情報流通促進計画 by ヤメ記者弁護士(ヤメ蚊)日隅一雄

知らなきゃ判断できないじゃないか! ということで、情報流通を促進するために何ができるか考えていきましょう

【毎日新聞】総務省が有害情報を法律で規制する方針を確定?!~ネット規制反対のパブコメを!その13

2007-07-26 19:54:34 | メディア(知るための手段のあり方)
 
 
 毎日新聞(←クリック)によると、【総務省は、インターネット上のポルノ画像や残虐映像など青少年に有害な情報を法律で初めて規制する方針を決めた。ネット時代に対応して制定する「情報通信法(仮称)」の中で、ブログや掲示板の情報発信に「青少年の保護」「人間の尊厳の尊重」を求めることを明記する。罰則は設けないものの、プロバイダー(ネット接続業者)、検索エンジンなどの業界は自主規制のルール作りを迫られる】という。

 なんじゃ、そりゃぁ! 先日、パブコメの締め切りがあったばかりやないか? 分析もすんでないんじゃないのか? 単に市民の声は聞きおくだけか? いや、市民だけじゃない。新聞協会や民放連も反対のコメントをあげているじゃないか(その11その12←参照)。それらは、全部無視…ですか?

 これまで、警鐘を鳴らし続けてきたが、やはり、政府・与党(自民党・公明党)は、インターネットの自由を制約することに熱心なことがはっきりした。ネットの自由を守るためにも、参院選で与党を大敗させ、政権交代に結びつかせよう!

 もちろん、有害情報がネット上に放置されることには反対だ。そういう意味で、【対象となるのは、ポルノや残虐映像のほか、自殺サイト、爆弾の作り方など青少年に深刻な悪影響を与える有害情報。刑法などで取り締まれず、野放し状態になっている。東京都内の元小学校教諭(34)が交通事故死した子どもの写真を自分のホームページに無断掲載していた事件のように、事件・事故の被害者を侮辱するような内容も規制の対象とし、業者が迅速に削除するよう促す】ということには意味がある。

 しかし、総務省が規制をしたら、テレビ局と同じようにインターネットの自由も失われるおそれが大きい。

 【総務省はネットでの「表現の自由」にも配慮し、同法そのものには罰則は付けない】といいつつも、【自治体がこの法律を根拠に条例で罰則を設けることは容認する。同省の研究会「通信・放送の総合的な法体系に関する研究会」(座長・堀部政男一橋大学名誉教授)が年末にまとめる最終報告でこの方針を打ち出し、同省は年明けから具体的な法案作りに着手する】というのだ。

 その11(←クリック)の図で分かるように、総務省の管轄下では、自主規制というのは名ばかりで、政府の思いのままに規制をかけてくる可能性が大きい。

 【同省は当面の青少年保護策として業界と協力し、利用者がサイトに有害情報が含まれるかどうかを事前に判別できるシステムの開発にも乗り出す。また、PG12(12歳未満の観賞には成人保護者の同伴が必要)やR15(15歳以下の観賞禁止)など年齢制限を設けている映画の制度にならい、ネットでも同様の仕組みを作ることを検討している】というのは、政府の気に入らないサイトには、レッテル張りをして、美しい子どもや大人にはアクセスできなくさせるっていうことです。

 総務省以外の政府から独立した機関に、インターネット行政を担当させないと、暗黒時代が到来するのは間違いない。

 そもそも、【民間の「インターネット・ホットラインセンター」(東京都港区)が昨年6月の開設から1年間で受けた通報約6万件のうち、殺人予告、脅迫、児童ポルノ画像の提供など法律で取り締まれる情報は15%程度にとどまっており、大半が法的な規制がない有害情報だった】というが、85%について、本当に規制がいるのかどうかも不明だ。そのあたりのさじ加減を総務省(政府)に握られたら、表現の自由は絵に描いた餅だ。

 ちなみに、毎日は最後に【ドイツなど欧州では、有害情報の発信に対して放送並みの罰則付きの厳しい規制を導入している】と書いているが、ここについては、少し説明が必要だ。日本のように、メディアの表現の自由が保障されていない国とドイツでは前提条件が違う…このあたりは、また、近いうちに書きます。

 いずれにせよ、今度の日曜日、必ず投票しましょう!

 レジャー予定だったら、必ず期日前投票を!

 もちろん、ネットの自由を守るため、非自民へ!

 そして、パブコメの締め切りは過ぎたが、まだの人は、総務省へ意見を!

 提出した人は、パブコメを踏まえた委員会での検討を前に、方針決定するとは自分達の意見は何のために集めたのか?!と怒りの声を届けよう!
 

その1その2その3その4その5その6その7その8その9その10その11その12もご参照下さい。)







★「憎しみはダークサイドへの道、苦しみと痛みへの道なのじゃ」(マスター・ヨーダ)
★「政策を決めるのはその国の指導者です。そして,国民は,つねにその指導者のいいなりになるように仕向けられます。方法は簡単です。一般的な国民に向かっては,われわれは攻撃されかかっているのだと伝え,戦意を煽ります。平和主義者に対しては,愛国心が欠けていると非難すればいいのです。このやりかたはどんな国でも有効です」(ヒトラーの側近ヘルマン・ゲーリング。ナチスドイツを裁いたニュルンベルグ裁判にて)
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