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秋田市の収集車2

2023-03-25 20:27:15 | 秋田のいろいろ
秋田市のごみ収集車(塵芥車)の続き。
かつては秋田市環境部が、直接ごみ収集を行っていた。黄緑色(若草色)に白帯という、独自の車体塗装の収集車を市が保有し、回収に回っていた。2010年までに、収集業務は外部委託となり、その収集車はなくなったかに思えたが、実はそうではなかった。
前回は、委託先の1つである、秋田市の外郭団体・公益財団法人 秋田市総合振興公社の収集車に、塗装デザインが引き継がれていることを取り上げた。直営時代よりは減っているが、一定の台数はあると思われる。
(再掲)秋田市総合振興公社の新しい塵芥車
今回は、それとは別に、今なお秋田市役所が所有する収集車について。
この車(2022年8月撮影)
緑系統の塗装で、所有者名など一切書かれていない収集車。
色の組み合わせは、秋田中央交通の路線バスと同じだけど、この組み合わせの車両は全国にいろいろある。※「キムワイプ」にたとえられたりするのだけど、後日また
タイヤホイールも若草色だ。公社の新しい車は無塗装
濃い緑を除外して考えると…
若草色に白帯、運転席屋根は白。つまり、秋田市の収集車と同じ。
標語が書かれる白い部分に、濃い緑色の帯を入れたデザインが、この車と言える。

この車が置かれる場所は、千秋公園内。千秋公園は秋田市建設部公園課が所管する。秋田市環境部の収集車と、関連があるに違いない。

冒頭再掲の総合振興公社の新しい車は、三菱ふそうの小型トラック「キャンター」だが、こちらは同社の中型トラック「ファイター」。最大積載量2550kgとの表示。
ヘッドライトの形状からして、1999年4月~2005年10月の通称「ニューファイター」。ナンバープレートは、前回最後に後ろ姿を掲載した、建都400年の標語が入った車よりも903番若く、けっこうな経年車。

後部には、
「富士重工」シール。赤地白抜きのブーメランみたいなのは、カタカナの「フ」
富士重工業(現・SUBARU)バスでは、バスボディの架装を行っていた。日産ディーゼルやいすゞなど、メーカーが違っても、富士重工ボディを載せたバスならば、見た目はそっくりになる。
塵芥車では、バスと似ているが、違う事情になっていた。
富士重工は2012年まで塵芥車を製造し、「フジマイティー」の名で販売していたそうだ。そのベースとなる車種は、各メーカーのトラックのままらしい。バスと反対に、見た目が違っても、フジマイティーなのだと理解した。
この車は、三菱ファイターをベースにしたフジマイティーで、走行部分としてはファイター、塵芥車部分はフジマイティーということなのだろうか?
前回の総合振興公社のキャンターは、塵芥車としては新明和工業の製造(シール貼付)。


この車だけでなく、
後ろにもう1台ある(2023年3月撮影)
日野自動車製で、ファイターよりは小さい「デュトロ」かな。最大積載量2000kg。
ナンバーはファイターと16違い。この車の塗装は、
ちょっと違う
後部の投入口部分には、白帯・濃い緑帯があるが、ごみを納める中央部分は黄緑1色。
実は以前はこれではなかった。
2018年7月撮影

【28日補足・この車は、フロントガラスの下に濃い緑帯が入っているのが特徴】
元々は、ファイターと同じデザインだった(白帯がやや下寄りだ)。修理などの一環で塗り替えまたは交換されたと思われる。遅くとも2022年9月には変更されていた。

この2台の役目。
2020年7月。中土橋にて
清掃など千秋公園の管理作業で出たごみを入れて運んでいる感じ。御所野(正確には河辺)の秋田市総合環境センター(ごみ処理場)へ持っていくのだろう。

小さい頃から千秋公園は身近な場所であり、収集車が置かれる場所もたまに通っていた。でも、ここに収集車があることに気付いたのは、この10年ちょっと(2000年代以降)だと思う。この車の先代の収集車が記憶にない。

推測になるが、環境部で収集車を持っていた当時は、その収集車がやって来て回収していたのではないだろうか。
完全委託により、環境部の収集車がなくなる。総合振興公社は資源ごみのみで燃えるごみは回収しないようだし、民間清掃会社に頼めば費用がかかる。
そこで、建設部が収集車を所有することにしたのではないだろうか。

さらに憶測だが、建設部の収集車は新規購入ではなく、環境部が使っていた車を、塗装を一部変えて転用したのではないか。
以上、推測・憶測。


ただ、千秋公園の掃除に2台も必要なのか。さらに、曜日を問わず、千秋公園に両方もしくは片方が不在だったり、千秋公園~処理場のルートではない道路を走るのも目撃していた。

2022年8月5日付「あきた市議会だより No.187」に答えと新たな情報が載っていた!
建設委員会での質疑から。
委員「今回購入を予定している塵芥車は、公園内のごみや草木の回収に使用するとのことですが、その具体はどうですか。」
建設部「同車両は、市内に800カ所以上ある街区公園や児童遊園地等において、町内会や公園愛護協力会などにより、草刈りや樹木の剪定などが行われた際に発生したごみや草木を、公園愛護協力会などからの連絡に基づき、回収する際の使用を予定しています。」
「現在使用している塵芥車」として、ファイターの後ろ姿も掲載。

なるほど。市職員や委託業者による千秋公園の管理に限らず、市内すべての公園で出たごみ(草や枝を含む)の回収をする車だったのか。
そして、「今回購入」ということは、車両が更新される?!

入札情報を調べると、その通りであった。
2台一括で購入。
2台同サイズで、ハイブリッド車。車体には文字が入りそうな感じ。塗装がどうなるかはよく分からない。
現在の車体は何も表記がなく、見た人は所属不明の怪しい収集車と思うかもしれない。環境部や総合振興公社の車体デザインを知る人が見たら、パクりか、中古車が流れて(市と無関係の)誰かの手に渡ったのかと思われるかも。文字はあるべきだ。

年度末だけに、まもなく指定の納期になる。
3月23日時点では納車されていなかった。半導体不足などで納期が遅れる事例もあるようだけど…→続きはこちら

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2 コメント

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なんか移管時期のバス? (FMEN)
2023-03-25 20:59:00
市営バスから移管されたやつが市章を消して1ヶ月ぐらい走っていた中央交通に通じます。
標語の権利が切れたから塗り潰した、いや貼り潰した感。
食中毒で会社縮小し払い下がった雪印のアルミバンや、ダスキンの社有から払い下がったハイゼットも思い出します。
払い下げ車を見ると (taic02)
2023-03-25 23:29:02
いかにも中古なのが明白で、古い車種なこともあって、少々切なく哀しい気分になります。
それでも、この収集車の場合、総合公社への譲渡車と比べると、傷みが少なく長持ちして、恵まれていたともとらえられます。

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