いろんな人が褒めてるとおりの映画でした。
感想を書いてなかったのは、多分見た人がそれぞれ書いたもので
十分に思えたからでした。
難しい映画ではないんです。だからその感想もまあみんな似ていて
もう書かないでいいやと思ったんだけど、
これはこれでいい映画だったので、メモ程度に書いておこうと年の瀬に。笑
いまや知らない人はいないと思われる、ナチスのユダヤ人迫害と大量虐殺。
この、誰もが忘れたがって実際に忘れていた自国の犯罪を
自力で裁こうと奮闘するあるドイツ人青年の話ですが、
しかしドイツはすごいなぁとため息ばかり出る。
この青年の苦労と努力の大きさに驚き感嘆しますが、
やはり彼一人ではできないことだったと思うんです。
まだドイツには良心的な人がいて、自浄力が作用したということ。
その自浄力というのは、どんなにか、
民主主義と強い人権意識と大変な良心と勇気が必要だったことだろう。
若い人にアウシュビッツ知ってる?って聞いて回っても
誰も知らなかったような時代があったということを、わたしは知らなかった。
ナチの残党がまだたくさんいて、まだ知られてなかった世紀の大犯罪を
なかったこと、すんだことにしようとしてたんですね。
アウシュビッツなんてユダヤの捏造だとか言いふらすようなのもいたんでしょうか、
どこかの国で今でも見かけるように・・・。
この青年に対しては、正しいことをしたわけで
そのために大事な人を失ったりして、辛い事実を知ったりして
葛藤や苦悩はあったと思います。
でもあくまでも、正義は正義で、見たくなくてもつらくても
正視して遂行するべきであるという信念の人ですね。
ものすごく立派な人で尊敬するけど、個人的にはこういう人は苦手です。笑
人としても、もう少し融通のきくデタラメ力のある人が好きです。
とはいえ、こういう人がいなかったら
ドイツだけでなく世界も真実を知らないままだったかもしれない。
だから必要な人なのですが
わたしは正義のために、何もかもを犠牲にするほどガチガチの人が
やっぱり苦手なので、微妙な気持ちはずっとありました。
こういう人が身近にいると、自分のいいかげんさやずるさを
見せつけられる気がするからかもしれませんね。
あと、優しく善良な市民が、戦争中にはひどいことをした戦犯であった
というような部分は、こういう話の中で、やはりいつ見ても辛い。
それはともかく、当時のドイツの建物やその内部、
60年代の車とかも素敵な映画でした。
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