夢幻泡影

「ゆめの世にかつもどろみて夢をまたかたるも夢よそれがまにまに」

初春 沈約

2007年01月03日 17時33分21秒 |  漢詩を長崎弁で
              絶対どこかで梅が咲いているって探し回りました。
              疲れて帰ってきたらなんと隣のうちの庭に一厘咲いていました。




年末のご挨拶を書いていたら知人から沈約(しんやく)の初春を贈られた。

扶道覓陽春 道に扶(たす)けられて陽春を覓め
佳人共攜手 佳人共に手を携う
草色猶自非 草色 猶自ら非(や)む
林中都未有 林中にも都(すべ)て未だ有らず
無事逐梅花 梅花を逐うを事とすることなく
空信楊柳 空しく柳楊に信(まか)せしむ
且復歸去來 且つ復た 帰り去らむ
含情寄桮酒 情を含みて桮酒に寄せむ



ご返事には
私なりの訳をつけたけど、どうもこれじゃものたりない。
いつもの伝で、方言の訳をつけなきゃ。

まずは最初の訳;

若くて綺麗なお嬢さんたちが手に手を取って
春を探しに出かけました

でも、野原には春はまだ来ていない。
林の中にもまだ見えない。
梅もまだつぼみは固い。
柳は枝を風に揺らしているだけ。
もう、帰ろう。春はまだ来ていない。
家に帰って酒瓶の中に春を見つけよう。


今年はお酒を少しだけ控えましょうよ。
春が意外なところに潜んでいるのが見つかるかもしれませんよ。



そして、ブーイングのもとになる方言訳;

可愛か姉ちゃんたちと春を探しに行ったとよ。
ばってん、野原にはまだ春は来とらっせんと~
林の中にも見つからんかった。
梅の蕾もまだ固かったとよ。
柳も枝を風に揺らしとるだけ。
つまらんたい、春は来とらん。
はよ、家に帰って、徳利の中を探してみよ。

元旦からこれじゃ、私の今年もたいしたことない?

そしてこれに対しては私は杜甫の春帰をお返ししたのだけど。それにもまたまた長崎弁訳をつけました。








写真を添付しましたので、1月1日からタイムスタンプを変更しました。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿