そのころ、世に数まへられぬ古教授ありけり。

この翁 行方定めず ふらふらと 右へ左へ 往きつ戻りつ

5月30日(日)2:30@Seattle

2010年05月30日 | Seattle日記
土曜日は、洗井大学で仏教学を講じていらっしゃるT先生に、ドライブと夕食を誘われた。13:00に車で迎えにきてくださる。あいにくの雨。さて、どこへ行きましょうかと鳩首相談のはて、"FLYING HERITAGE COLLECTION"へと向かった。宿舎にパンフレットが置かれていて、ゆかしゆかしと思いつつも、遠そうだし、航空博物館へも行ったからまあいいかと、諦めていたところである。

 巨大な格納庫風の建物に入ってびっくり、いきなりフィゼラー・シュトルヒで、その反対にはキ43のⅠ乙(画像)、零戦二二型が鎮座ましましている! スピットファイアにハリケーン、Bf109E-3、イ16、米軍機ではサンダーボルト、ムスタング、ヘルキャット。きゃー、Fi 103Rなどという稀種まで展示してあるではあ~りませんか。も~うれしくて涙が出る。

 しかも完全にレストアされ、飛行可能なものもあるという。塗装も完璧。これこそ本物の本物!というコレクションだ。

 ヒンジの構造を確かめるべく近づいて、フラップの材質にも目を凝らせば、解説ボランティアのオジサン(退役軍人の方らしい)に、「おぬし、やるな」という顔をされた。

 ショップでフライングタイガーのTシャツを購入。ついでに二翅プロペラ型のペーパーナイフも衝動買いに及んだ。こういうものを買いそびれると、後で後悔するからね。

 T先生に抱きついてハグしたくなったが、ご婦人なのでやめておく。スタバでちょっとコーヒーを飲み、「ガス・ワークス・パーク」へお連れいただいた。旧ガス工場跡の廃墟だが、そのまま近代のオブジェとなっている。ここも、もし行けたなれば行ってみたいけれど、わざわざ行かなくてもいいかなと思っていた所だ。丘の上に登り、そこで写真を取っていたオッサンに頼んで、T先生と記念撮影。

 それからグリーン湖を一周し、方向を間違えて右往左往の挙句(ナビゲーターーをさせられた)、アフガニスタン料理店「Kabul」へ入る。へえ、こういう料理店があるのですね。
 
 "Combination Kebab for Two"というのにした。私だけ赤ワインをいただく。ヌードル入りスープは淡白な味。大茄子を焼いたものに、超長粒米の飯、胡瓜のサラダ、メインは牛と未のケバブにナンのようなパンが添えてあった。至極あっさりした味で、香りづけは初めてのものだが口に合う。サーブをしてくれた女性が、いま日本で卒論指導を担当している4年の男子学生(彼はモデルをしていたという)にそっくりだったので、可笑しくてたまらなかった。

 T先生とは長時間にわたり、人生観、教育観、そして学問観について語り合った。アメリカの大学教育の問題点も理解できたように思う。また、日本の将来についても意見を交換をしたが、あまり無理をしなければ何とかなるかというところに落ち着いたか。T先生のお考えには、大いに共感するものがあった。

 残った長粒米の飯をドギーバッグに詰めてもらい、宿舎まで送っていただいたのが21:30。まことに申し訳ない次第であった。部屋にもどると、ドアノブに差し入れが。近くに住む院生さんが、味噌汁が切れたと話したのを記憶していて、フリーズドライを届けてくれたのだった。切れたというより計画的に食い切っているのだが、有り難く頂戴して御礼のメールを送信。インスタント味噌汁にオートミールを入れると、味噌仕立ての和風となってなかなかオツである。

最新の画像もっと見る

8 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
FHCですかぁ (O社長)
2010-05-30 21:18:45
お話ありがとうございます、羨ましいです。

シアトルから結構遠いので行ったことがなかったのですが、かなり充実した展示なのですね。
中島の隼(写真手前でしょうか?)もあるのですね。

ここの零戦22型は、複座で銀色(写真後方?)の不思議なモデルではありませんでしたか?
返信する
隼、零戦 (亭主)
2010-05-30 21:33:26
手前が隼で、
後方銀色が二二型です。

ちょとバスじゃいけませんよね。
実際のフライトデーもあるそうです。
いや~素晴らしいの一言に尽きる。

塗装の考証がすごい。
でも結局、
プラモデルって結構精密なんだなと
認識を新たに致しました。

あとは密かに拳銃ツアーに行きたいけど、
まあやめておきますかねえ。
もしモーゼルの大型軍用拳銃があったら、
一発ぶっ放してみたいんですが…
反動で腕が折れるかも。(汗

毎日、宿舎の部屋で、
木刀?で素振りをしています。
返信する
てふつがひ (O社長)
2010-05-31 08:54:02
確かにヒンジの状態は、保存状態のポイントですね。 ましてや、飛ぼうとしたら..雌雄のてふは重要と思います。

I-16は、隼よりは97戦の方が相手として相応しいですね。 熊蜂のような体型がカワイイです。

FW-190Dの後ろ姿は、ほっそりとして良いですね。 もう少しでTa152に変化しそうです。
返信する
九七戦は (亭主)
2010-05-31 09:06:47
残念ながらありませんでした、
というか、
世界中のどこかに残っているのかな?
プラモデルはありますが。

私の父方の伯父は陸軍の戦闘機乗りでしたが、
九七戦に乗っていたと思います。

老母の姉の配偶者(今も健在)は海軍で、
彗星艦爆に乗っていたそうです。

このほか、Me163とかもありました!
シアトルに軍用機ツアーを企画しませんか?
返信する
拳銃ツアー (O社長)
2010-05-31 09:10:27
モーゼルHsc(小型の方)は、見たことがあります。 70年代に再生産されたものが残っているようです。
大型というと将軍様も好きなC96ですね。 こちらは再生産されていないから難しいかもしれません。

木刀振りは、肩こりの解消には良いようです。
機内持ち込みは禁止でしょうから、お持ち帰りはご注意を。(笑)

返信する
木刀 (亭主)
2010-05-31 15:20:32
ステッキに偽装しています。
ダメもとで密輸に挑戦しよう。(笑

本当に腰痛がしんどいんですよ。(泣
返信する
いいな~ (ざあ)
2010-05-31 16:07:39
うちの伯父さんも、ゼロ戦乗りだったらしい、のですが…それはともかく、いいなあ。うらやましい。
返信する
や~い (亭主)
2010-06-01 03:23:39
ざあさんのところの大学は、
派遣交換研究員制度など
ないのですか?

「カチンの森」の近くの大学とか。
墜落したら大変ですがな。(黒
返信する

コメントを投稿