吐露と旅する

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お片付け

2023-07-14 16:43:00 | 日記
懐かしい人から手紙が届いた。
もう何年、20数年会っていない友人からだ。

私よりもいくつか年上で、初めて会った時は私は社会人になりたてだったけれど
友人はもう充分に社会人だった。

色々あったけど、結局妙に考え方や気が合うことに気付いて
彼女が遠く離れた場所に住むことを選んだときは
彼女らしい選択をしたものだと感心した。

ここ数年の間に少し身軽になった彼女は、最近断捨離を始めたそうだ。

自分がいなくなった後、周りの人が困らないように。

いかにも彼女らしい。

潔く本や服を仕分けしている姿が目に浮かぶ。

そんな彼女の、便箋数枚にもわたる、長い長い手紙。
ここ数年肩や手の調子が良くないと聞いていたので
こんなに長い手紙を書くのは随分と大変だっただろう。
でも、字は相変わらず筆圧の強めの読みやすい綺麗な文字。

私の好きな、彼女の文字。

手紙の中に、ちょっと笑ってしまう内容が書かれていた。

彼女とちょくちょく会って食事をしていた頃
どうやら私は何かにひどく悩んでいたらしい。
(この文面を読んだ時点で無性に恥ずかしくなり、独りで照れた)

もし、私がこの世からいなくなるようなことがあったら、連絡してほしい人がいると
私は7名の知人の名前と連絡先を彼女に伝えたらしい。

なんと迷惑な大仕事を無茶振りしたんだろう。

ところが。

その知人の殆どが、既に疎遠になっている。
連絡を取り合っていないどころか、連絡先さえ分からない人もいる。

実は。

私も断捨離していたんですよ。

友人(今となっては、ほぼ知人)を。

判断基準は、「自分の葬式に来てほしい人かどうか」

そもそも、自分の葬式自体が私にとっては無用なイベントなのですが
(人の考え方はそれぞれなので、否定的な考えもあるでしょうが)
「じゃあね」って別れたい人が、あまりいないことに気が付いたのです。

好きとか嫌いとかいったハッキリしたものではなく
「別にいいかな」程度の感覚。

で、先ずは年賀状の整理から手をつけてみたわけです。
自分が出した年賀状に返事が来ない。
そうかと思って翌年年賀状を控えると、今度は相手から来る。
あらあらと思って次の年に年賀状を出すと、また来ない。

誰もが経験したことのある「ヤギの郵便屋さん現象」

思い切って、出さないことにしてみた。
去年も、今年も、翌年も。

そうするとね、来なくなるものなのです(当たり前だ)
だって、出していないんだもの。

そして、来ないことが寂しいのかっていうと、そういうこともない。

コロナ禍で、誰とも会ってご飯ということも無かった数年間で
見事に整理できたのです。

本当に会いたい人、話したい人。
私にとって、大切な友人たち。

もしかしたら、何年かしたらもっと人数が減ってしまうかもしれないけれど
それは、悲しむことでも悔やむことでもない。

だって、今の私も悲しんでいないし、悔やんでもいないから。

彼女にお返事を書かなくちゃ。
彼女が律儀に抱えていた迷惑な大仕事から、解放してあげなくちゃ。

彼女が健康でいられますように。
断捨離がどんどん進みますように。
楽しいことが沢山ありますように。

また、いつか会えますように。



数ヶ月ぶりの吐露の更新でした。








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