tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

コロナも落ちつき、これからが観光シーズン、ぜひ奈良に足をお運びください!

スパイスカレーの食べ比べ!「第1回 奈良ムマサラ」は9月1日(日)開催!(2019 Topic)

2019年08月31日 | お知らせ
9月1日(日)17:00~22:00、近鉄新大宮駅南西スグの「piano(ピアノ)」で、3店舗のスパイスカレーなどが楽しめるイベント「奈良ムマサラ Vol.1」が開催される。なお「奈良ムマサラ」は、カレーなどインド料理の混合スパイス「ガラムマサラ」にちなむ。奈良新聞(8/28付)「人気のカレー店集う 1日に奈良で奈良ムマサラ」によると、

スパイスカレーが人気の店、3店舗のメニューを同時に楽しめるイベント「奈良ムマサラ」が9月1日午後5時から同10時まで、奈良市大宮町6丁目のワインと薪窯(まきがま)料理の店「piano(ピアノ)」で開かれる。入場無料。

「奈良のスパイスカレーをもっと味わってもらいたい」との思いから、同店オーナーの稲次知己さん(47)が企画した。初回は、同店と奈良市椿井町の菩薩咖喱(ぼさつかりー)、大阪市東住吉区のマガリーダッタが協力。各店2~3種類のカレーやスパイス料理を用意し、奈良の食材を使ったイベント限定特別カレーも準備する。各種カレー(ルー)は400円(税込み)、スパイス料理も200円(同)からと、食べ比べを楽しめるように提供する。

稲次さんは「県内にもスパイスカレーが人気の店が増えていているのに、雑誌などに取り上げられるのは東京や大阪の店ばかり。定期的にこのイベントを開催し、1年後には各店が一堂に会するカレーフェスタを県内で開催したい」と語った。問い合わせはワインと薪窯料理の店「piano(ピアノ)」、電話0742(34)3003。


「カレーフェスタを県内で開催したい」とは、心強い。10年ほど前には「黒米(くろまい)カレー選手権」が開催されていたが、今はない。県下には美味しいカレーの店が増えているので、カレーフェスタを開催すれば、たくさんのお店が集まることだろう。

9月1日(日)には春日野音楽祭も開かれる。皆さん、ぜひ日曜の夜は「ワインと薪窯料理の店piano」に足をお運びください!

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大乗院庭園文化館で「日本酒教室」、9月21日(土)開催!(2019 Topic)

2019年08月30日 | お知らせ
橿原市今井町在住で、今井町などで「大和まちなみ文化塾」を開いておられる阪本日出雄さんが「日本酒教室」を開催される。チラシによると、

日本酒教室
日本酒を習って 秋を楽しくしよう

吉野やたがらす 北岡本店
参加費1人2,500円
2019年9月21日(土)14:00~16:00
日本酒は仕込みの違い、味の違いを理解してから楽しもう
会場は 名勝大乗院庭園文化館(奈良市高畑町1083-1 奈良ホテルの南隣り)
申し込みはこちら 090-6486-9555(阪本)
または sakamoto@padeco.co.jp


講師は夏目大輔さん(31歳 北岡本店の杜氏)。出てくるお酒は4種類(すべて純米酒)で、大吟醸、生原酒、樽酒、菩提酛づくり。これは楽しそうだ。皆さん、ぜひお申し込みください!



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ヒントがいっぱい!『驚きの地方創生「木のまち・吉野の再生力」 』(扶桑社新書)

2019年08月29日 | ブック・レビュー
『驚きの地方創生「木のまち・吉野の再生力」――山で祈り、森を生かし、人とつながる 』という長いタイトルの本を読んだ。金峯山寺長臈(ちょうろう)で種智院大学客員教授の田中利典師が、ご自身のブログで紹介されていたからである。なお本書でいう吉野は、ほぼ「吉野町」のこと。利典師によれば、

少々、私もお手伝いをさせていただいた吉野町を紹介する新刊が発売となりました。『驚きの地方創生「木のまち・吉野の再生力」――山で祈り、森を生かし、人とつながる 』(扶桑社新書)

奈良県吉野をテーマにした文学、歴史書、観光ガイドを踏まえながら、今の吉野の取り組みを様々な視点から取り上げる新しいスタイルの地方創生本。吉野町&世界遺産 金峯山寺全面協力・推薦!…という内容の本です。

実は扶桑社の地方創生本の第4弾です。第1弾と第3弾が私の住む綾部を紹介した本で、この本との出会いが、吉野本の制作に繋がりました。

本書の「あとがき」の冒頭で筆者の蒲田さんも「本書『驚きの地方創生「木のまち・吉野の再生力」』は、吉野・金峯山寺で長く宗務総長を務められた田中利典長臈とのご縁からはじまったものです…」と書かれているとおり、綾部と吉野を繋いだのは私でした。プロローグでは映画監督の河瀬直美さんが、第2章では私も熱く吉野を語っています。是非、ご一読をお勧めします。


概要をAmazonから拾うと、

内容紹介 あやべ市民新聞、エフエムあやべで紹介。話題沸騰!
奈良県吉野をテーマにした文学、歴史書、観光ガイドを踏まえながら、今の吉野の取り組みを様々な視点から取り上げる新しいスタイルの地方創生本。吉野町&世界遺産 金峯山寺全面協力・推薦!

●金峯山寺蔵王堂をはじめとする世界遺産登録が一過性のブームで終わることなく、今も吉野に多くの人が訪れるのはなぜなのか? 最盛期に比べ関わる人が少なくなった吉野林業。吉野杉や吉野檜のブランドをどのように守り、次につなげているのか?
●「自分たちで自分たちのまちの図書ライブラリーをつくってみよう」「ホンモノの人形劇で自分たちのまちの歴史を子どもたちに伝えたよう」という超元気なお母さんたちも紹介。
●少子高齢化、人口減がつづくなかで「木のまち」であることを宣言し、地域を活性化する様々な取り組みを紹介!
●北岡篤吉野町長や五條良知金峯山寺管長、映画監督の河瀨直美さんなど、吉野ゆかりの人もたくさん登場。まちを元気にするヒントがいっぱい。

著者略歴 蒲田正樹(かまた・まさき)
長く大手出版社に勤め書籍や雑誌の編集長を歴任後、(株)ワードスプリングを設立。雑誌や書籍の編集に携わりながら、企業や自治体の広報PRやマーケティングなどもサポートしている。ワードスプリング監修『大使館御用達レストラン』(扶桑社)ほか、ジャンヌ・ボッセ著『しあわせは微笑が連れてくるの』(メディアファクトリー)、加藤一二三著『老いと勝負と信仰と』(ワニプラス)、蒲田春樹著『魅惑の京都 ふしぎ発見』(PHP研究所)など書籍の企画は多数。

2014年話題となった、日東精工企画室編『人生の「ねじ」を巻く77の教え』(ポプラ社)の企画をプロデュース。驚きの地方創生シリーズとして『京都・あやべスタイル』『日本遺産・させぼの底力』『限界集落が超☆元気になった理由』(扶桑社新書)がある。

内容(「BOOK」データベースより)
『古事記』『日本書紀』『万葉集』にも描かれて、天武天皇、後醍醐天皇が再起を誓った吉野。歴史もブランド力もある修験の聖地には、人がつながる、まちづくりのヒントがたくさんあります。


そして目次は、
プロローグ 人を再生させる「吉野」のふしぎ/第1章吉野の歴史/第2章世界遺産登録でつながりを見直す/第3章木のまち 吉野/第4章吉野「伝える力」/第5章吉野の現場力/長いあとがき

丁寧な取材により、吉野町における地方創生の取り組みが詳しく分かりやすく紹介されていて、格好の手引書になっている。知人の名前も随所に登場し「おお、この人はこんなに頑張っていたのか!」と驚いたくだりもあり、私には良い「復習」になった。文章もこなれていて、とても読みやすい。

各地域の「地方創生」に活かせるヒントが、たくさん詰まっている。ご一読をお薦めしたい。
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中大兄皇子が占拠した飛鳥寺/毎日新聞「やまと百寺参り」第19回

2019年08月28日 | やまと百寺参り(毎日新聞)
NPO法人「奈良まほろばソムリエの会」は『奈良百寺巡礼』(京阪奈新書)の発売を記念して、毎日新聞奈良版に毎週木曜日「やまと百寺参り」を連載している。先週(8/22)掲載されたのは「激動を見た 日本最古の寺/飛鳥寺(明日香村)」、筆者は同会監事で桜井市在住の露木基勝(つゆき・もとかつ)さんだった。

露木さんは、奈良のガイド名人を決める「Nara観光コンシェルジュアワード」で最優秀賞を獲得した人で、同会ガイドグループに所属し、忙しいお仕事の合間を縫って主に明日香村でガイド活動に携わっておられる。

露木さんの文章の中に「645年の乙巳(いっし)の変」という文言が出てくる。「大化の改新ではないのか?」という方もいらっしゃると思うので、『新もういちど読む 山川日本史』の注釈を引用しておく。

※大化の改新 蘇我氏を打倒したのち、646(大化2)年正月に出された孝徳天皇による「改新之詔」は、公地公民制への移行をめざす政策を明らかにし、律令国家建設への道筋を明らかにしたものといわれる。その意味で「大化の改新」とは、孝徳天皇時代の諸改革をあらわす概念といえる。これに対し、蘇我氏打倒の政変については「続日本紀(しょくにほんぎ)」の藤原鎌足の関連記事に、「藤原内大臣乙巳(いっし)年功」とあるところから、「乙巳の変」という名称でよばれるようになった。

ではそろそろ記事全文を紹介する。

甘樫丘(あまかしのおか)の東麓(とうろく)にある飛鳥寺は、飛鳥時代に蘇我馬子によって建てられた日本最古の仏教寺院です。創建時は、現在の二十倍もの広さの寺域を持ち、五重塔を中心に三金堂が建つ大寺院でした。

今では田園風景にすっかりとけこんだ飛鳥寺ですが、飛鳥時代にはまさに激動の大舞台でした。645年の乙巳(いっし)の変で、飛鳥板蓋宮(いたぶきぶきのみや)にて蘇我入鹿(いるか)を暗殺した中大兄皇子(なかのおおえのおうじ)は、甘樫丘の邸宅にたてこもった入鹿の父・蝦夷(えみし)の反撃に備えて、飛鳥寺を占拠しました。

蘇我氏の氏寺を占拠したのが功を奏したのか、蝦夷側からは離反者が続出し、もはやこれまでと観念した蝦夷は、自宅に火をつけました。飛鳥寺と甘樫丘はほんの目と鼻の先の距離ですから、火の手があがった瞬間には、飛鳥寺では大きな雄たけびがあがったことでしょう。

本堂には日本最古の大仏である「飛鳥大仏」がおられ、寺の西側には入鹿の首塚と称される五輪塔もあります。古(いにしえ)の飛鳥時代に想いをはせながら、お寺にご参拝されてはいかがでしょうか。

(宗派) 真言宗豊山派
(住所) 高市郡明日香村飛鳥682
(電話) 0744-54-2126
(交通) 近鉄橿原神宮前駅東口からバス 「飛鳥大仏前」下車すぐ
(拝観) 9:00~17:30(4~9月)、9:00 ~17:00(10~3月)、受付はそれぞれ15分前まで。350円
(駐車場) 有(有料)


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ビリ脱出!徳島県の巻き返しが始まった/奈良新聞「明風清音」第24回

2019年08月27日 | 明風清音(奈良新聞)
毎月1~2回、奈良新聞「明風清音」欄に寄稿している。8月22日(木)付で掲載されたのは《徳島の「秘めた宝」》だった。毎年の都道府県別宿泊客数、ビリは徳島県で、奈良県はビリから2番目だった。しかし徳島県は昨年9月から「ビリからの脱出」をもくろんでいる、という話である。まずは全文を以下に貼っておく。

徳島の「秘めた宝」
令和元年版『観光白書』(観光庁編)を開いて、ホッと胸をなでおろした。開いたページは「都道府県別の延べ宿泊者数」(資料編)で、最下位は徳島県の221万人、奈良県はビリから2番目の229万人だった。「ビリでなくて良かった」というのは何だかさもしい話だが、これには理由がある。徳島県では昨年9月から官民挙げて、ビリからの脱却に取り組んでいるのだ。

観光業界の専門誌「トラベルニュースat」のサイト(5月8日付)によると《徳島県では宿泊団体や旅行会社、交通機関、県ら官民が一体となって「『♯徳島あるでないで』プロジェクトチーム」を結成し、取り組んできた成果が実を結び始めた。同プロジェクトチームは、2018年9月から首都圏をはじめとする県外宿泊者数の全国最下位脱却に取り組んでいる。「あるでない」とは徳島の方言で「あるじゃないか」の意味で、旅行会社、航空会社、JR、宿泊業界、オンライントラベルエージェント(OTA)らが集まる全国でも珍しい集合体として注目されている》。

そのため同チームは、ウェブサイトやインスタグラムを使った情報の受発信、商談会、観光セミナーなどを行っているという。

一方8月14付本紙「奈良市 入込観光客1700万人超」によると、平成30年の奈良市は入込客数は増えたものの宿泊者は6万8000人(3.8%)も減った。県内での宿泊者の7割以上は奈良市に泊まっている。それが約7万人も減ったのだ。

冒頭の観光庁統計で宿泊者数の内訳を見ると、奈良県と徳島県の差は外国人宿泊者数の差である。奈良県の37万人に対し徳島県はわずか11万人だ。しかし奈良県は安住していてはいけない。7月18付本紙に「急増 外国人お遍路さん10年間で2%→15% 遍路宿も人気」という記事が載っていた。歩き遍路に占める外国人のシェアが7倍以上になっているという。

 
 
平成22年秋、私は巡拝団に参加し、バスで高知県の第29番国分寺から徳島県の第1番霊山寺までお参りした(逆打ち)。このとき2つのサプライズがあった。1つは「地元産小麦のうどん」。

徳島県中部の山間地でランチタイムになった。山の中にぽつんと立つ食堂では、地元の主婦たちが給仕していた。「ここは何もないところです。ちらし寿司と地粉を使ったきざみうどんをお出しします。うどんはおかわり自由ですので、どんどん召し上がってください」。「地粉のうどんがおかわり自由」と聞いて鳥肌が立った。椎茸、錦糸玉子、ちりめんじゃこの載ったちらし寿司は昔懐かしかったし、少し茶色っぽいうどんは小麦粉本来の香りがしてとても美味しい。軽く3杯は行けそうだったが腹も身のうち、2杯で我慢した。

もう1つは「阿波踊り」。5泊の巡拝団の最後の宿は徳島市内だった。夕食が出揃ったところで年配の女中さんが「ヨソと違って、徳島はこんな料理しか出せません。お詫びに私たちが阿波踊りを踊ります」と言うや否や、2人の女中さんが三味線の伴奏で阿波踊りを踊り始めた。それまで見たこともない軽快な踊りで、拍手かっさいがまき起こった。



「おもてなし」は何も特別な仕掛けが必要なのではなく、地元の生活文化を感じてもらえれば良いのだ。そんな「秘めた宝」を持つ徳島県、来年の観光白書では逆転されているかも知れないと、ひそかに恐れている。


奈良県は、とかく何事も徹底しない。奈良市など、JR奈良駅前を中心にホテルの供給は増えているが、それに見合うお客を集客できていない。県民はホテルが建つと「これで宿泊客が増える」と喜ぶが、そんなことは経済学の教科書のどこにも書いていない。供給(ホテルの施設数や部屋数)が増えると、なぜ自動的に需要(宿泊者)が増えると考えるのだろう。大阪でも京都でもホテルは増えているから、むしろお客の取り合いになっている。

いっそ奈良県は一度、ドン尻になるのが良いかも知れない。「ドン尻からの脱出」、令和2年度の観光テーマはこれになりそうである。

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