広く浅く

秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

雪国の信号機

2009-10-04 18:07:02 | 秋田のいろいろ
秋田の交通信号機(車両用)は横長でなく縦長のものが主流。
これは庇(ひさし)の上に雪が積もる面積を極力減らし、見えにくくなるのを防ぐ目的(【追記】雪の重さで破損するのを防ぐ目的もあるだろう)であり、秋田に限らず北日本日本海側の積雪地の県(信号機は各県警ごとに仕様や設置を決めている)に多い。おそらく富山県より北の各県は縦長が主流だと思う。また、岐阜県では積雪地の高山地方だけは縦長だったり、北東北でも雪が少ない岩手県は横長だったりして、信号機を見れば、その土地が積雪地かどうか(【追記】“降る”かどうかではなく、“降って積もる”かどうか)ある程度予想が付くと言える。

新潟県は縦長化がかなり早かったようだが、秋田県では僕の記憶によれば1980年代前半~中盤に縦長の採用が始まり、それ以後に新設・更新される信号機は原則として縦長になっている。現在、秋田県内の信号機のおそらく7~8割が縦長化されていると思う。
横長と縦長が混在する交差点もある ※更新されました
僕にとっては、子供の頃交通ルールを覚えた時は信号機といえば横長で、成長とともに縦長が増える過程を見てきたことになる。だから、街中に縦長信号があるのは風景の一部として、まったく不思議ではない。
でも、積雪地域に旅行や引っ越しで来た方のブログを見ると「信号が縦でびっくりした。違和感がある」という声も多いし、積雪地で生まれ育った僕たちより若い人は「全国どこでも新しい信号は縦だと思っていたので、横長ばかりの(積雪地でない)街に行って驚いた」というのもあった。
選挙掲示板の話じゃないが信号機の分野でも、赤・黄・青というルールは全国(いや世界)共通でも、細かなところはいくらでも違いがある。またマニアックになってしまうが、信号機の話もたまにご紹介していきたい。

1.雪国のLED横長信号
ここ数年で急速に普及したLED(発光ダイオード)式信号機。低消費電力や直射日光が当たった時の視認性向上の効果は高い。(視覚に障害のある人の見やすさや発熱しないので積もった雪が融けにくいといった課題もあるようだが)秋田県でも積極的に更新が行われている。
どちらの信号機もLED式。自転車用は秋田では珍しいプロジェクター方式といってLEDの粒が見えず、点灯していないと白く見える
上でも書いたが、ここ20年ほどは秋田県で設置される信号機は縦長。つまり秋田のLED式信号機はすべて縦長のはず。
でも非常に珍しいことに、横長のLED式信号機もわずかにある。まずはこちら
電柱でなく歩道橋の桁に付いている
おそらく縦長をここに付けると、下にはみ出して背の高い車と接触するからではないだろうか。設置器具など技術的な点もあるかもしれない。(ただし縦長が歩道橋に付いている場所もある)
そしてこちら
ここはごく普通の裏通りの交差点
秋田市内では、ここのほか田んぼの中の交差点の1つにも横長LEDが設置されている。
全国的には普通の光景だが、秋田ではとても珍しい
この交差点に横長信号でなければならない理由は思いつかない。まさか発注ミスということはないだろうから、初期に試験的に設置したものではないだろうか。
※続きはこちら

2.縦長信号の矢印の位置
上の歩道橋の信号機のように、特定の方向だけ進める「矢印信号」がある。都道府県によって若干の違いはあるかもしれないが、原則として横長信号機では、左折矢印は左端の青灯の下、直進矢印は黄灯の下、右折矢印は右端の赤灯の下、と直感的に分かる位置に取り付けられるそうだ。
右折矢印は赤の下。これは電球式の横長信号にLED矢印を後付けしている
では縦長信号機ではどうか。
左右でいうと、必ず本体の右側に付けるようだ。
左折は青の右隣。3つも信号機がある交差点だが奥だけ電球式(矢印だけは奥もLED)
そして、左折は下の青、直進は黄色、右折は上の赤のそれぞれ右隣に設置されている。運転していて困ることもまずないし、仕方ないだろうけどあまり直感的ではない。
  
先日、富山駅前の信号機を見たら、なんか落ち着かない気分になった。秋田では赤信号の隣りにあるはずの右折矢印が
赤と黄色の間にある!
なんとも中途半端でビミョーな位置。
やっぱり見慣れたものと少し違うだけで気になってしまうもの(僕だけ?)なんだろうか。
※信号機関連の次の記事はこちら
※縦型信号の積雪時の効果を検証した記事はこちら

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7 コメント

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雪国の信号機 (たまご酒)
2009-10-04 19:46:07
初めまして、あおい君経由で失礼します。

雪国では、積雪の影響を避けるため、縦型が主流という事は聞いたことがあります。
あおい君同様雪の降らない静岡市出身者です。

ところで、この画像の、横型LED信号の件ですが、もしかして、視認性が良い分、ひさしを小さくでき、横型でも大丈夫という、仮説が思い浮かびましたが、いかがでしょうか?
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初めまして (taic02)
2009-10-04 20:30:14
たまご酒さん コメントありがとうございます。
静岡では古い角形の信号機をさび止めの手入れをしながら大事に使っているのが印象に残っています。
それでもそろそろ寿命でしょうか。

LED信号が本格的に量産され、本体が薄くなるとともに、おっしゃる通り、とてもひさしの短い信号機が出ていますね。
ところが秋田県では、車両用では薄型ボディでも、ひさしの長さは従来通り長いものが設置されています。
単に前例を踏襲しているだけかもしれませんが、横型では(ひさしでなく)本体に積もった雪が融けてつららになり、灯火部分をふさいでしまうケースも考えられます。縦型&長ひさしでは、多少なりともその危険が少なくて済む、のかもしれません。
本当の所は分かりませんし、吹雪で直接信号機に雪が付着してしまうとどうしようもありません。県警やメーカーも試行錯誤中なのかもしれません。
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あんまり (あどれ)
2009-10-04 22:04:06
気にしないで毎日運転してる。。。写真の信号機って通勤の時に見る信号機よね!
LED式ってたまに、近くまで来ないと色が判断できない時があります。遠くからだと付いてないように見えて、近くに来るとぼや~んと色が分かるのね。
縦型って珍しいんだー。これも初めて知ったわ!
ところでさ、外国って縦型じゃない??雪国じゃないけど!
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雪国では (mugi-shochu)
2009-10-04 22:06:30
雪が上からだけではなく、風が強いと横に降ることもあるので、ひさしは有る程度の長さが必要なのかな?
いずれにしても、横長も縦長も慣れて違和感はなくなりましたが。
富山の矢印の位置が違うこと・・・
知りませんでした。地方によって微妙に違う場合があるんですね。
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あどれさん (taic02)
2009-10-04 22:43:58
そう。すべてあどれさんや僕の行動範囲内の信号機です。
見え方は違いますよね。ブラウン管と液晶テレビの違いみたいなもので。
外国は圧倒的に縦型信号が多いそうです。しかもアームで支えるんじゃなく、ぶら下がってたりしません?
日本の鉄道の信号も縦だし、じゃあ逆になんで日本の交通信号は横型なのかねぇってことになりますけどね~
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mugi-shochuさん (taic02)
2009-10-04 22:56:26
秋田は全部長いですが、新潟などでは、赤だけ長くて黄色や青のひさしが極端に短いのがあるんです。秋田は雪が“横に降る”地域なので、難しいのでしょう。
縦型化、LED化時代の流れですね。昔はシマシマの看板が付いてませんでした? おぼろげながら記憶があります。
富山は駅前を歩いただけでしたが、ほとんどがその位置に矢印がありました。そうそう、路面電車専用の「黄色矢印」っていうのもあるんですよね。旅先では注意です。
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脱雪国になったら・・・。 (脱雪国になってくれ)
2016-10-28 17:00:56
雪マークが少なくなってる
鳥取 島根はもうすでに脱雪国だ。

山間部を除いて信号機は横型でも平気かも
但し超薄型LEDがおすすめだ。
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