tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

居酒屋タクシー

2008年06月07日 10時22分53秒 | 労働
居酒屋タクシー
 正直言って、こんなテーマではあまり書きたくないのですが、取り上げてしまいました。
 私どもとの付き合いでは、コーヒー1杯も、「遠慮します」と言うのが普通の(エリート)公務員が、相手がタクシー運転手だと気を許すのでしょうか。彼らの心の中に、無意識にダブルスタンダードがあるとすれば、それこそ問題でしょう。

 こうしたあからさまな問題のほかに、このニュースで改めて感じたのは、官僚の残業の多さです。深夜まで仕事をするからタクシー券がもらえる。「国のために仕事をしている」という自負があるから、深夜まで仕事をして、それを誇りにしているのかもしれません。しかし民間企業の従業員だって、結局は国の発展のために仕事をしているのですし、お役所からは、ワークライフバランスを考えろとか長時間残業は怪しからんといわれています。

 さすがにその問題の担当官庁である厚労省は、まだ居酒屋タクシー利用の人数を発表していないようですが、担当行政官本人たちが、深夜残業を「生活習慣(職業習慣?)」にしていたのでは、民間の行政指導はやりにくいという意識が働いているのでしょうか。

 官僚は、国会対応などがあって、夜中まで帰れないから仕方がないなどとよく言います。民間でも夜中まで仕事をしなければならないところはいくらでもあります。しかし、民間企業の場合はそれは残業の言い訳にはなりません。

 おりしも、国家公務員法の見直しが進んでいます。その中で注目すべきは、国会議員との接触の制限です。「行政官」が何故「立法府」の国会議員と密着しなければならないのでしょうか。三権分立の立場からは行政府と立法府は互いに独立でなければならないはずです。本来「国会対応があるから」などというのは、行政官の残業理由にならないはずのことなのです。

 この問題は、たまたまのニュース報道ですが、いみじくも、結果的に公務員制度の問題点をいろいろ垣間見せてくれるようです。

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