情報流通促進計画 by ヤメ記者弁護士(ヤメ蚊)日隅一雄

知らなきゃ判断できないじゃないか! ということで、情報流通を促進するために何ができるか考えていきましょう

一億総密告社会にしてよいのか!パート13~警察庁が士業の届け出義務を撤回!

2007-02-02 05:16:02 | ゲートキーパー(一億総密告社会)制度
よかった!よかった!【犯罪組織のマネーロンダリング(資金洗浄)防止を目的とした「犯罪収益移転防止法案」(仮称)の策定を進めている警察庁は1日、法案に盛り込む予定だった弁護士らに課す措置から、短期間に多額現金の出し入れを繰り返す「疑わしい取引」の届け出を除外する方針を固めた。「弁護士制度の根幹にかかわる」として、日弁連が法案に反発。警察庁が方針を転換した】(共同配信神戸新聞)というのだ。

弁護士だけでなく、司法書士、行政書士、公認会計士、税理士について、届出義務、すなわち、密告義務を除外するというのだから、これは非常に大きな成果だ。この件で、正月も土日もなく取り組んできた多くの方々、本当にありがとうございました。また、日弁連のみならず、全弁護士が上記広告のように積極的な反対運動を続けたからこそ実現できたと思う。そして、その運動を支持する表明をし、インターネットなどで危険性を訴えてくれた市民の方々の力も大きかった。東京新聞など数紙はこの問題をきちんと取り上げてくれた、これも大きい。共謀罪反対運動で培った経験が今回の法案反対にも生きたように思う。

今回の撤回については、参議院選挙を前に、激しい争点をつくりたくないという思惑があったのだろう。他方で、このような密告奨励法案について、与党内部でも批判がされたことも事実であり、与党内の良識派の意見を警察庁が汲んだ面もあるのではないだろうか。

いずれにせよ、弁護士らに通報義務を課すことは、密告社会の極みであり、今後も同じような制度が導入されそうになったら、徹底的に抗戦しなければならない。

また、弁護士らの密告義務は撤回されたが、この法案の問題点は必ずしもそれに止まらないようだ。国会でどのような議論が交わされるのか、注目しましょう!







★「憎しみはダークサイドへの道、苦しみと痛みへの道なのじゃ」(マスター・ヨーダ)
★「政策を決めるのはその国の指導者です。そして,国民は,つねにその指導者のいいなりになるように仕向けられます。方法は簡単です。一般的な国民に向かっては,われわれは攻撃されかかっているのだと伝え,戦意を煽ります。平和主義者に対しては,愛国心が欠けていると非難すればいいのです。このやりかたはどんな国でも有効です」(ヒトラーの側近ヘルマン・ゲーリング。ナチスドイツを裁いたニュルンベルグ裁判にて)
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1 コメント

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金融機関のゲイトキーパー指導強化も進んでいる (ゴンベイ)
2007-02-02 16:28:40
阿部重夫編集長ブログ:FACTA online
2007年01月29日
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