イタい女の子の話とは聞いいてたけどイタい。笑
親友との自他分離ができてない27歳女子が主人公。
なんか連れションする仲良し女子的にべったりだったんですよ。
同じベッドで寝て、タバコ吸うだけでも
I don't like smoking alone.
ひとりで吸うのはやなのよ、と言う。
そのわりに、べたべたした感じはなく、さばさばしてて
会話はわかってるもの同士のキレがあって楽しそうで
確かにいい感じに本当に仲良しなんだなぁと思わせます。
その、一緒に住んでた学生時代以来の長年の双子のような親友が
(親友のソフィ役の子は、スティングの娘だそうです)
別の友達と住むことになったり彼氏と婚約したりで、
自分と距離ができて、どんどん離れていくのが耐えられず
ジタバタバカなことをいっぱいしてどんどんイタくなる。
寂しいし、お金もないし、将来の展望もないし、彼氏とは別れるし、なのに、
変なとこで意地を張ったり見栄を張ったりして、そのせいで事態がもっと悪くなる。
思いつきや、空元気で旅に出ても、ひとりで何をするでもできるでもなく
空気も読めず、人の気持ちもわからず何からもずれてて、
孤独にばかりしんしん取り囲まれて、あほやなぁというかイタすぎるんですけど、
重苦しい映画じゃないし、意地悪な視線の映画でもなく、
なんというか、どこか明るく優しいトーンがある映画なのが、面白いです。
27歳というのは、若くはないし、その時点でレールから外れてたらもう
レールには戻れないかもしれない年なんだろうけど、
まあ、もっと大人から見ると、まだまだどうとでもなる年だし
だから映画も悲惨な感じではないんでしょうかね。
孤独が身にしみても、お金がなくて住むところもなくて途方に暮れても、
本人は孤独でも、ま、なんとかなるや、って気分がある。
フランシス、案外ガッツもあるし。
フランシスは芽の出ないダンサーなんだけど、
大柄でどすどす歩き動く、あれが演技ならすごいなと思います。
転んだり物や人にぶつかったり何か壊したりこぼしたり、
そういうガサツで不器用でやや鈍い人に見える。
普段の動きがあれでダンスが上手いとは思えないところが、上手いです。
ここでは愚かでイタくてダメダメな不器用女子の役をやっていますけど、
実はシリアスな、美人の役もうまいかもしれないなぁとちょっと思う。
でも、この映画、黒白なんですけど、カラーでも良かったと思う。
なんで黒白にしたのかな。誰か教えて。
古い映画のオマージュ的なシーンも多いし、音楽もそういう感じだからかなぁ。
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