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秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

出雲大社

2009-09-07 19:46:55 | 旅行記
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出雲市駅前(北口)
出雲市は人口14万、島根県第2の都市。駅前はごく普通の地方都市。右側に地元電鉄系の「一畑(いちばた)百貨店」がある。
駅舎(北口)全景
ホームが2階にある「高架駅」(1998年築)。自動改札化はされていない。
 
駅舎北側中央に神社風の屋根が付いており、神話のイラストが描かれている。この屋根、駅舎の前に別に造ったといった感じで、
駅舎本体とは微妙なすき間が
出雲市で見たい所は3つある。1つは「出雲文化伝承館」という出雲地方の農家などを移築した展示施設。地理マニアの僕は木曽三川の「輪中」とか、こういう系統の施設が好き。「築地松(ついじまつ)」という、独特の形に刈り込んだ防風林や出雲そば屋もあるそうで、アクセスは悪そうなものの、行ってみたかったが、この日はあいにく定休日。JRの移動は周遊きっぷでフリーだから、一度出雲市を離れて明日以降に出直すこともできるから、今日はパス。
もう1つはおなじみ「出雲大社」。本殿の新築中だそうだが、来たからには行くべきだろう。最後は「日御碕(ひのみさき)」。出雲大社の近く、横長な島根半島の西端。東洋一の灯台があり、きれいな場所らしい。今日は快晴だが、明日以降は曇りがちの予報。岬や海は晴天の日に見た方がきれいだろうと思い、最初の目的地は日御碕にした。

日御碕へは、出雲市駅からバスが出ている。出雲大社を経由して岬までいく路線がほぼ毎時1本で、周遊きっぷで乗車可能。温泉から出ると、岬行きのバスは行ったばかり、次は出雲大社止まりのバスがあったので、出雲大社まで先に進もう。というわけで、出雲大社経由日御碕に変更。こういうことができるのも、乗り降り自由の周遊きっぷのおかげ。

出雲大社へのアクセスは、私鉄の電車か路線バス。どちらも周遊きっぷで乗車可能。
電車は「一畑(いちばた)電車」。NHKの朝ドラマ「だんだん」のオープニングCGに少し写っていた黄色と青の電車。JRと宍道湖を挟んで対岸(北岸)を走る路線もあり、松江市から出雲大社へこの電車で行くこともできる。
JR出雲市駅隣の電鉄出雲市駅からは1時間に1本運行されており、20分強で出雲大社前駅に着く(途中駅で乗り換えが必要な場合が多い)。駅からは長い参道を歩いて大社へ行く。運賃480円。

路線バスは、出雲市駅前から「一畑バス」。鉄道とバスは別会社だが、持ち株会社「一畑電気鉄道」傘下のグループ会社同士なので、青森の弘南バスと弘南鉄道のような疎遠な間柄ではなさそう。実際、バス車内に電車の時刻表が掲示されたりしていた。
出雲大社行きバスは1時間に2本。経由が2通りあるが、大社へ行くのならどちらでもよく、「出雲大社」と大きく表示があるから分かりやすい。上記の通り、1時間に1本は大社の先の日御碕まで運行する。電車の駅前(一部のみ)や参道入口も通るが、神社本殿のすぐそばにバスターミナルがあり、そこで降りると、すぐ(徒歩1分と書いていた)神社。時間は25分程度、運賃は510円。

出雲市駅のバス乗り場が大行列でびっくりしたが、空港行きか高速バスの乗客だった。
出雲大社行きのバス
出雲大社行きも地元の人と参拝客で昼間の地方都市の路線バスとしてはなかなかの賑わい。病院や住宅地、出雲ドーム、島根ワイナリーを過ぎると、大きな日の丸が見え、鳥居の前を過ぎて終点のバスターミナル着。出雲大社の所在地が出雲市なのは当然という気がするが、それはここ数年の話。かつては大社町で2005年に合併して出雲市になった。
ターミナルの職員が「出雲大社はこちらです。お帰りのバスは00分と30分発です」と声をかけてくれる。
観光センターの裏がバス乗り場。大社はすぐそば
職員が教えてくれたのは建物の間の細い路地。そこを抜けると土産物屋やロッカーのある観光センターがあり、いきなり大きな神社の脇へ出た。
最初に見えたのは「神楽殿」。1981年築の新しい建物。
そして巨大な日の丸! バスから見えたのはこれだった。NHKの放送終了時に映る日の丸はこれらしい。

さらに進むと神楽殿の隣に鳥居があり、その先が本殿。正面の参道でなく脇から入る形になってしまったためか、「あの出雲大社に来た!」という実感があまりない。それに正直、もっと神秘的な場所かと思っていたのに、失礼ながら少し立派な普通の神社という感じ。愛知県の豊川稲荷の方が雰囲気はあるなぁ…
奥の本殿が改築(平成の大遷宮)中のため、囲いがかかっている。神様は手前の元々拝殿だった建物に祀られ、「御仮殿」となっている。総事業費80億円で平成25年にできるらしい。
右奥の体育館みたいなのが工事中の本殿
「一拝祈念二礼四拍手一拝」という独特の作法に戸惑いながら参拝。境内は団体客よりも個人客が多い。
松が植わる長い参道
この先に、一畑電車の駅と、1990年に廃止された旧JR大社駅(保存されている)があるが、どちらも個性的で歴史を感じる建築だそうで興味がある。今は暑いし、日御碕に行くのが優先なので、文化伝承館とともに明日でも改めてじっくり訪れようとこの時は思っていたが、結局時間が作れず残念。帰りにバスの窓から両駅をちらりと眺めることはできた。
いずれ駅舎、伝承館、出雲そばと、出雲大社をじっくり参拝するためにまた来たい。

バスターミナルに戻る途中で「ヒノミサキっていう所がいいんだって。これから行ってみない?」とのおばさま方の会話を耳にし、期待が高まる。
駅からのバスが到着。大勢の参拝客が降りたが、降りずに岬へ向かう人も数組いた。
なんとなく出雲大社は内陸部にあるイメージがあったが、バスは1キロも走らないうちに海に突き当たり右折。急に険しい上り坂になるが、そこからが絶景。
磯と広い海を見下ろす
秋田とつながっている日本海だけど、秋田のそれとは違う。水の色が濃い青やエメラルドグリーンで透き通ってきれい。
山本コウタローとウイークエンドの「岬めぐり」にぴったりの光景だ。
カーブの連続
秋田の男鹿半島よりもきついかも。
右中央の広場が日御碕停留所
間もなく集落が見え、日御碕の発着場で下車。出雲大社から約20分。かつてはここも大社町だった。バスはこの後、近くの宇竜という集落へ向かった。
出雲大社からの運賃は490円、出雲市駅からだと840円。これが周遊きっぷで乗り放題になるのだから、たいへんトクだ。
後ろの公衆トイレまで赤い瓦屋根。山陰らしい。
【2015年1月22日追記】中国・山陰地方はどこでも赤い屋根瓦かと思い込んでいたがそうでもなく、出雲大社周辺では黒い瓦が主流のようだ。訪れた時は気付かなかった。

ヒノみさき行きのバスが日野自動車製のバスだったらおもしろいけど、いすゞ自動車製でした。
一畑バスはすべていすゞ製の車両のようだ。出雲地区では写真のタイプ、秋田でもおなじみの1世代前の中型車が多かったが、出雲大社止まりの便には大型車も使われていた。

なかなか話が進まず恐縮ですが、次回へ続きます
*           *           *
ところで、Mac OSの漢字変換“ことえり”で「ひのみさき」を変換しようとすると、「日御碕」が単語として登録されているにも関わらず、何度も「日野/美咲(誰だ?)」と変換する。「日御碕への」を出したいのに「日野/美咲への」→「日御碕/屁の」とか、「急に」を出したいのに「旧に」なんて普通使わない言葉に変換もする。もううんざり。明日、「ATOK for Mac定額制」が発売されるので、早めに買おう。
旅行と発売開始が重なったが、新OS「Snow Leopald」も注文したので、旅行記を中断して記事にするかもしれません。

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2 コメント

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う~ん (mugi-shochu)
2009-09-07 22:32:53
寝台列車の部屋、当たりが悪かったと言ってますが、なかなか良い部屋ですね。
それにしても、青く綺麗な海だけ見せておいて次回に続くとは・・・
出し惜しみしてますな(笑)
出雲には行ったことがないので早く見たいところですが、グッと堪えて気長に待ちます。
しばしお待ちを~ (taic02)
2009-09-07 22:56:58
寝台車、おっしゃる通り部屋の構造、設計はとてもいいんです。ただ場所が…
電源や会社が違うので無理でしょうが、東北でも走ってほしいくらいです。

うまい所で区切ってますでしょ。
写真を撮りすぎて選別と処理に手間取っておりますが、お楽しみに!

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