広く浅く

秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

愛宕下橋周辺も開通

2010-07-02 19:55:49 | 秋田のいろいろ
先日アップした「都市計画道路“南部中央線”」開通に続いて、同時期に建設工事が行われていた、楢山地区の築山(ちくざん)小学校付近から「愛宕下橋」を渡り牛島方面へ至る市道について。(今年4月の様子はこちら

秋田市道の建設を行っている、秋田市役所建設部道路建設課サイトの「工事情報」のページでは、以前は南部中央線、愛宕下橋付近とも、工事中の旨が記載されていたのだが、29日付でページが更新されていて両道路に関する記載がなくなっていた。さらにいつから開通といったことは同課のサイト内には記載がないので、両道路の情報が消えてしまった。
ただし、企画調整部広報課の市政記者クラブ向けに配布した資料の一覧を掲載したページ(大部分はタイトルのみの公開で詳細は非公表)には、道路の名称と開通日時が21日付でアップされていて、知ることができた。
(とはいえ、道路の開通日を知りたい人は、担当部署のページを見るだろうから、建設部のサイトにこそ掲載するべきだと思う。)
それによれば、愛宕下橋周辺の道路は「都市計画道路秋田環状線および新屋十軒町線」といい、7月6日(火)正午開通とのこと。

さらに、総務部秘書課の秋田市長の週間予定には「7月6日(火)11:00 秋田環状線、新屋十軒町線、築山工区、愛宕下工区完成開通式(愛宕下橋)」とあった。
南部中央線は開通式と供用開始が別の日なのに対し、こちらは同日のようだ。

地図を作ってみました。
上がおおよそ北。青線が今回開通する区間。赤文字の数字は記事中と対応
秋田環状線」とは、古いけれど1987年8月10日付の「広報あきた1072号」によれば「保戸野新川向の通称新国道を起点に、千秋トンネル、中通、牛島地区などを経て茨島の国道七号線に至る延長七キロの道路。」とのこと。
途切れ途切れに着工・供用されており、完全なルートは僕にはよくイメージできないが、今回の開通区間内では、築山小学校脇から愛宕下橋までのメインの道路(上の地図の2→3→愛宕下橋)のことだろう。橋の先は既存の市道とつながり、牛島東地区を抜けて国道13号線下の旧国道の秋田銀行牛島支店前に至る。
もう1つの「新屋十軒町線」だが、「十軒町」はこの周辺の楢山地区(楢山南中町辺り?)にあったらしい。そこと秋田市南西部の新屋地区を結ぶ道路らしいが、工事しているような気配はないし、まったくルートが思い浮かべられない。今回開通するのは、愛宕下橋北の交差点から北西へ進んで、楢山本町で既存の市道に接続(地図3→4)する区間のことだろう。その先は楢山南中町を抜けて楢山登町の刈穂橋東交差点で県道と交わる。

現地へ行ってみた。
地図2番の交差点
南部中央線は紙に印刷した小さなお手軽な掲示だったが、こちらは立派な看板が立っていた。この差は一体?
「通行止」となっているが、それは車だけで歩行者や自転車は通行できる。既に道路工事は完了していて、関係者はいないようだったが、道路建設に伴って発生した周辺のお寺や一部のお宅の外構工事が所々で行われていた。

開通区間の北側(秋田南中・秋田駅側)、地図1番と2番の間の道路(90メートル弱)は、少し前に幅の広い道路が完成していたが、秋田駅方向への一方通行として供用されていた。今回の開通と同時に対面通行になる。
1番の交差点西側(ト一屋側)から撮影。左が秋田駅、右が開通する区間の方向
左手前の標識のうち、上の丸い標識に白い紙がかかっている。
上記の通り、従来は一方通行であり、さらに直進側は道幅が狭いので、大きな車は左折(南中方向)しかできなかった。開通により右折もできるようになるため、それを示す「指定方向外進行禁止」標識(紙の下に透けている)のようだ。でも、
紙に左折のみを示す矢印が手書きで書いてあるが、線が細くて見づらい!

北側(南中側)から
こちらも同様、現在は大型車は右折(ト一屋方向)しかできないが、開通後は直進もできる。
う~ん。エンピツ(?)で殴り書きしたような矢印
これは規制標識だから県警の管轄。設置業者が気を利かせてやったのかもしれないが、せめて極太マジックで書くとか、矢の部分を塗りつぶすとかしてくれませんかね。

1番の交差点から開通する方向を見る
まだ一方通行なので、南行き車線には柵が設置されている。
再び2番の交差点。左がお寺、右に行けば築山小学校
開通に伴い十字路になり、信号機が設置された。交わる左右の細い道は、百石橋(お寺側)から築山小学校方向への一方通行。新しい道路の路面にも、直進と右折しかできない矢印がペイントされている。
そこの標識
ちょっとややこしいが、要は交わる細い道は終日一方通行だが、朝の1時間だけは、どちらからも進入できないということだ。
でも、上の「7-8」の補助標識にも「軽車両を除く」って表記しなくてもいいのかな? これだと、7時から8時は自転車などの軽車両も直進しかできないと解釈できなくもないのでは?

2番から3番の交差点の間は、約250メートル。お墓の脇や、保育所の城南園の前を通るほぼ一直線の道。
振り返って2番・1番の交差点方向
南部中央線と比べて、路肩は狭いが、車道や歩道はほぼ同じ規格だと思われる。
愛宕下橋北の3番の交差点にも信号機
新しい道路3方向プラス既存の太平川沿いの道も入れると、五叉路になってしまうが、川沿いの道はやや離れていることや、住民以外進入禁止の規制になっているためか、新しい道路3方向だけの交差点のようだ。秋田環状線から新屋十軒町線が分岐(上の写真では右へ)する形。
僕の感覚としては、丁字路(ていじろ。“T字路”は日本語として正しくないです)だと思っていたが、上の写真のように北側から現場を見ると、秋田環状線が愛宕下橋に向けて大きく左にカーブしており、「Y字路」もしくは「三叉路」と呼んだ方が妥当な形状だ。
ただし、上の写真の通り、路面のペイントでは、愛宕下橋に向かう車線が「直進」で表現されている。
北側から来た車両が見る信号機
矢印信号が2つ設置されているらしい。
秋田県警では他県と比べて、あまり矢印信号を設置したがらない傾向があるように感じていたが、比較的小さなこのような交差点に2つも矢印を付けるとは珍しい。
まだカバーかかっていて作動していないので分からないが、気になるのが矢印の向き。路面のペイントでは橋を渡る車線が「直進」だが、信号機の位置を基準にすると直進の矢印信号(↑)では、正面の民家や木に突っ込んでしまいそうなんだけど…

以前記事にしたように、矢印信号の向きと、それを信号機本体に取り付ける位置には、(原則として)法則がある。
それを踏まえてカバーのかかった信号機を見ると、赤灯と青灯の横に取り付けられているので、これは右折と左折の矢印の可能性が高い。黄灯の横にはないので、少なくとも直進矢印ではないはず。

でも、路面が直進(↑)で、その車が見る矢印信号は左折(←)というのは、混乱しそうな気もする。ひょっとして、道路の形状に忠実な「左斜め前」の矢印になるのかもしれない。
愛知県の五叉路には「右斜め前」矢印があった!
斜めなど特殊な形状の矢印信号機は“特注”扱いになるらしく、秋田県を始めとする多くの県では、通常の左右の矢印で代用するケースが多いようだが、カバーの下にはどんな矢印が表示されるのだろう。楽しみ。

さらに、対向の牛島方向から橋を渡って来た北行き車線には、
赤茶色のカラー舗装が施されている
橋の上の路面では、
北行きの車線だけ、赤茶で縞模様になっている
橋を越えてすぐ、交差点とカーブがあるため、注意を促すためではないだろうか。

奥が新屋十軒町線。左が愛宕下橋
手前の歩行者用信号機は、秋田では最近はあまり見られない、長いアームで取り付けている。柱の節約、視認性の確保、交差点の形状によるものだろう。

以上の点から、やや特異な交差点といえそうだ。事故が起こらないことを願いたい。

今度は新屋十軒町線。
新屋十軒町線側から3番の交差点を見る。右が愛宕下橋
秋田環状線に比べ、少し道幅が狭い。歩道はしっかり確保されている。新規開通区間は150メートルほど。
地図4番。既存市道との接続部(向かい側から先が新規開通部分)
ここには信号機がない。左右の道は、牛島郵便局脇から築山小学校グラウンド横を通りト一屋前に出る一方通行(写真では右から左)。【6日訂正】一方通行ではなく、地域住民関係者のみ通行可という建前でした。詳細は開通後の記事で。
狭い道で歩行者も比較的多いが、中には高速で走り抜ける車もおり、危険に感じることがある。開通後は出会い頭の事故に要注意。
※この後2017年9月に、押しボタン式信号が設置された。

この新屋十軒町線も、開通前の現在は車のみ通行止めで、人は通行できる。沿道に民家があるのだから当然の措置。
だけどこの看板
歩行者の上にもバツが付いていて、これじゃあ人も通れないことになりますよ! 絵柄が道路標識に忠実なのはちょっとおもしろいけど。


一見、今回の開通区間を利用すれば、牛島方面から秋田駅前(や東口の中央IC)へのアクセルルートになりそうだが、その点はあまり現実的ではなさそう。なぜなら、開通区間の北側、秋田南中学校北側から明田地下道西交差点までわずか200メートルほどの区間は道幅が狭いままで、開通前の今でも渋滞しやすく、開通後に車の量が増えるとそれに拍車がかかってしまいそうだから。まさに“ボトルネック”なわけだ。
おそらくこの点を踏まえて、例えば楢山登町の下新橋交差点周辺から駅へ行くには、このルートを避けるように道案内がされている。
したがって、現状では駅とのアクセス路というより、市内各地域を行き来する新ルートという意味合いの方が大きそうだ。
また、楢山地区は古くからの住宅地で狭い道を子どもや高齢者が歩き、そこを縫うように車両が走っていたから、開通により安全になることを期待したい。


ここまで記事を作成した所で、2日付の秋田市の広報紙「広報あきた1724号」が配布された。
その「市役所からのお知らせ」に「新しい道路が開通します」として、この楢山の道路開通の記事が出ていた。
でも、なぜか9日の南部中央線(茨島・大住アンパス)開通については、触れられていない。次の広報の発行は16日のはずだから、間に合わないよ。
現場の看板といい、この広報紙の扱いといい、同じ担当(どちらも道路建設課内の「幹線道路担当」のはず)なのに、どうしてこんな格差があるの?
広報あきたの記事
この広報の記事と略図では、当ブログの本記事中「1番」の交差点のことを「亀の町築地交差点」と呼称している。でも、
そんな交差点名、聞いたことありません!!!
もちろん、現地の信号機にもそんな交差点名(主要地点名)表示はない。

そもそも「亀の町築地交差点」という名称自体がおかしい。
交差点の所在地は南通宮田、南通築地、楢山佐竹町の3つの町に面してはいるが、「南通亀の町」ではない。
この交差点から250メートルほど西が南通亀の町だから、位置的・感覚的に少しずれている。(住居表示実施前の「亀ノ丁」を指しているのかもしれないが、それは昔の話だし、広報紙面では住居表示後の「亀の町」表記になっている)

今回の開通に伴い新設される2つの交差点にしても、もし、他県なら「築山小学校入口」や「愛宕下橋北」といった名称が表示されると思う。
無名交差点の多さ偽名交差点などを今まで取り上げたが、国交省(東北地方整備局)や秋田県だけでなく、秋田市も同じいい加減さ。
どうして秋田では交差点名を表示したがらず、その上、役所内ではテキトーな名称を付けたがるのだろう。
※開通後の様子はこちら

コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 竿燈合同練習 | トップ | 秋田の鉄道乗り放題 »
最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
お久しぶりです (あどれ)
2010-07-03 20:50:26
しばらくお邪魔しない間にステキな記事が盛りだくさんでしたね。

楢山の道。
親戚が愛宕下に居るので、ここを通るのですが、いつ開通するのかしら?と思ってました。お花見の頃も気になったりしてねー。

竿灯の合同練習。
昨年に引き続き、とてもキレイに撮れてますね~。噴水に写った竿灯も風情があっていいわ~。生で見たかったのに、いつもチャンスを逃す・・・

茨島のアンパス。
こっち方面あまり通らないから、どの道なのかちょっと想像がつかない・・・結構新しい道路って作られてるんだね。でも便利なのかしら?

りらっくまのバス。
こんなに可愛いバスがあっていいの!?
うちの職場に男性だけど、りらっくまのファンが居てねー。車にりらっくまのぬいぐるみ入れてるんだもん。このバスの存在知ったら出かけるかも!あとで教えておくわ!

返信する
ご無沙汰でした (taic02)
2010-07-03 22:20:30
お待ちしてました。
楢山の道はずいぶん長い工事でしたもんね。あまりこの辺は通らないので、こんな所に道ができるとはびっくりです。
橋のたもとに横断歩道がなかったはずなので、お花見には影響がありそうです。

竿燈。まだ明るい夕暮れの空との組み合わせが合同練習の魅力です。
今年は旭南ではやらないようですが、それほど人が多くなくて、見るにはいいかも。あどれさんも連れて。

茨島の道はほんとに川沿い。御野場と茨島・割山の最短経路のはずなので、結構便利かも。

リラックマをよく知らなくて、どんな人に人気なんだろう? って思ってましたが、大人の男性にも受けてるのね。
バスの装飾は徹底していて、ファンなら絶対喜びそう。(東京都の条例で正面にラッピングしてはいけないらしいですが)
都心からやや遠いですが、ぜひおすすめしてあげてください。オリジナルグッズもあるそうです。
返信する

コメントを投稿