴山美咲(波瑠)が図書館で専属運転手の石神剋則(杉本哲太)に

おすすめの本として「神様のボート」を手渡していました。

波瑠さん おおすめの本 早速買いに行きました(笑)

波瑠さんはNHKの朝ドラ『あさが来た』白岡あさ で毎朝見てました
波留さん おすすめなら、読まなければ・・・(何の勘違いー笑ー)

『神様のボート』は江國香織さん作です。

1999年7月に新潮社から発刊された。2013年にNHK BSプレミアムでテレビドラマ化された。第13回山本周五郎賞候補作。
残念ながら江國香織さんの本は読んだことがない



昔、ママは、骨ごと溶けるような恋をし、その結果あたしが生まれた。
“私の宝物は三つ。ピアノ。あのひと。そしてあなたよ草子"。必ず戻るといって消えたパパを待ってママとあたしは引越しを繰り返す。“私はあのひとのいない場所にはなじむわけにいかないの"“神様のボートに乗ってしまったから"――恋愛の静かな狂気に囚われた母葉子と、その傍らで成長していく娘草子の遥かな旅の物語。

「狂気の物語」というキーワードが読み進めていくうちに明らかになります。

母と娘の日常の物語を、透明感のある文章で綴りつつ、娘の成長とともに発生してくる二人の
感覚のズレを、心の描写を見事に表現しています。

ラストシーンは、
「同時に気づき、同時に気づいたことにも、同時に気づいた。」

これは ハッピーエンドなのだろうか?

著者の「あとがき」です

小さな、しずかな物語ですが、これは狂気の物語です。そして今までに私の書いたもののうち、いちばん危険な小説だと思っています。

危険な小説 読んでしまいました。
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