広く浅く

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地下道の人魚

2017-07-21 00:20:47 | 秋田の季節・風景
車道の下を通って歩行者が行き来する「地下横断歩道」、いわゆる地下道。
秋田市中央部のものを紹介したことがあったけれど、もっと新しい地下道もある。
秋田市東部・秋田駅からいちばん近い田んぼの近く。駅東口から秋田中央インターチェンジへ向かう県道62号線は、「広面大橋」で太平川を渡る。その広面大橋の東側。
右奥は対岸のノースアジア大学
県道や橋といっしょに造られたと思われる、県道をくぐる地下道がある。特に名称はなさそう【9月27日訂正・「南団地地下道」という名称だった。現地の表示の写真がこの記事中ほどに】。開通年は不明だが、ここを通っていたバス路線(市営バスから中央交通へ移管され、現在は廃止)は1998年頃に開設されたので、その辺り。
ちょっと複雑な出入口
中央部の古い地下道とは違い、幅は広く、階段でなくスロープで出入りするようになっていて、自転車も通行できる。「自転車は降りろ」との掲示はないはずで、ということは乗ったまま通行できることになる。幅は広いけれど、やはり曲がり角で出会い頭にぶつかる危険はあるから、通行時は気をつけていただきたい。

県道のここより西側(駅寄り)では、県道開通前からあった狭い道と交わる信号機付きの交差点がいくつかあって、いずれにも横断歩道があるのだが、ここだけ地下道。
橋のために既存の道とは高低差がついてしまい、平面で交差・横断させるわけにはいかず(既存の道は分断された)、歩行者自転車の便宜を図って造られたのだろう。横断歩道まではやや遠いこともあり、それなりに利用者はいるようだ。


内部
よくある地下道といったところで、内部の壁面はタイル張りなのだけど、その中央部両側には、
こんなモノが!
素人にはよく分からないけれど、青系統の雲みたいなものがデザインされている。「壁画」?

その雲の中には、太陽みたいなのが大3つ・小1つあり、うち小1つは、
人魚が両手で掲げる?
それにしてもこの人魚、素っ裸。公共空間である道路にあり、それを管理する役所が設置したものとしては、なかなか刺激的ではないだろうか。

金髪で西洋系の顔立ちの人魚さんだけど、一般的な人魚よりやせているし、尾がはみ出るほど長い。
人魚が太陽を持っている(熱そう。それに陸上なのか水中なのか?)というのは、何か意味があるのだろうか。
それ以前に、秋田市広面の地下道に人魚がいる意味って… 太平川に人魚伝説でもあるのか。それにしては洋風だし。
壁画そのものも、誰が、どんな意図でデザインしたのか。知りたい。


住宅街にあって利用者が限定されてさほど多くない、シンプルな地下道に、こんな絵が設置されるとは、(時期的には少し後なのでそうではないが)バブリーな雰囲気がある。(参考:バブル崩壊辺りにできた手形陸橋北側歩道はいろいろと装飾があった)
だいたい同じ頃(1995年)にできた、秋田サティ(現・イオン秋田中央店)のトイレの壁紙は、パステル調というか淡い色に貝殻などがデザインされたもので、なんとなくこれと通ずるものを感じるような。※現在も、一部のトイレでは残っている。
現在造られる地下道だったら、近隣の子どもが書いた絵とか、多少のデザイン性のあるタイル張りならいいほうで、単純なコンクリートの壁になっているかもしれない。
西側の横金線と交わる城東十字路には、規模の大きい横断地下道「広面ジョイパス」があるけれど、そちらには絵などはない。

ひっそりとたたずむ地下道の人魚。
あと、「地下道の人魚」って、中島みゆきの「地上の星」の歌詞に出てきても不自然じゃなさそう。


ちなみに、広面大橋を渡って太平川の対岸。
左右が県道。右が広面大橋・秋田駅方向
こちら側も、県道の下に地下道があった。
こちらは車も通行することができる、ちゃんとした「アンダーパス」だけど、装飾の類はない。
入口に木が生えている
こちらには、黄色い回転灯の冠水警報装置と、地下道の識別番号を表示して衝突時などに連絡してもらうための緊急時通報板がある。いずれも秋田市道路維持課が設置しているアイテムだから、課のホームページを見ると、この下の道路は「下北手横断農道」だそう。(アンダーパスの名称がそのように受け取れる記述だが、名前からすればくぐる道の名前だと思われる。)
それに、緊急時の連絡先は、秋田県庁の道路管理部門(振興局なんとか班とかややこしい所)。市道路維持課のホームページでも、ここの管理者は「秋田県」となっている。

秋田市が設置した表示板は17か所あって、そのうち県管理は1番の外旭川アンパスと2番のここだけ。
外旭川アンパスは、上がJRで下が県道。3番以降は、いずれも下は市道。下を通る車がぶつかった時、そこの道の管理者に連絡することになっている。
ところがここだけは、上が県で下が農道で、連絡先は上の道の管理者。農道は、農林水産省管轄だそうなので、農水省へ連絡されても対応できないからだろうか。

あと、この道が「下北手横断農道」という仰々しい名前。
だって、北側は田んぼに住宅地が迫っているし、地下道の向こう南側はおそらく行き止まり。昔は名前にふさわしいものだったのかもしれないけれど、今は宅地化と道路建設により寸断されてしまったのだろうか。あと、南北方向の農道だから、「横断」でなく「縦断」のような気もする。

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2 コメント

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はじめてみた (FMEN)
2017-07-21 01:34:04
あまりこんな場所みないですから、新鮮。
人魚はやけにエロいですが、なんか上野のペンギンみたい。

そういえばなぜか録画していたニュースこまち。
土崎にカメラを設置しているようです。
まだ暫定カメラやっていたんですな。
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ひっそりと (taic02)
2017-07-23 20:55:49
地元の人以外は、まず通らないですからね。
そこになぜか人魚、しかも独特のタッチで。

NHKの港祭り会場の映像は、おそらくセリオンの常設カメラではないでしょうか。
普段あまり向けない方向にして、思いっきりズームしているような気がします。
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