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コプト正教会の日本人司祭にさいたま教区(谷大二司教)が教区事務所の一室を毎週貸す

2007年08月10日 | カトリック・ニュースなど
アヴェ・マリア!

【参考資料】カトリック新聞 2007年8月12日付(3919号)より

====引用開始====

 エキュメニズムに一役
 教区事務所でコプトのミサ
 さいたま教区、一室貸す

 毎日曜日のミサの場所を探していたコプト正教会の日本人司祭に、さいたま教区(谷大二司教)が教区事務所の一室を貸すことになり、七月二十二日から毎日曜朝、ミサがささげられている。これもひとつのエキュメニズム(教会一致運動)の形。

 場所を探していたのはトーマス金崎司祭=写真。金崎司祭によると、エジプトが中心のコプト正教会には隣国のスーダンやエチオピアにも信者がいる。シリア、エチオピア、アルメニア正教会が兄弟教会で、ロシアなどの東方正教会とはまったく交流がない。日本にはエジプト人留学生などがいるほか、エチオピアからの難民の信者が多いという。そうした人々を司牧するため、二○○四年、日本に派遣された。
 何カ所かの教会を当たったがどこも貸せる状況になかった。「日曜日の午前中だからどこもミサにぶつかるから」(谷司教)。そこで、週末は空いていることの多い教区事務所の会議室を、ということに。
 関東圏にはある程度の数の信者がいると見られる。「探せば五十人くらい。エチオピア人を大切にしています。帰る当てがないので大事にしないと」と金崎司祭は使命を語る。

 アルフショコラン!
 会社勤めをしていた時にエジプトを旅行した金崎司祭は、紅海岸のイスマイリヤを訪れ、コプト正教会の人と知り合い、家に招かれ教会に一緒に行くようになった。「それから毎年エジプトに行くようになりました」
 会社を辞め、一年働いては一カ月エジプトという生活。それが二カ月、三カ月となり、「もう見切りをつけよう」と一九九六年にカイロの神学校に入った。「教会では聖歌隊に入り、児童養護施設の手伝いにも行っていて」
 オーストラリアのダニエル・アントニオス主教に招かれ○三年にシドニー教区に異動、翌年叙階され、その年七月から日本で働いている。この三年間、神戸、鹿児島、東京と司牧を続け、適当な場所を探していた。「カトリックがなければまだミサを始められませんでした。アルフショコラン(千回ありがとう)!」

====引用終了====

 コプト正教会とローマ公教会との間には、キリスト論、終末論、教皇の裁治権・教導権上の首位に関する点に相違がある。
 コプト正教会は、第四公会議(カルケドン会議)によって否定された「キリストには一性しかなく、その人性は神性に吸収されて人間の肉体はない」とする、キリスト単性異端説を継承している。

【単純な疑問】
 もしもカトリック司祭が、ベネディクト十六世教皇のモートゥー・プロプリオ『スンモールム・ポンティフィクム』により聖伝のミサを捧げたい、聖伝のミサを望む信徒の方々も、関東圏にはある程度の数の信者がいるから、そういった信徒の方々を大切にしていきたい、としたら、そのような司祭はどのような待遇を受けるのだろうか?
 もしもカトリック信徒の方々が、御聖体を大切にして口で跪いて拝領したい、とお願いしたら、どのような待遇を受けるのだろうか?

 このような待遇を谷司教様がなさっていることを取り上げているカトリック新聞に私たちもアラビア語で、シュークラン(ありがとう)!

 またこの記事のことを教えて下さったマキシミリアノさんにもグラチアス(ありがとう)!

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성 비오 10세회
トリエント公会議(第19回公会議)決議文
第一バチカン公会議 (第20回公会議)決議文(抜粋)
聖ピオ五世教皇 大勅令『クォー・プリームム』(Quo Primum)
新しい「ミサ司式」の批判的研究 (オッタヴィアーニ枢機卿とバッチ枢機卿)Breve Exame Critico del Novus Ordo Missae
グレゴリオ聖歌に親しむ会

【参考資料】
【参考資料】ベネディクト十六世教皇の自発使徒書簡 Motu Proprio 『スンモールム・ポンティフィクム SUMMORUM PONTIFICUM 』の非公式日本語訳
【参考資料】교황 베네딕토 16세의 자의교서 Motu Proprio 『SUMMORUM PONTIFICUM 』の非公式韓国語訳
【参考資料】第二バチカン公会議宣言『信教の自由に関する宣言』


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10 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
ピオ10世会には会議室を貸してくれるのかな? (オリーブオイル)
2007-08-10 17:06:23
リベラル派や保守派から離教徒や異端者とばわりされているピオ10世会ですが、小野田神父様が谷司教に同様の申し入れをした場合、エキュメニズムに対する配慮のために場所をお借りできるのでしょうね?谷司教さん?
なぜならば、この記事を読む限り、小野田師がカトリック司祭であるなら教皇様の自発教令の趣旨からいっても、谷司教さんは小野田神父のミサに協力をするべきだし、彼のことを離教司祭だと考えているなら、これはエキュメニズムのために協力するべきでしょう。
なんといっても、ピオ10世会が「離教」したのはコプト教に比べたら昨日のことといってもよいぐらい。
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Unknown (天下った前伝統防衛大臣現民間シンクタンク伝統防衛研究所所長)
2007-08-10 20:47:08
我々はプロテスタントを始めとする近代主義、現代世界精神を仮想敵国として防衛戦略を立てているから、正直、コプト教会相手ではそれほど戦闘意欲をそそられない気分ではある。

しかし「これもエキメニズム」なる文句に我々は攻撃対象を見出だすのである。

霊魂の終戦は世の終わりまで到来しない。

返信する
Unknown (からしだね)
2007-08-10 23:18:53
>ピオ10世会には会議室を貸してくれるのかな?





谷司教のサイトにおいても質問されると良いと思います。

谷司教がこのサイトを見ておられるとは限りませんから。
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ダニ退治 (伝統防衛研究所)
2007-08-11 00:21:25
聖ピオ十世会には貸してくれんでしょう。

闇は光を憎むからね。

しかし、新ミサとコプトミサはどっちも闇なんだが、20世紀にでっち上げられたママごとミサよりコプトミサのがマシなんじゃないか。

谷司教様のミサより人気でたりして。

返信する
「キリスト者の一致のための教皇庁立委員会」の委員長のエドワード・カッシディー枢機卿 (Fr Thomas Onoda)
2007-08-11 15:19:11
アヴェ・マリア!


 兄弟姉妹の皆様、
 聖ピオ十世会は、宗教統一運動(エキュメニズム)のリストの中には入っていません。何故なら、カトリック教会内の内部問題(an internal matter of the Catholic Church)だからです。

◆ ベネディクト十六世教皇様はそう言いました。
「これは、教会の中心における内部的和解に至る問題です。」
http://www.aa.alpha-net.ne.jp/poppyoil/apostolic/to_bishops.html

It is a matter of coming to an interior reconciliation in the heart of the Church.
http://www.vatican.va/holy_father/benedict_xvi/letters/2007/documents/hf_ben-xvi_let_20070707_lettera-vescovi_en.html



◆ エキュメニズム真っ盛りの最近、ある方が、「キリスト者の一致のための教皇庁立委員会」の委員長のエドワード・カッシディー枢機卿(Edward Cardinal Cassidy http://www.catholic-hierarchy.org/bishop/bcassidye.html )様に、聖ピオ十世会について、1994年3月25日付けの手紙で質問しました。枢機卿様は、1994年5月3日付けの手紙の中でこう答えられました。原文を掲載します。

May 3, 1994

Dear Sir, .... Regarding your inquiry (March 25, 1994), I would point out at once that the Directory of Ecumenism in not concerned with the Society of Saint Pius X. The situation of the members of this Society is an internal matter of the Catholic Church. The Society is not another Church or Ecclesial Community in the meaning used in the Directory. Of course the Mass and Sacraments administered by the priests of the Society are valid. The Bishops are validly, but not lawfully, consecrated.... I hope that this answers your letter satisfactorily.

「某様、・・・1994年3月25日のあなたのご質問に関し、聖ピオ十世会は宗教統一運動(エキュメニズム)のリストの中には入っていません。この会の会員の状況はカトリック教会内の内部問題に過ぎないのです。聖ピオ十世会は、このリストの中でつかれて言う意味においての別の教会や別の教会的団体ではないのです。もちろん、この会の司祭によって執行されているミサは秘蹟は有効です。司教達は非合法ですが有効に聖別されています。・・・私はこの手紙があなたのお手紙に十分答えたととと期待します。敬具。エドワード・カッシディー枢機卿:委員長」

http://blog.goo.ne.jp/thomasonoda/e/6a361acf2ac11facfa5a707578225d93


 ただし、この記事にエキュメニズムの本質が見えているのではないでしょうか。つまり、聖伝との断絶、カトリックの過去はダメ、カトリック聖伝以外ならなんでもOK、ということです。


天主様の祝福が豊かにありますように!
トマス小野田圭志神父(聖ピオ十世会司祭)
返信する
カトリック教会内の内部問題(an internal matter of the Catholic Church) (Fr Thomas Onoda)
2007-08-11 15:33:26
アヴェ・マリア!

 では、何故カトリック教会内の内部問題(an internal matter of the Catholic Church)が生じてしまっているのでしょうか? 

 何故なら「第二バチカン公会議は、教会内のフランス革命だった」(スーネンス枢機卿)から、公会議において「教会は十月革命を起こした」(コンガール神父)からです。

 ベネディクト十六世も、ラッツィンガー枢機卿時代に「第二バチカン公会議は、反シラブスであった」と告白しました。

 そして教会内部の大革命のまっただ中で、革命を引き留めようとして命をかけて聖伝を守った男がいるから、革命にとって内部問題が生じたのです。

 何故、彼が革命に参加しなかったというと、彼は教会から離れたくなかったからだ。過去と断絶してしまうこと、これこそ離教でありカトリック教会ではなくなってしまうことであるとよく知っていたからだ。


「私たちは教会から離れたくありません。その全く反対です。私たちは、カトリック教会を続けたいのです! 自分の過去と断絶してしまった教会、それはカトリック教会ではありません。・・・ 将来、真理が再び明らかになることでしょう。私たちはそれを確信しています。それ以外では有り得ないからです。天主様は、ご自分の教会をお見捨てにはならないからです。」
(ジュネーブにおいての説教1978年5月15日)

http://blog.goo.ne.jp/thomasonoda/e/e3ab546554e2a2c430e34d5bf6e9d1d6
返信する
「キリスト単性説」に基く「説教」を、教区事務所内で許可するのですか・・・? (1)
2007-08-12 00:01:22
 「コプト正教会」は、宗教統一運動(エキュメニズム)のリストの中には入っているのでしょうか。

 「キリスト単性説」は、どう考えても、まずいですね・・・。キリスト者の信仰内容の中心、キリストについての理解の、本質的な問題ですから。5世紀のカルケドン公会議にて、異端とされた教義を、ずっと、もっておられるのですか・・・。

 主イエズス・キリストは・・・

同じ方が、神性において完全であり、同時に、
霊魂と肉体とからなる真の人間である。

同じ方が、神性において父と同一本質のものであり、
人性においてわたしたちと同一本質のものである。

 この、キリストの二つの本性を認めることができないとする「キリスト単性説」に基く教義(教え)を、カトリック教会、司教区事務所内で、毎主日、話されるのですか・・・。

 礼拝に「ミサ」という名前を保持しているので、すっかり、ローマ・カトリック教会に「近い」と、勘違いされたのではないでしょうか。これについては、神学者の神父様たちが何かおっしゃるのではないでしょうか。

 ルター派もカルヴァン派も聖公会も、絶対、礼拝堂を貸したりしないですよ。異端説を主日の早朝から説教されたら困ります。まして、日本語の説教なら・・・。
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Unknown (所長)
2007-08-12 01:05:03
まあ厳密にはミサとは言ってないでしょうけどね。残念なニュースですわな。

ただし典礼自体は今のあなたがたが与かっている新ミサなんかよりずっとまともでしょう。



もちろん「離れた兄弟」とかなんとかでエキュメニズムのリスト入りですよ。



説教でもさすがにキリストは人間ではありません。キリストは苦しんでいません。なんて話はしてないとは思うが。分からんね。まあたぶん谷司教様の説教よりはまともなんじゃないか。クイズをやるらしからね。

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課題 (侍者2)
2007-08-12 07:41:12
オリーブオイルさん、言わんとすることはよく分かります。私も同じ思いが頭をよぎりました。きっと小野田神父様もそうです。

しかしながら、神父様はそれを書き表すことを注意深く避けました。何故でしょう。少し考えてみてほしいところです。
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補足 (所長)
2007-08-12 17:36:08
新ミサは20世紀に現代世界精神にしたがってでっち上げられた何らの正統的根拠のない人造ミサですから、コプト教会を含めて正教の典礼より格下です。

第二バチカン公会議のあと新ミサがあまりに低劣であるため正教に改宗してしまったカトリック信者が出て来た程です。

そういえば日本のロシア系正教の司祭が公会議後のカトリックが伝統を破壊していることを批判していましたね。

一部、正教も典礼改革をせよとの論調を見たことがありますがこれには正教側はきちんと抵抗してほしいとおもいます。

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