tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

コロナも落ちつき、これからが観光シーズン、ぜひ奈良に足をお運びください!

八天(はってん)

2011年01月31日 | グルメガイド
良いお店を見つけた。一昨日(1/29)、「御食事廊 八天」(天理市嘉幡町227-1)にお邪魔したのである。こちらのご主人夫妻とは、昨秋、あるお寺で初めてお会いした。その頃からお訪ねしようと機会を窺っていたのが、やっと実現したのである。店名の「八」は末広がり、「天」は天理市の天ではなく、ご主人の出身地・天川村の天なのだそうだ。シンプルで覚えやすいし、「発展」につながるので縁起がいい。



目当てはランチの「日替わり定食」714円である。「食べログ」の猫師さんの口コミには《職人気質の大将が作る新鮮料理》《外観から魚が旨そうなオーラがプンプンしてます。店内は12席程度のL字カウンターと8人分の座敷です。和風の造りで小料理屋みたいで落ち着きます。ご夫婦で切り盛りされているんですね。少し頑固そうなご主人と奥さんがテキパキと仕事をこなします。さてメニューですが714円の日替り定食を筆頭に1050円の刺身定食、天ぷら定食など9種類ありました》。他にきつねうどん788円、親子丼893円、八天定食2,415円など。ご主人は決して頑固ではなく、至ってきさくな方である。



この日の日替わりは「カキフライ」だと店頭の看板に出ていた。店に入ると、知人のMさんが来られていた。Mさんは、ほとんど毎日顔を出しているという、正真正銘の常連さんだ。やはり、美味しそうなカキフライを食べておられる。ご主人によると、ランチオーダーの95%以上が「日替わり定食」なのだそうだ。揚げたて・超特大のカキフライが5個も載っている。これで714円とは、激安だ。私もこれを注文した。それがトップ写真である。衣はサクサク、身はジューシーで、とても美味しい。


店内でノドグロ(赤ムツ)を干していた

「食べログ」のtimさんの口コミに《魚のコストパフォーマンス最高!》《ここの店は、大阪の魚市場の人から教えてもらいました。魚を食べに大阪から通っています。とにかく魚がうまい!有名人のサイン色紙があるのも納得できるはず。ここの大将さんの凄いのは、朝5時から奈良県中央市場ではなく、大阪の鶴橋まで買い付けに行くこだわり。良い魚が奈良では入らないらしい… 魚市場の人いわく、魚の目利きにすぐれ、良い魚ばかりを選ぶので、大阪の魚市場の人も通っているとか》とあった。


ノドグロ、キンキ、ガシラ(カサゴ)などが、ずらり

「夜はどんな魚が出るのですか」とお聞きすると、わざわざ冷蔵庫から出して、見せて下さった。アンコウを丸ごと一匹買い付けるとは、スゴい。あん肝はもちろん、アンコウ鍋はコラーゲンたっぷりなので、女性に大人気だという。ノドグロ(喉黒=赤ムツ)やキンキやガシラ(カサゴ)も、皿に載せて見せていただいた。自家製のからすみは、軽くあぶっていただいたが、市販品のような塩辛さはなく、濃厚な旨みが口の中に広がる。これはぜひ、夜の部に家族を連れて来なければ!


大きな肝のアンコウ


自家製からすみ

このほか、店内のホワイトボードには、たら白子、牛サシ、生レバー、太刀魚、ガシラ、毛ガニ、オコゼ唐揚げ、トラフグ鍋など垂涎のメニューがずらずら。カウンターからは厨房も見渡せたが、ピカピカに磨き上げられていて、気持ちがいい。魚好きには、ゼッタイに見逃せないお店である。魚市場の人も通うという天理市の居酒屋さん、ぜひお訪ねいただきたい。



※奈良県天理市嘉幡町227-1 ℡0743-64-5015
近鉄結崎駅から1,285m
天理時報社の南、光洋サーモシステムの向かい
地図はこちら 駐車場あり 水曜休
営業時間
[平日]11:00~14:00(L.O)、18:00~21:00(L.O)
[日・祝]18:00~21:00(L.O)
グループでの利用は、予約がベター
(相談すれば、予算に合わせて料理を提供してもらえる)
コメント (2)
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「大和七福八宝めぐり」がネットで配信!

2011年01月30日 | マスコミに紹介されました!
1月18日(前編)と1月20日(後編)の2回にわたってKCN(近鉄ケーブルネットワーク)のファミリーチャンネル「KパラNEXT(ケーパラネクスト)」で、私が案内役を務めた「大和七福八宝めぐり」が放送されました。なお「大和七福八宝めぐり」とは、奈良県下の七福神と、大和一之宮である大神神社(三輪明神)をめぐるという有り難い巡拝コースのことです。
※トップ写真は信貴山朝護孫子寺(1/7)


久米仙人の石像(久米寺 1/7)


子嶋寺の水盤には氷が張っていた、お~寒い(1/8)

その番組内容が、ネットでも配信されていますので、お知らせします。各回30分で、いずれも「Windows Media Player」で再生する仕組みです。前編(信貴山朝護孫子寺の毘沙門天、當麻寺中之坊の布袋尊、おふさ観音の恵比須天、久米寺の寿老人)はこちら、後編(子嶋寺の大黒天、談山神社の福禄寿神、安倍文殊院の弁財天、大神神社)はこちらでご覧いただけます。当分の間は、こちらからもアクセス可能です。


おふさ観音では、秋パラが咲き残っていた(1/7)


熱あつのうどんが、滅法おいしかった!(1/7)

昨夏の「奈良の秘仏めぐり」では初めての案内人だったので、緊張しまくりでしたが、今回は2回めなので、何とか無難に乗り切ることができました。寒さとの戦いは大変でしたが、服を着込めばしのげるので、夏の暑さよりはマシでした。


うっすらと雪の残る談山神社十三重塔(1/8)


談山神社の福禄寿神は、高さ3m(1/8)

「大和七福八宝めぐり」という巡拝コースは、県内でもあまり知られていませんので、放送によって少しでも多くの方に知っていただけるのは、とても有り難いことです。「次回の企画は、やはり『記紀ゆかりの社寺めぐり』かな」などと考える余裕もできてきました。


安倍文殊院は、合格祈願の絵馬でいっぱい(1/8)

「大和七福八宝めぐり」は、車でひと巡りするだけなら1日でも回れますし、じっくりお参りするなら、7日間かける値打ちも十分にあります。皆さんの「八宝めぐり」の参考に、ぜひご覧下さい。
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道楽(DOURAKU)のステーキランチ

2011年01月29日 | グルメガイド
昨年11月、「道楽(DOURAKU)のハンバーグランチ」1,000円を紹介した。今回、このお店(奈良市奈良阪町2611-5)で初めて「ステーキランチ」1,600円をいただいた。国産黒毛牛のステーキに、サラダ、味噌汁、ご飯がついている。お訪ねしたのは、1月17日。たまたまこの日は他にお客さんがいなかったので、店内の写真も撮らせていただいた。民芸調の店内に、お正月の凧が飾られていて、いい雰囲気だ。





ほどなく運ばれてきたステーキは、ジュージューと音を立て、もくもくと湯気を上げながら運ばれてきた。それがトップ写真である。この「ジュージュー」を英語でシズル(sizzle)という。「ステーキを売るなシズルを売れ!」というマーケティングの法則(ホイラーの法則)があった。「ステーキ」というモノを売るのではなく、ジューシーなステーキ肉をジュージュー焼いている、その「おいしさ感」を売り込みなさい、という法則である。蒲焼きの煙と同じで、この音を聞いていると、否(いや)でも応でも期待感が高まってくる。



もちろん、こちらのステーキのウリは音だけではないので、念のため。付け合わせのほくほくポテトもニンジンもブロッコリーも、名脇役を演じている。サラダをいただくのは、今回が初めてだった。シャキシャキと、とても新鮮なのに驚いた。前回もいただいた手づくり味噌の味噌汁は、ついお代わりしたくなるこだわりの味である。たっぷりのご飯を平らげて、もう満腹だった。ここに、コーヒーまでついてくる。





同じ敷地内の国境食堂と違い、こちらはゆっくりと和める隠れ家である。1,000円のハンバーグステーキのランチも美味しく、リーズナブル感をとるなら、ハンバーグがお奨めである。夜はあまりこの近くを通らないが、日高見牛ステーキのセットメニュー(スープ、サラダ、ライス付 3600円~)やコースメニュー(スープ、サラダ、魚貝きのこバター、ライス、デザート、ドリンク付 4800円~)は、昼でもオーダーできるそうなので、今度は、こちらを試してみたい。

※奈良市奈良阪町2611-5(奈良阪町北バス停前) 0742-23-8400
営業時間 11:00~14:00、17:30~22:00(ラストオーダー 21:00)
不定休  カウンター6席、座敷19席 駐車場30台
(「食べログ」はこちら
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Topic シネマデプト友楽(東館)が解体へ

2011年01月28日 | お知らせ
昨年のちょうど今頃(10.1.31)、奈良市の中心市街地にあった老舗映画館「シネマデプト友楽」(奈良市角振町)が閉館した。同館のHPには、今もこんな挨拶文が貼られている。《<シネマデプト友楽 閉館のご案内> 平素は格別のお引き立てをいただき厚くお礼申し上げます。当館は1942年の開館以来68年間にわたり、皆様のご厚情をいただいて今日まで営業を続けてまいりました。しかし、近年の激変する経済状況の中、経営を存続させることが困難となりました。2010年1月31日(日)の営業をもちまして閉館いたしました。皆様におかれましては長年にわたるご愛顧、ご支援を賜り心から厚く、御礼を申し上げます》。

その東館が解体されるのだと、奈良の情報満載のブログ「鹿鳴人のつぶやき」で知った。《奈良市の中心市街地でもど真ん中の大きな土地建物ですから(東館約700坪、西館約300坪と聞いています)その後どうなるのか、誰もが気になるところです。ところで、2月1日から5月31日まで、東館を解体工事するという業者の案内が25日届きました。こわすのですから、次何かを建てるのでしょうが、それはまだわかりません。マンション業者が購入したようにも聞くのですが、もしマンションになるにしても、すべてマンションになるのではなく、商業施設も1階2階には入れてもらいたいものだという要望もいわれています》。

さらに詳しい情報が、ブログ「ABECCO-NARARA」に出ていた。《いよいよ2月、シネマデプト友楽のうち東館について、解体工事が始まるようです。近隣に、県内広陵町の業者さんから、工事のお知らせが配られたようです。三条通りに面するところから、裏の「猿沢遊歩道」のところまでを、5月末までの予定で重機を使って解体するのだそうです》。次に何が建てられるかは不明だが、三条通は中心市街地として、大まかな方向性が定められている。

《「三条通地区地区計画」では、以下のようなことが定められています》《*地区計画の目標 (前略)地区計画を策定することにより、三条通をより奈良らしいシンボル性のある道路に整備するとともに人々が遊び楽しめる沿道を含めた商業市街地の形成を図ることを目標とする》《*土地利用の方針 商業地として適正かつ合理的な土地利用を推進し、緑豊かな風格とにぎわいあるショッピングモールとして商業施設の集積を図る》《*建築物等の整備の方針 (前略)なお、三条通に面する1階部分の壁面はショーウィンドウ、透視可能なシャッター構造等の街の賑わいを高める構造に努める》。

《建築物のさまざまな「制限」については、奈良市の条例により規定されています》《但し、「商業施設」とか「ショーウィンドウ」などについて、明文での「強制規定」までは条例には掲げられていませんね。他の地区では「この用途以外は禁止」というものがかなり事細かに書き上げられているものがありますが》。 

だから「ABECCO-NARARA」では、こんな指摘がなされている。《西館は建築当時に関わった「S建設」が、そして東館はマンション建設大手の「H工務店」が、その活用について関わることになったようです》《東館が、もし「住居専用」のマンションになってしまった場合、はたして現在の周辺の「商業エリア」としてのレベルが維持できるのかどうか》。

ここは奈良でも一等地であり、700坪という広いスペースである。ぜひ「奈良の顔」にふさわしい施設としていただきたいものである。
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結崎ネブカの鍋焼きうどん(by 手づくりうどん 美ノ吉)

2011年01月27日 | グルメガイド
1/23に紹介したばかりの「手づくりうどん 美ノ吉」を昨夜、再訪した。午後7時前に近鉄結崎駅に降り立つと、周囲は真っ暗だった。かつての駅前は、もっと人通りが多かったと地元の人に聞いた。駅前のとある自転車駐輪場では、駐輪台数がピーク時の1/3になったという(しかも、周囲で何軒か閉店した)。つまり、通勤客がどんどん定年を迎えているのである。

Wikipedia「川西町(奈良県)」を見ても、国勢調査での人口ピークは1995年(平成7年)の9,847人。しかし2010年11月1日の推計人口では、8,743人(△11%)と、15年で1割以上減っている。人口構成も、国の平均より高齢化が進んでいる。「デフレの正体」にあったように、ここでも人口流入の減少と高齢化は、深刻な問題なのだ。そんな中にあって、駅前で長年のれんを守り続けている「手づくりうどん 美ノ吉」は、貴重な存在である。



今回は夜だったので、まずは生ビール(中)500円と鶏の照り焼き420円を注文した。照り焼きのタレは、うどんダシと同じく、昆布と削り節がよく利いていて、とても美味しい。次に、本日のメイン・鍋焼きうどん795円に、結崎ネブカを追加トッピング。それがトップ写真である。運ばれてきたときは、もうもうと湯気が立っていて、食欲をそそる。ダシの利いた薄口のツユ。具のネブカやエビ天、鶏肉などにもっちりした手打ちうどんがからみ、贅沢な鍋焼きうどんに仕上がっている。これはうまい。

1/25に紹介した「結崎ネブカだより」(創刊号)に、ご店主の木田勝裕さんのお話が出ている。《特徴である「甘み」「やわらかさ」を活かすため、長さ7cmほどに切った『結崎ネブカ』を化学調味料を一切使わない天然にこだわった“だし”と軽く炊き込むことで、甘みが増しシャキシャキ感を損なわず歯ごたえを楽しむことができます》。

《他にも『結崎ネブカどんぶり』や『ネブカカレーうどん』などの商品をメニュー化。まだまだ、『結崎ネブカ』の奥深さを追求し新たなメニュー開発を研究しています》《「この時期しか食べられない」メニューだからこそ、本当のおいしさ、生産者の思いを表現してお客さんにご提供しています》。まさに「この時期しか食べられない」結崎ネブカ、皆さん、ぜひいちどその醍醐味を味わってみて下さい。
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