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sigh of relief

くたくたな1日を今日も生き延びて
冷たいシャンパンとチーズと生ハム、
届いた本と手紙に気持ちが緩む、
感じ。

映画:監督失格

2013-05-10 | 映画
今年のDVD映画はじめは「監督失格」でした。
AV女優と監督の自転車不倫旅行からはじまって、
彼女の死で終わるドキュメンタリーです。
いろんな人が褒めてたなぁ、と借りて見た。

なんちゅーか、この男メロメロやなぁ、と前半はただ、それ。
彼女は安っぽい感じの時が多くてわたしの好みの顔ではないけど、
たまに、なんだか無垢で魅力的に見える時もあって、
成る程いい女優さんだったんだろうと思った。

後半は、まあすごいです。
こういう自分を素材にさらけ出す系の作品って、
特に悲劇が含まれる時には、
あざとさに対して過敏なわたしは厳しくなりがちなんどけど
(柳美里とか嫌いなわけ)、
これは、まあ、仕方ないかなと、イヤな感じがない。
あまりレトリックを感じない。
切実さが嘘じゃないんですね。
切実さがひしひし伝わると、わたしは何でも許しちゃうくせがある。

だからって、崇高な運命の愛の物語とか思うわけじゃないよ。
男にとってはそうだったかもれないけど、、まあ、ただの、愛です。
というか、愛に崇高とか安いとか
自分でランクつけるのって、なんだかなぁと思うしね。

この女優さんが20代の頃は、はすっぱな仕草の中に柔らかいあどけなさもあり、
コケティッシュな甘えたそぶりも怒った顔も
酔ってしゃがんでおしっこする姿もかわいいけど、
30代半ばで再登場したときは、すっかり痩せて乾いて疲れた風情だったのが、
余計悲しい。

年下の男にハマって、毎日ケータイをチェックしては大げんかする、
ケンカしてもケータイを盗み見るような疲れたダメな女になってて、
そのあと事故でなくなっちゃうんだけど、
このまま生きてたらどんどん寂しい女になってしまったかもとも思う。
でも監督には関係なかったんだろうな、そんなことは。

もう若いときの魅力の片鱗もうかがえなくなっても、何でもよかったんだろうな。
容姿でないのはもちろんだけど、心や魂でさえなく、
男に取っては彼女が彼女であるだけで、ずっと愛していく存在だったのでしょう。
執着、というものに近いけど
それは越えている感じだから、やっぱり愛なのかなぁ。

映画「コレラの時代の愛」を少し思い出しました。
「コレラの時代の愛」感想日記

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