情報流通促進計画 by ヤメ記者弁護士(ヤメ蚊)日隅一雄

知らなきゃ判断できないじゃないか! ということで、情報流通を促進するために何ができるか考えていきましょう

またまた、警察の不当捜査が発覚…本当にもう証拠開示させるしかないよ

2008-11-15 23:10:09 | 適正手続(裁判員・可視化など)
 先週、刑事裁判の証人尋問があった。ある意味、犯罪立証のための核心的な証人で、一問一問に気を遣って反対尋問をせざるをえず、久しぶりに、尋問後に吐き気がするくらい、疲れた。というのも、想定外の発言が次々に出てきたため、どこかに落とし穴があるのでないか、ここまで獲得したものが地雷を踏んで一気に失われてしまうのではないか、とどんどん緊張していったからだった。

 事件の詳細は言えないが、証人は、業務上の犯罪に荷担したとされる者だった。その証人の行った行為が犯罪なのか、そうでない通常の行為なのか、よく分からない、というところまで持っていくというのが、最大の目標だった。

 砂山に立てた棒を倒さないように、徐々に徐々に砂をかき分けていくような尋問を行った。被告人は関与していないから、犯罪に関連する業務上の手続きすら分かっていない。そこで、弁護人としては、一気にどさっと砂をかき分けるにはいかず、できるだけ、検察官が盛った砂(証拠)を棒を倒さないようにかき分けていくしかなかったからだ。本当に緊張する時間が続いた。

 ところが、この作業を続けているうちに、この証人は、日常業務であることを示す書類を警察で見せられていたことまでも証言したのだった。

 つまり、警察は、この証人が行った行為が日常業務であることを知りつつ、日常業務であったことを示す書類を隠してしまい、日常業務が犯罪行為であったかのように装って立証しようとしていることが分かったのだ。

 完全なでっち上げだ。

 聞いている傍聴人や裁判官も驚いただろうが、質問しているこっちが一番、驚いた。

 「え、いま、なんて言った?」そう、言いたい気持ちを抑えて、聴き方を変えて、つぶされないように何とか固めた。


 事件の進展はおいておくとして、問題は、こういうことをいまだに警察がしているってことだ。

 怪しい奴を有罪にするためには、犯罪をでっち上げてもかまわない…そういうことなのだろう。その気持ちはおそらく、警察官の本能に近いものであり、警察の反省、自制によって解決することはできないだろう。
 
 だからこそ、取り調べの過程を証人も含めてすべて録画することでそのようなでっち上げをすることを防ぐとともに(これも一種の証拠開示)、警察官が収集したすべての証拠を弁護人側に開示するような仕組みをつくるしかない。

 昔ならそういうこともあったろうけど、今の警察にそれはないでしょう…。そう思う人もいるでしょうが、警察の本能は変えられないでしょうからね…。

 そうそう、例の3人の転び公妨について、アワープラネットTVが番組をつくってくれています。

 併せて、ご覧ください。



http://www.ourplanet-tv.org/video/contact/2008/20081112_17.html


  


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