透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

12上田市古安曽の火の見櫓

2023-02-10 | A 火の見櫓っておもしろい


(再)上田市古安曽 平井寺公民館の近く 4柱4〇型たばね脚

 昨日、9日の最後12基目は平井寺トンネルに程近いところに立っている火の見櫓。今回は意識的に「火の見櫓のある風景」を撮った。道路沿いに立っていれば出来るだけ両方向から。










脚の付け根に見張り台の手すりに付けるような飾りがある。この飾りはつくり置いてあるのだろうか・・・。たぶんそうだろう。


昨日(9日)上田市の塩田平及びその周辺で見た火の見櫓12基のタイプ内訳
4柱4〇型  9基 (全てたばね脚)
3柱3無型  2基
3柱 48型  1基


 


11上田市古安曽の火の見櫓

2023-02-10 | A 火の見櫓っておもしろい


1448 上田市古安曽 柳沢公民館 4柱4〇型たばね脚 2023.02.09


 櫓の中間の踊り場は簡易なつくりでカンガルーポケットも設えていない。上田方面のごくオーソドックスな姿形を見続けていると、これいいなあ、って思えてくる。住めば都、このことばはどんなところでも住み慣れれば住み心地がよく思われてくるという意味。これに倣えば、どんな火の見櫓でも見慣れれば姿形がよく思われてくる、ということか。




屋根と見張り台を写した2カット。下の方が、屋根と見張り台の立体的な形状が分かりやすい。屋根のカーブを示すなら上の方がよい。目的に合うアングルを考えて撮りたい。


簡素なつくりだが、これで梯子の切り替えという踊り場の役目は果たせる。


たばね脚、たばね脚っと。


設置されている銘板に「完成 昭和29年3月20日第32號」と記されている。第32號はこの会社で建てた32番目の火の見櫓ということを示しているのだろうか。


 


10上田市前山の火の見櫓

2023-02-10 | A 火の見櫓っておもしろい


1447 上田市前山 多目的研修集会施設前山会館 4柱4〇型たばね脚 2023.02.09


 火の見櫓を見てすぐ半鐘に何か付いてることに気がついた。


脚の付け根のところに「消防信号打鐘装置 スリバン」と表示されたボックスが取り付けられていた。どんな仕組みなのか分からないが、見張り台まで登らなくて地上で半鐘を叩くことができる優れものだ。スリバンは近火を知らせる連打のことで、ボックスの赤いスリバンの文字の下の●は打ち方を図案化したもの(下の写真の右端の叩き方)。




カンガルーポケット(櫓から持ち出した踊り場)の平面形も様々だが、これは半円形。下から見上げると見張り台の円との組み合わせがなかなか好い。リングを塞ぐ〇プレート4つに文字が書かれていた。錆びていてよく見えなかったけれど「火の用心」と判読できた。



 


7珍しい組合せ 上田市手塚の火の見櫓

2023-02-10 | A 火の見櫓っておもしろい


(再)上田市手塚 3柱48型複合脚(正面:ショート三角、他の2面:ブレース囲い)2023.02.09


 この火の見櫓を2014年10月に既に見ているが、当時は全く見る目がなかったと思う。3角形の櫓に4角形の屋根、8角形の見張り台という珍しい組合せに気がついていなかったようだ(過去ログ)。あまり良い評価をしていない。確かにあまり端正なつくりとは言えないが、レアな組合せの火の見櫓だというのに。


この組合せに興奮して何枚も写真を撮った。4角形の4隅を落とした見張り台を8角形とみる火の見ヤグラーもいる。幾何学的に割り切って捉えればその通りだが、私はそのような見張り台は4角形と見ている。だが、この見張り台は紛れもなく8角形だ。きちんと調べていないが、8角形の見張り台は少ないのでは。


複合脚。1面だけ、火打ち(ショート三角)を入れて、開口を確保している。脚元に防火水槽が設置されている。


 


6上田市山田の火の見櫓

2023-02-10 | A 火の見櫓っておもしろい


(再)上田市山田 山田公会場の前 4脚4〇型たばね脚 2023.02.09


 火の見櫓のある風景を①しか見ていなければ、何年か経って②を見れば、別の火の見櫓だと思ってしまうと思う。このようなことをもう何回も経験した。およそ何基見たか、概数を把握したいと思っているので正確な数字である必要はないけれど、やはり気になる。この火の見櫓も初見だと思ったが、既に見ていた(写真③)。


この写真を見て①と同じだと直ちには気がつかない。季節が違うし、火の見櫓の後ろに写っている建物も無くなっている。踊り場に吊り下げてある板木で気がついた。








「別所・八木沢地籍の火災には半鐘を鳴らさないで下さい。消防山田班」 混乱を避けるためだろう。


 


5上田市八木沢の火の見櫓

2023-02-10 | A 火の見櫓っておもしろい


(再)上田市八木沢 上田電鉄別所線八木沢駅近く 4柱4〇型たばね脚 2023.02.09

 この風景を覚えている、スケッチしたことがあるので。ただ漫然と写真を撮るだけで観察しなかった火の見櫓は記憶に残らないことがある。保野の火の見櫓は記憶になく、初見だと思っていたが、写真があった。




すくっと伸びた避雷針、くるくる巻いている蕨手。円形の見張り台の床に放射状に架けた床下地材(根太)。


あまり撮ることがないアングル。


 


4上田市舞田の火の見櫓

2023-02-10 | A 火の見櫓っておもしろい


(―)上田市舞田 舞田公民館(火の見櫓の後ろの建物)4柱4〇型たばね脚 2023.02.09

 東信(*1)地域の火の見櫓は柱が直線で、ブレースも櫓の上下で仕様が違うことが多い。中信地域の火の見櫓とは見た目の印象が違う。


屋根も見張り台も形が整っているけれど、これだけスピーカーを設置されてしまうとなんとも・・・。


櫓中間の踊り場、カンガルーポケット。ブレースの仕様もここで変わっている。リング式ターンバックルが大きいのはこの辺りの特徴か。メンテナンスされていて、錆ていない。


たばね脚。コンクリートのボックスが気になる。


鋼製枠が残っている。鉄扉が付いていたのだろう。元々の用途は何だったんだろう・・・。


 

*1 東信地域は長野県を大きく4つの地域に分けたうちの1つで、上田佐久地域を指す。中信地域は松本安曇野大町地域。



3上田市保野の火の見櫓

2023-02-10 | A 火の見櫓っておもしろい


1445 上田市保野 3柱3無型ブレース囲い 2023.02.09






半鐘を叩く木槌が消防信号板の裏に吊り下げてあった。


柱間寸法約1.7m

 この火の見櫓も前稿のものと同じタイプ。見張り台が無い櫓を今までに見た記憶がない。柱を3本にして櫓を構成するのは、見張り台をつくるため、と言ってもいい。前稿にも書いたが見張り台をつくらないなら、この高さ(屋根のてっぺんまで約5m)だと火の見梯子で充分事足りる。火の見梯子の控え柱と同じ役目を櫓が負っていると捉えれば、これは「火の見梯子控え櫓付き」としてもよい。珍しい。こんなのが立っているから火の見櫓めぐりはかっぱえびせん。♪やめられない とまらない 


 


2上田市保野の火の見櫓

2023-02-10 | A 火の見櫓っておもしろい


(再)上田市保野(ほや)3柱3無型ブレース囲い 2023.02.09


 昨日(9日)、上田市まで出かけて行ったのはこの火の見櫓と次稿に載せる予定のこれとよく似た火の見櫓を見たかったから。やぐら友だちが、これと次稿の火の見櫓をインスタに載せていて、その写真を見てから自分も見に行きたいと思っていた。

なぜ、見にいきたいと思ったのか。それは、見張り台は有るけれど、屋根が無い火の見櫓はそれ程珍しくないけれど、屋根が有って、見張り台が無い火の見櫓は珍しいから。この火の見櫓は火の見梯子のような使い方をする。このくらいの高さなら火の見梯子控え柱付きもあり、とは判断しなかったのだろう。


梯子桟に立ったまま、左手で梯子の支柱か櫓の柱を掴み、右手で半鐘を叩く。

 
脚部下端とブレース交叉部分の様子



全く記憶になかったが、この火の見櫓既に見ていた。2016.10.10