透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

1227 安曇野市三郷の火の見櫓

2019-11-30 | A 火の見櫓っておもしろい


1227 安曇野市三郷明盛 3脚66型 撮影日191130

■ 3脚66型は松本平ではごく一般的なタイプ。


下から見上げるとこんな感じ。



見張り台の床は平鋼を一方向に敷いている。また、3本の柱が6角形の角(コーナー)に来るようにしている。下の火の見櫓とは平鋼の敷き方も柱と見張り台の位置関係も違う。









脚部が気になる。単材の各柱を補強しているが、これは建設当初からなのか、後からなのか。


 


ラーメンにおけるナルトの存在意義に関する一考察

2019-11-28 | A あれこれ

 東海林さだおさんの食エッセイ、丸かじりシリーズは「タクアンの丸かじり」、「親子丼の丸かじり」、「どぜうの丸かじり」、「パンの耳の丸かじり」などなど何冊も文春文庫になっている。先日読んだ「レバ刺しの丸かじり」のカバー折り返しに載っている同シリーズの冊数を数えると23冊もある。

「レバ刺しの丸かじり」に収録されている「とナルト、ナルトは」で東海林さんは注文したラーメンにナルトが入っていると**「まいったなー」とか、「弱ったなー」というのとは少し違って、「ややこしいことになった」といったところが、ぼくの場合の心境です。**(17、8頁)と書いている。

「ナルト以後」つまりナルトを食べてしまった後のラーメンは**丼の中がすっきりし、快適になり、暮らしやすく、じゃなかった食べやすくなる。**(20頁)とも書いている。

ラーメンのナルト。たかがナルト、されどナルト、となるとナルトについて考えなくては。

ということで本稿に「ラーメンにおけるナルトの存在意義に関する一考察」などと大層なタイトルをつけた。だ
が中身は無し。

ナルトはかまぼこの一種。名前の由来として白字に赤い渦というその姿を鳴門海峡の渦に見立てたことによるという説明には説得力がある。生産量は静岡県焼津市が全国1位。

なつかしのラーメンにナルトは欠かせない存在

昔、ラーメンの具材としてナルトは欠かせなかった、と思う。ネギとメンマ、そしてナルト。ナルトは決して浮いた存在ではなかった。昔ながらのなつかしの味、というラーメンにナルトは欠かせない存在。でも今はナルトを入れないラーメンが主流だ。

型具材としてかかせないナルトの存在

ここは味の良し悪しではなく、見た目の問題というか、定型、お決まりのパターンの問題なのかもしれない。ショートケーキのイチゴと同じように。で、鍋焼きうどんの場合は断然かまぼこというのもやはりそれが定型だから。

ラーメンのオリジナリティ表現にナルトは邪魔な存在

ナルトを入れないのは一体なぜだろう・・・。

あまりに個性的な姿のナルトを入れるとラーメンにオリジナル感を出せない、ということもラーメンを提供する店としてはあるかもしれない。具材の少ないシンプルラーメンではなおさらだ。昔はどこの食堂でも同じような丼で同じような、定型ラーメンというか、お決まりのラーメンを出していたが、今は違う。ラーメンはもちろん丼までも独自のデザインの店が多い。



撮影日160910

昨日、旧八坂村からの帰りに池田町の食堂「龍門」で五目ラーメンを食べた。ナルトは丼の端っこで遠慮気味(って思ってしまったのは東海林さんのエッセイでナルトについて読んでいたからかもしれない)。

五目ラーメンの彩りにナルトはあった方がよい存在

この五目ラーメンの場合、ナルトは具材の中で浮いた感じはしない。必要なメンバーの一員だ。ゆで玉子の白地に黄色、小エビのオレンジ、エンドウの緑、そしてナルトの白地に
ピンク。なかなかの彩りだが、ナルトがなければ少しさみしく感じるだろう。そう、ナルトはこの五目ラーメンの彩りに欠かせない存在だ。

ナルトの味が好きという人は少ないかもしれない

ではナルトの味はどうか。同じ練りものでもかまぼことは違って「粉っぽい」(味の表現が苦手だが、「粉っぽい」は分かっていただけると思う)。きらいという程ではないが、ナルトがのっているのを見て、「やったぁ」とか「ラッキィー」と思うことはない。好きでもなく、きらいでもなくといったところ。

ではナルトの替わりにかまぼこをのせたらどうだろう。それは無い。もしかまぼこがのっていたら、何これ?ナルトの代用でかまぼこか、と少しがっかりするかも。
やはりかまぼこではだめ、ナルトでなければ。

まとめ 創作ラーメンにナルトは不要、なつかしのラーメンにナルトは必要


 


本の出版を新たな展開へつなげよう

2019-11-28 | H 「あ、火の見櫓!」



「あ、火の見櫓!」 発売中 詳しくはこちらをご覧ください。

 2016年の忘年会の席上で「火の見櫓っておもしろい書籍化構想」が浮上して翌2017年2月から原稿を書き始め、「書籍化プロジェクト」がスタートしました。それから約2年半、2019年の9月末に「あ、火の見櫓!―火の見櫓観察記」という書名で自費出版することができました。 出来上がった本を手にした時の感動は一生忘れることがないと思います。

10月1日、この本を新たな出会い、新たな展開に繋げるという次のプロジェクトがスタートしました。



本を読んでいただいた方々の感想を掲載させていただきます(11月26日現在)。

◎ この本、話題になるはずです。とっても写真が多いので、まず目で楽しめます。そして文章が簡潔です。
  本当にここまで読みやすく、わかりやすくまとめられたものだと感心します。(ブログ友Tさん)

◎ いかにも平林君らしい超マニアックさで、着想も良く、実地取材も緻密で、感動します。消えて行く宿命の物を記録に残すことは貴重です。(大学時代の恩師)


◎ 火の見櫓って本当に色々あるんですね。写真がいいですね。(Uさん)

◎ これはすごい! 集大成ですね。絵が好いですね。(Eさん)

◎ おもしろかったです。これは論文ですね。それも卒論レベルを超えてます。(高校の後輩S君)

◎ 楽しく読ませていただきました。これからもより大勢の方に読んでいただきたい1冊です!(Cさん)

◎ スケッチがとてもすてきですね。スケッチだけで一冊作れるのでは?と思いました。 今はもうない火の見櫓も載っていて貴重な資料にもなりそうですね。(Yさん)


◎ 初心者にも判り易く、それでいて丹念な解説に脱帽致しました。(静岡県 Hさん)

◎ 分かりやすい文体で詳細にまとめています。(FM長野 Kさん 番組でのコメント)

◎ 消防団員の頃にさんざん登った地元の火の見櫓が紹介されていて、嬉しいです。 (Tさん)

◎ 面白いですねェ~! 火の見櫓って一つとして同じものがない感じですね。路上観察見上げ編ですね(笑)。各章頭の淡彩スケッチもすごくいいです!(いとこのH君)

◎ 火の見櫓、本当に興味深いです。(Kさん)


◎ 火の見櫓の魅力を通じて景観を語っているようにも感じます。(Oさん)

◎ スケッチいいですね。今度は個展ですよね。(S君 大学の後輩)

◎ 写真うまいね。絵は正確で遠近感と着色はさすが、OK!(O君 高校の同期生)

◎ マニアックですが、めちゃくちゃおもしろい世界(BWさん)

◎ 建築士の視点と、絵を描かれる方からの視点、そしてユーモアも交える文才が融合した作品のように思います。(Hさん) 


◎ 想像していたよりはるかに奥の深い素晴らしい内容だと感じました。(Mさん)

◎ ぜひたくさんの人に読んで頂いて、火の見櫓ファンが増えるように、また地区の文化や営みと建築の関わりみたいなことへ心を寄せ  てもらえる一助になって欲しいなと願っています。 素敵なご本を読ませて頂いています。ありがとうございます。(Sさん)

◎ 写真の素晴らしさもさることながら、精緻な図面のような論理的な文章もこの本のもうひとつの魅力だと思います。(Cさん)

◎ 専門の建築家としての解説や見かたと、柔らかな文章や地域文化も織り交ぜられ、とても楽しく拝見しております。 (Tさん)

◎ やはりスケッチ画がいい雰囲気出してますね♪ (Kさん)


◎ 専門家の視点は違うね。おもしろかった。 (Nさん)

◎ みんなが何気なくそこにあるものとしてさほど気にしていないものに注目して掘ってくのにすごい惹かれるんですよね。(Sさん)

◎ この本を幼なじみが書いたことに感動してます。(Nさん)

◎ スケッチ、好いね 味があるよ。今度は画集だね。 (Kさん 電話にて)

◎ 火の見櫓も極めれば素晴らしい。(Nさん 高校の同期生)


◎ これであなたも "火の見櫓!目に付いてしょうがない症候群" (Kさん 高校の同期生)

◎ 写真が豊富で、いろいろなタイプの櫓を解説、興味深く楽しい本です。(Sさん)

◎  ブログで拝見していたことも、本を読んでより理解することが出来ました。 素敵でオシャレな本。U1さんの水彩画、とってもいいですね。(Uさん)

◎ とても楽しく興味深く読んでます。火の見ヤグラーの熱い思いが伝わる本です。(幼馴染みのCちゃん)

◎ 思ったより、ずっと立派で素晴らしいですね。(中略)写真もたくさんなので、活字が苦手な私には助かります。写真集のようにみられますからね。(後略) (いとこのYちゃん) 
 


 


旧上九一色村のマンホール蓋

2019-11-28 | B 地面の蓋っておもしろい


山梨県旧上九一色村梯地区にて 撮影日191124

 旧上九一色村は村を二分するかたちで古関・梯地区は甲府市に、精進・本栖・富士ヶ嶺地区は富士河口湖町に編入された(2006年3月)。梯地区で、火の見櫓を背景にマンホール蓋を撮影することができた。



蓋の左上に上九をデザインした上九一色村の村章を、右上には農集排の文字を配している。左下には古関・梯両地区名を入れている。中央に大きく村の鳥・コノハズクを入れている。コノハズクがとまっているのは村の木・ヒメコマツ。


火の見櫓を背景に写真を撮るという厳しい条件を敢えて課し、ニッチな世界に入り込んでいる。単なる蓋の写真は新設蓋を除けば撮り尽くされているので。


133枚目

2019-11-26 | C 名刺 今日の1枚

 仕事を離れた個人的な出会いの場で相手に渡すプライベートな名刺をつくったのは2012年の5月だった。以来機会あるごとに名刺を渡してきたが、その枚数が100枚を超え、133枚目を昨日(25日)カフェ風のいろでKさんに渡した。初対面のKさんは現代アート(薔薇曼荼羅)作家で、あづみ野FMで番組も持っている方。

12月21日からカフェ風のいろで個展を開催する予定とのことで、偶々居合わせたのだった。


 


カフェトーク@スタバ

2019-11-25 | H 「あ、火の見櫓!」

 今日(25日)は有給休暇を取っていた。ワークライフのバランスポイントは明らかに変わってきている。そう、ワークを減らしライフを増やす方へ。



先週末注文していただいていた東京の方に本を送るために郵便局へ。

その後、渚のバルコニー、もとい渚のスタバで高校の同期生のKさんとカフェトーク。先日、本を2冊お願いしますというメールを受けて、スタバで渡す約束をしていた。社交的な彼女は友だちが多いから、その中のふたりから頼まれたのだろうと思っていた。訊けばふたりとも高校の同期生だった。他にも何人か平安堂あづみ野店で買い求めたという同期生がいる、と聞いた。うれしい。

本が売れない時代だというのに、何人もの人から購入していただき、同店のベストセラーに2回なっている。皆さんありがとうございます。


 


1226 山梨県甲府市梯町の火の見櫓

2019-11-25 | A 火の見櫓っておもしろい


1226 山梨県甲府市梯町(かけはしまち) 4脚8〇型 撮影日191124

 これはいけない。このような姿を目にすると悲しい気持ちになる。この写真では屋根が何角形なのか判然としない(先入観で8角形だと判断したが)。

見張り台の手すりに施された飾り、〇と蔓でつくったような「逆さまハート」は長野県内でもよく見かける。申し合わせたかのようのだ。いや、実際にお手本(カタログ?)でもあったのかもしれない。このことを実証できるような古い資料が見つかったらスゴイけどな。



脚部がどうなっているのか、分かりやすい写真を撮ることができなかった(反省)。

山梨県某所にある山荘から国道358号(精進ブルーライン)を甲府に向かって走行中に見かけた火の見櫓。昨日(24日)観察した火の見櫓は以上の4基。


 


1225 山梨県富士河口湖町の火の見梯子

2019-11-25 | A 火の見櫓っておもしろい


1225 山梨県富士河口湖町本栖 2脚無無(梯子)型 撮影日191124

 精進湖を左に見て国道358号を甲府めざして進む。途中、この火の見梯子と出会った。

梯子の後ろにつっかい棒があり、細い水平部材で梯子の柱とつないでいるから、3脚無無型とするべきかもしれない。本にも書いたが、人は見た時の印象で判断してしまう傾向がある、ということで、この火の見は見た瞬間に「梯子」と私の脳は判断した。脳が外界からもたらされる視覚情報などをどのように認識するかは大変興味深い。



半鐘、スピーカー、サイレンと梯子の上は賑やかだ。


 


1224 ポツンと一基櫓

2019-11-24 | A 火の見櫓っておもしろい


1224 山梨県富士河口湖町富士ヶ嶺 4脚44型 撮影日191124

 「ポツンと一軒家」というテレビ番組のタイトルに倣えばこれは「ポツンと一基櫓」。周辺には家が一軒もない。



見張り台の手すりがかなり低くいことが梯子と比べると分かるが、屋根とのバランスが良くない。半鐘は撤去され、屋根が傷んでいる。


 


1223 山梨県富士河口湖町の火の見櫓

2019-11-24 | A 火の見櫓っておもしろい


1223 富士河口湖町富士ヶ嶺 4脚44型 撮影日191124

 山荘(前稿参照)からは、出会った火の見櫓を観察しながら甲府昭和インターまで一般道を走行、そこから中央自動車道で帰ってきた。

富士河口湖町富士ヶ嶺の火の見櫓。今はもう使われていないのだろう。屋根の一部が無くなっているし、錆もかなり出ている。ブレースに丸鋼を使っているが、例のリングが無い。





近づいて見て、スリーブ式のターンバックルが使われていることが分かった。以前松本市内でも見ているが(過去ログ)、珍しい。やはりリング式が好いなあ。



この姿にことば無し。





昭和42年11月17日の完成だと分かる。





本の交換

2019-11-24 | H 「あ、火の見櫓!」

 山梨県は富士山を間近に望む某別荘地に大学の研究室在籍中に設計した山荘がある。設計に関わった恩師や大学院生ら懐かしい面々が久々に集まって、 楽しい一夜を過ごした。





恩師の近著『マナベの「標語」100』彰国社と私の『あ、火の見櫓!』を交換した。

「うん、これはすごい!」は恩師初見の弁。こんなことが実現するなんて。

それにしても先生(左)は若い。僕(右)の方が年老いて見える(でもないか)・・・。


 


サイエンスカフェ@風のいろ

2019-11-23 | A あれこれ





 12月7日 池田町のカフェ風のいろで火の見櫓についてお話させていただくことになりました。サイエンスカフェという企画であることを少し意識して、プレゼンしたいと思います。




2基とも池田町の火の見櫓です(どちらも現存しません)。

参加申込みはカフェ風のいろ 0261-85-0005 まで