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広橋梅林と「梅の里山まつり」

2011年03月09日 | 奈良にこだわる
下市町(奈良県吉野郡)に、広橋梅林がある。『奈良まほろばソムリエ検定 公式テキストブック』(山と渓谷社刊)によると《吉野郡下市町にある梅林で、月ヶ瀬梅林賀名生梅林とともに県下三大梅林として知られる。秋野川に沿って南下すると広橋峠に達するが、この峠の北斜面に約25ヘクタールの梅林が広がっている》。月ヶ瀬は遠く離れた奈良市だが、広橋と賀名生(あのう・五條市西吉野町)は10kmくらいしか離れていないので、車なら一日に2つの梅林を巡ることもできる。



《この広橋峠の標高は約450メートルで下市・大淀町はもちろん葛城・金剛山系や奈良盆地を眺望することができる。オハツキイチョウの大木やコウヤマキの群生地なども近くにあり、樺(かば)の木ハイキングコース(約9キロ)にも足を伸ばすことができる》。

私がこの梅林に足を運んだのは、もう5年も前だ。カメラを下げてぶらぶら歩いていると、住民の方に声をかけていただいて、コーヒーをご馳走になった。お庭のツバキや福寿草の写真も、撮らせていただいた。有り難い「おもてなし」であった。



道ばたに「天守(主)の森 (広橋城跡)」という案内板があった。《中世南朝のために尽力した広橋氏の居城があったところであり、1863年(文久3年)8月9日に天誅組が布陣し、翌日10日夜、当時の彦根藩の宿営地であった下市に、突如として焼き討ちをかけた拠点でもあった。広橋家の墓地には、正平年号(1346年~1369年)と記された五輪塔残欠があり、中世よりこの地区を支配していた郷士であった》。

《現在は、内濠・外濠の跡を残すのみとなっており、天守(主)の森・北面には傾斜地を利用して梅を栽培しており、県下三大梅林「広橋梅林」として名をはせている》。私は以前「下市町広橋は、お祖父ちゃんの郷(さと)です」という女性にお会いしたことがある。姓も「広橋」さんだったので、広橋家の末裔なのだろう。お城まであったとは、すごい。



この梅林(広橋梅の里)では、住民と町が一体となって、毎年3月中旬に「梅の里山まつり」を開いている。今年(2011年)は、3/13(日)に開催される。下市町のHPによると、
1.スタンプラリー
2.青空市
3.ホッカホッカサービス(温かい茶粥や甘酒の無料サービス)
4.梅の種飛ばし大会
などのイベントが行われるそうだ。

月ヶ瀬や賀名生とは、また趣が違い、奈良盆地の雄大な景観が楽しめる広々とした梅林である。今で5分咲き(3/7現在)とのことなので、ぜひいちど「広橋梅の里」をお訪ねいただき、お祭りを楽しんでいただきたい。
※写真は、すべて06.3.25に撮影


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2 コメント

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大和今井の茶粥で食膳に添えています (若林梅香)
2011-03-09 08:58:40
御紹介ありがとうございます
広橋の梅林は私が近鉄に入社して沿線教育で大和3大梅林であると教えてもらったのが最初で昭和34年のことです
くねくねと曲がりくねったしかし展望の素晴らしい山道を奈良交通のバスで訪れたものです
大和今井の茶粥を考案した時にお膳の添え物にあの梅林の梅干しをと考えて橿原市役所にそして下市町役場に広橋の誰かを紹介して下さいとお願いに上がったが、どちらにも断られて現地に走り、数軒まわって大谷さんに辿り着き、御提供してもらっています
茶粥を炊くたびに大谷さん宅へ梅干しの調達に伺いますが、高齢化で梅林が守りにくい状況にある中で梅祭りを開催して温かいおもてなしで梅林を守ろうとしておられる姿勢に感謝するとともに、もっと地元行政が支援できる手立てはないのかとも思います
梅まつり、このブログを見て一人でも多くの人が広橋を訪れますように…
シンボルイベント (tetsuda)
2011-03-09 20:03:04
若林さん、コメント有り難うございました。若林さんのスタートは、下市口駅なのですね。私の母の実家は駅のすぐ近くです。

> 梅林の梅干しをと考えて橿原市役所にそして下市町役場に広橋の誰かを
> 紹介して下さいとお願いに上がったが、どちらにも断られて現地に走り

行政は、決して特定の業者を紹介してくれません。現地に走ったのは、正解でした。

> 高齢化で梅林が守りにくい状況にある中で梅祭りを開催して
> 温かいおもてなしで梅林を守ろうとしておられる姿勢に感謝

広橋の人には、本当に親切にしていただきました。このお祭りは、地元振興のシンボルイベントになっています。またお邪魔したいです。

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