tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

トランプ大統領就任演説、概要と雑感

2017年01月21日 15時43分39秒 | 国際政治
トランプ大統領就任演説、概要と雑感
 新聞に全文の紹介がなかったので、ネットで呼び出してコピーし、よく読んでみました。文章はたいへん短く区切られていて、読みやすく、解りやすい文章でした。

 トランプ大統領の支持派だけでなく、アメリカ人ならば、賛同したくなる文言がたくさん織り込まれていました。最後のところは、箇条書きで、こんな表現ですね。

・皆さんと一緒に、再びアメリカを強く
・アメリカを再び豊かに
・アメリカの誇り再び
・アメリカを再び安全な国に
・そして共にアメリカを再び偉大な国にしましょう
神の祝福が皆さんとアメリカの上にありますように。

 演説の最初の所で、world という言葉が2つ使ってありまして、先ず謝辞で出席の要人に続いてfellow Americans, and people of the world:Thank you.と言っています。
 そのあと、アメリカ市民は偉大な国の再建に集う、と言った後、来たるべき年月、我々は共に、アメリカそして世界(world)の進路を決めよう、と言っています。

 やはりアメリカは世界のリーダーという意識は確り持っているのでしょう。世界の警察官はやめるという発言との関係は、「取り締まるのではなく、皆がついてくる」という事のようです(後述)。アメリカが豊かさと偉大さを取り戻した時、世界はついてくるというのでしょうか。

 政治家批判は強烈です、「これまではワシントン(政治家)が繁栄し、全国に行き渡らなかった、しかしこれからは皆さん(people)が中心です」「都市の貧困家庭、工場の荒廃、犯罪や薬物は今日から正し、一つの心で一つの栄光の国を創ろう」といいます。

 そしてそのすぐ後で、「アメリカは自らの犠牲で外国を豊かにしてきた、自国の国境を守らず他国の国境を守ってきた」「アメリカのインフラは劣化、失業は増え、産業は空洞化した」「こに宣言する、皆(外国資本も)聞いてほしい、今日からAmerica first だ」と続け、「国境の防護こそが繁栄をもたらす」と言っています。そして「アメリカは勝者になる」と。

 トランプ大統領に持論が、それに続きます。
「我われは素晴らしい国づくりのためにも、インフラを作り直さなければならない」「そのために重要なのは、福祉から仕事へだ、仕事が国を創る」「ルールは簡単、 buy Americanとhire Americanだ」「勿論世界の国々とは友好と善意で付き合う、ただし自国の利害が第一という了解が前提」「アメリカは強制しない、皆が見習うだけ」「イスラムのテロは根絶すべきもの」「政治の基盤はアメリカへの献身、愛国心があれば偏見はあり得ない」「率直に議論すれば、それが団結につながる」「アメリカがまとまればアメリカは止まらない」「アメリカは偉大な軍事力、何よりも神によって守られている」と述べています。

 そして最後に、有言実行を説きます、「口だけの政治家は不要、今は実行の時」「我々は新世紀の入り口にいる」と言い、これからのアメリカの夢として、「スペース、薬品、エネルギー、明日の産業技術」と、新生アメリカのフロンティアを示しています。
 さらにそれを可能にする条件という事でしょう、アメリカの団結を強調しています。「肌の色は違っても同じ赤い血が流れている」と。
 「アメリカの何処に生まれようと何処にいようと、あなた方は無視されることはない」「あなた方の勇気と善意がアメリカのこれからを作る」と明言し、そこから冒頭の「・印」の5行になります。

 アメリカらしいと言えばそうでしょう、しかし古き良きアメリカを彷彿させます。世界はこうした時代を過ぎて、新しいグローバルな地球社会を目指しているのでしょう。それも昨日まではアメリカ主導で。

 すでに皆様お気づきのように、問題点は沢山あります。長くなるので、今日はまず紹介だけにします。問題点は皆様と一緒に考えましょう。