透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

「カジノ・ロワイヤル」

2018-09-30 | E 週末には映画を観よう

週末には映画を観よう 

摂取効果あり。ややアルコールなブログだと断っておかなくては。

007シリーズ第21作目の「カジノ・ロワイヤル」を観た。第1作「ドクター・ノオ」の公開が1962年だから既に40年以上経過している。ダニエル・クレイグが演じるボンドの初作品。‘00’の地位に昇格したボンドの最初のミッションは国際的な悪の組織の金脈というか錬金術を探り、断つこと。

ロジャー・ムーアが演じるボンドのユーモアも奇想天外な設定も楽しいが、クレイグのボンドの体を張った本格的なアクションもなかなか好い。しかし今回は大人の恋物語だ、それも悲恋。

ボンドガールはエヴァ・グリーンという女優が演じている財務省金融活動部のヴェスパー・リンド。彼女はボンドがモンテネグロのカジノ・ロワイヤルでポーカーをする資金を調達して同行する。ストライクゾーンど真ん中な知的美人、そしてセクシー。ふたりが交わす会話も恋に落ちるプロセスもなかなか好い。会ってその晩に、なんてことにはならない。

今までの作品のパターンではラストでふたりはだけれど、今回は違う。ボンドが必死に救出を試みるも彼女はそれを拒否し、自ら死を選択するという結末。これは悲しい。

‘00’の地位を捨てて彼女と平穏に暮らすという選択をしたボンド、でもそれだとこのシリーズは終っちゃう。このくらいの試練に耐えなくてはいけないということなのか・・・。

それにしても列車の中のレストランでボンドと初めて会った時のヴェスパーはよかったなぁ。


 


1081 松本市笹賀の火の見櫓

2018-09-29 | A 火の見櫓っておもしろい


1081 松本市笹賀 松本短期大学の近く 3脚86型 撮影日180928

■ 
火の見櫓めぐりを始めた時から先を見通してせめて通し番号を付けるくらいのことはきっちりしておくべきだった。基礎的なデータの管理は基本中の基本なのに・・・。この火の見櫓は初見ではない。2010年の6月6日に撮影した写真がある(下、左)。だが、過去ログを当たってもこの火の見櫓は出てこなかったので番号を付けた。ブログにアップしなかった、としか考えられない。

 
左 撮影日20100606        右 撮影日20180928

少しアングルが違うが同じ火の見櫓だということは分かる。火の見櫓だけでなく、後ろの建物や架線の様子も同じだ。

8年の間にモーターサイレンが設置され、脚元に消火ホース格納箱も設置された。屋根を比べれば分かるが、塗装もされてサビサビからピカピカへ。これはうれしい。



3角形、柱が3本の櫓に8角形の屋根を載せている。見張り台は6角形。3脚86、このような組み合わせは多くはない。





脚元に咲くコスモス。


 


村上春樹の小説

2018-09-29 | A 読書日記



■ 村上春樹の小説を集中的に読んだのは10年以上も前のこと。過去ログ

暗喩的な表現が多用されている村上作品は、読み手に解釈が委ねられている。これが特にヨーロッパで村上春樹作品の評価が高い理由だろう。自身の知的解釈を開陳することが好きな彼らにピッタリ、というわけだ。

村上春樹の作品をほとんど読んでいなかった私は、毎年ノーベル賞候補になる作家の作品なら一通り読んでおかねば、との思いから数カ月かけて読んだ。ではこの先、村上春樹の作品を再読することがあるか、と自問するに「ないだろうな」との内なる声。

で、本日(28日)書棚から取り出して箱に納め、そのままTさんにプレゼントした。ちょうど20冊あった。カオスな書棚にはまだ何冊か残っているはず。見つかれば追加プレゼントするつもり。

本気で本を減らさないと、ますます増えてしまう。なんとか1000冊、いや500冊まで減らし、更に200冊まで減らしたい。残った本を見れば、自分のことが分かるだろう。そう、これは自分探しの本減らし。




以前 川上弘美の作品をYさんにプレゼントした。これはその時に撮った写真。

さて、次は誰の作品と別れよう・・・。


 


ダイアリー

2018-09-27 | A あれこれ



■ 早々と来年、2019年のダイアリーを買い求めた。

2001年から博文館新社の「Business Planner」を毎年使っているが、それ以前はコクヨの「Diary」を使っていた。自室に1985年以降のダイアリーが保管してあるが、来年のダイアリーは35冊目。

使いやすいように自分で縦線を引いている。パソコン用語を使えば、自分でカスタマイズして使っている。見開きで1週間となっているが左のページには縦線5本、これはもう何年も前から。右には7本引いて使う。7本は今年からで昨年までは3本だった。使い方は基本的にはずっと同じだが、少しずつ変えてもいる。

1月から12月まで各ページに線を引くのに数時間かかるが、このような作業は全く苦にならない、いや楽しい。ダイアリーにあれこれ記録することも楽しい。だから30年以上も続けることができたのだと思う。ダイアリーの無い生活は考えられない。

来年はどんなことを記録することになるだろう・・・。


過去ログ


「フジモリ建築見学会」

2018-09-26 | A あれこれ



 23日に小淵沢駅を見てきたが、その帰路、茅野市美術館に立ち寄り、そこでこの企画を知った。


茅野市神長官守矢史料館




  
高過庵と空飛ぶ泥舟 撮影11年08月

茅野市内にある藤森照信さんの作品の見学会で、デビュー作の「茅野市神長官守矢史料館」と普段公開されていない高過庵と空飛ぶ泥舟、低過庵の内部を見学するという企画。当日は藤森さんが案内してくださるとのこと。

早速申し込んだ。楽しみ。 


 

 


「花だより」

2018-09-26 | A 読書日記



■ 朝カフェ読書で『金閣寺』読了。

今朝(26日)書店を覘いて平積みされていた『花だより』高田 郁/ハルキ文庫を買う。この小説は『みをつくし料理帖』全10巻(過去ログ)の特別巻で、主人公の澪や幼なじみの野江、澪が思慕していた小野寺数馬、つる家の店主・種市たちのその後のものがたり。

『みをつくし料理帖』を読了したとき、登場人物たちのその後が気になっていたので、この『花だより』の刊行はうれしい。読書の秋、このところあまり読んでいなかった小説を読むことにしよう。


 


明日へのことば

2018-09-25 | A あれこれ

 加齢効果であろう、未明に目が覚めることが多い(別に早く目が覚めることをマイナスに捉えることもないだろう)。で、NHKのラジオ深夜便を聞く。午前4時過ぎに「明日へのことば」というコーナーが始まる。今朝(25日の朝)、このコーナーでエッセイストの岸本葉子さんの「10年後もはつらつと」を聞いた。

その中で医者に言われたという「夢中になれることを持っている人は老いにも強い」という言葉が印象に残り、枕元に置いているメモ帳に書き留めた。

「夢中になれることを持っている人は老いにも強い」 なるほど。私の場合、趣味の読書は夢中になれること、ではないような気がする。では2010年の5月に始めた火の見櫓めぐり(過去ログ)はどうか、今は夢中になっていて休日にあちこち出かけているが、老いて車の運転もままならなくなった時にどうしよう・・・。

その時はその時。今は火の見櫓に夢中でよい、と自分に言い聞かせる。


 


「ダイ・アナザー・デイ」

2018-09-24 | E 週末には映画を観よう

週末には映画を観よう

007シリーズ第20作「ダイ・アナザー・デイ」を観た。

今回の「悪」は北朝鮮の高官、ムーン大佐で、未来的な医療技術を使ってまず自分のDNAをリセットし、他人のDNAを組み込みグスタフという別人になるという設定だが、これはどうでもよい。

えっ、と驚いたのがMの秘書のマニー・ペニーとボンドのシーン。実はこれ、Qが開発した仮想シーンを可視化する装置をペニーが使ってつくり出した妄想シーン。ゴーグル型の装置を使っているところをQに見つかり、ペニーはごまかす。だが、おそらくQはペニーがしていたことが分かったと思う。

この作品からQが変わり、ペニー役のサマンサ・ボンドは最後の出演。ロジャー・ムーアの娘さんが客室乗務員、CA役でカメオ出演していたそうだ。制作者の解説で知った。

ボンドガールはアメリカ国防総省の諜報機関、NSAのエージェントでスタイル抜群の美女、ジンクス。ハル・ベリーが演じている。キューバの海岸でビキニ姿の彼女が突然海面から姿を現す。このシーンは以前見たような気がする。ムーアボンド作品のオマージュだと思うがタイトルが思い出せない・・・。ボンドは早速彼女にアプローチして、早くもその夜に。ボンドは北朝鮮で14カ月も監禁されていたからそれはもう・・・。

それからもうひとり、2重スパイのミランダ・フロスト。ロザムンド・パイクという新人が演じた清楚なイメージの美女。おじさんはこちらの方が好み。

宇宙空間に浮かぶイカルスという名前の第二の太陽が強烈なビームを発し、地上のものを焼き尽くす武器となって朝鮮半島の非武装地帯(でよかったかな)を襲う。

ラストではボンドとグスタフ、ジンクスとフロストの二組が大型輸送機の中でバトル。結果はもちろんボンド組の勝利。その輸送機は宇宙からイカルスの攻撃を受ける。空中爆発寸前、ボンドとジンクスは輸送機から脱出。パラシュートではなく別の方法により。で、中国かな、海岸近くの小さなお堂の中でお決まりの


 007シリーズ あと4作品。


1080 茅野市本町の火の見櫓

2018-09-24 | A 火の見櫓っておもしろい


1080 茅野市本町 4脚444型 撮影日180923





■ 半鐘が屋根の端に下げられている。冷遇されているように感じる。見張り台の手すりにリング付きブレースを使っているのを久しぶりに見た。見張り台の床面に当てがっている方杖は大きく反っている。



見張り台と同じデザインの踊り場。デザインのトータリティ、やはり同じデザインで統一されているのが好ましい。櫓の構面は脚部のようにアーチ部材を用いて構成されている。踊り場の高さは約10メートル。総高は20メートル近くあるだろうか、背の高い火の見櫓だ。



トラス脚。逆U形の部材のカーブがなかなか好い。


カーナビ頼りに移動するとどうしても同じルートになるので、あえてカーナビのガイドに従わないようにしている。右だと言われれば左に曲がったり。それでもなぜか以前と同じ道を走行してしまうことが多いような気がする。道の選択にはクセがあるのかもしれない・・・。


茅野市の防火貯水槽の蓋

2018-09-23 | B 地面の蓋っておもしろい


撮影日180923 火の見櫓の脚元に防火貯水槽があり、消防信号板と防火水槽の表示板が取り付けてある。蓋も写ってはいるが・・・。

 

蓋の中心に市章(茅野市のHPより転載)が入っているのでこの向きで良いことが分かる。

 
仮面のビーナス 撮影日150627

市章はチノをデザインしたものだそうだが、国宝の仮面のビーナスの顔の輪郭とよく似ている。市章の制定が1958年の9月、仮面のビーナスの出土が2000年の8月だという。市章のこの形は仮面のビーナスの発見を予見していかたのようだ。


 


― 茅野市玉川の火の見櫓

2018-09-23 | A 火の見櫓っておもしろい


(再) 茅野市玉川 玉川郵便局の隣 4脚4〇型 撮影日180923

この火の見櫓も今年の1月7日に見ている(過去ログ)。逆光で撮るのは難しいが、まあこのくらいなら良しとしよう。全形が整っている。



円形の見張り台も好いなぁ。各柱から見張り台に方杖2本、床下には横並びの✖。


 


― 原村の火の見櫓

2018-09-23 | A 火の見櫓っておもしろい


(再) 諏訪郡原村 4脚44型 撮影日180923

 今年の1月7日以来2度目。なんとなくこの風景に既視感があったので確認して分かった。





現地で見ていた時は気がつかなかったが、撮った写真を見ていて気がついた。外付け梯子と踊り場部分の構面の構成の組み合わせがおかしい。開口になっている奥の構面のところに外付け梯子を掛けてないといけない。奥には外付け梯子を設置する空きスペースがないから櫓の向きが逆で、奥の開口部が手前になっていなければいけなかったのではないか。建て方の時に間違えたのかな・・・。



で、急遽手前のブレースの左側を外したのではないか。よく見るとガセットプレートに孔がある。



リングを右側に寄せるとブレースも短くて済むから、リングの中に余長部分があるし、リングと柱の間に丸鋼を水平に入れて固定している。



脚の構成を見ると道路側だけ、他とは違う。これはなぜ?

今年の1月7日には全形写真を撮っただけだった。今回もそれで済ませていたら、このようなことに気がつかなかっただろう。


 


― 富士見町富士見の火の見櫓

2018-09-23 | A 火の見櫓っておもしろい


(再) 諏訪郡富士川町富士見 4脚44KP〇型 撮影日180923

 この火の見櫓はちょうど一年前にも見ている(過去ログ)。その時は張り台の下にあるカンガルーポケット(KP)を見落としていたのか、型の表記にKPを入れていない。今回は別の方向から写真を撮った。やはり印象が違う。



屋根の裏面の濃いグレーに対し、下地が白だから構成がよく分かる。



あまり大きくないKP



ん? 踊り場部分の櫓のこの構成はなぜ? 4面ともブレースを設置したんじゃ、いけなかったのかな。

手すり子の上端を外側に円弧状に曲げてひと回り大きい手すりを支えるという凝ったつくり。



一度見たからもういいや、ではなく、二度三度と見ると新たに気がつくことがある。読書と同じだなぁ。