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sigh of relief

くたくたな1日を今日も生き延びて
冷たいシャンパンとチーズと生ハム、
届いた本と手紙に気持ちが緩む、
感じ。

映画:ヘルタースケルター

2012-07-19 | 映画


映画のブログが続くのは、続けて見ているわけではなく
随分前に見て書きかけたのを、ふと仕上げちゃったりするからですが
「ヘルタースケルター」は昨日見た映画です。

うーん、ちょっと冗長、かも。
パ~ンッ!と、
これでラストか、と思った後に話が続き、また
これで終わりね、と思った後にまだ話が続き、だった。
おなかいっぱい、な感じはあります。

沢尻エリカはお人形のようにかわいい。ほんと完璧。
でもストーリーが、ここ30年くらいは繰り返されたような
「もういいわ」感たっぷりで、もう乗れないです。
ひと言で表すと
全身整形で完璧な美女になったアイドルりりこの孤独と焦燥。
原作は漫画だから名作だったと思うけど、
映画としては、やっぱり陳腐と思っちゃう。
全身整形で別人に、というすでに使い古された
マンガ的設定に笑っちゃうし
女の美への飽くなき欲望、ひりひりとした孤独と承認欲求、
求められなくなる恐怖に心を病む主人公、という
これまた手あかのついたシリアスな主題も
すごく中途半端なリアリティで薄っぺらい。

まあ、蜷川実花監督にそういうリアリティはどうでもいいんだろうけど、
なら、いっそ、ストーリーもない
ただのイメージ映像にしてくれた方が楽しかったかもな。
2時間は長かったです。

そして
こういう話で、欲望と孤独に押しつぶされて行くりりこを、
大衆に翻弄され消費された被害者みたいに扱うのは、
違うと思うしうんざりする。
そんな風に、ありきたりな分析をする人多そうだけど、りりこは
自分の欲望と自分の孤独に勝手に壊れちゃっただけだからなぁ。
しかも周りの人間を支配し傷つけ痛めつけることで、
なんとか自分を守ろうとする姿は、痛々しいけど、単純すぎて呆れるし。

と、文句をつけるのは、いつものクセみたいなもので、
実際は、まあ、楽しみました。
お人形みたいにかわいい沢尻エリカ見てるだけでも面白かったし、
他の俳優さんでは、りりこのマネージャー役の寺島しのぶがよかった。
彼女はこの映画で一番気持ちの悪い人間だと思う。
最初はりりこを崇拝してるだけの地味でとろいマネージャーだったのに
支配され隷属し、自分をなくして行く女を演じてます。
寺島しのぶって沢尻エリカと並ぶと、メイクがとか関係なく
やたら大きくて間延びした鈍そうな顔と日本人的からだつきで、
本当にブスに見えるのですが(実際にベースは美人ではないと思う)
映画によっては憧れられる美女の役とかもやってて
それはそれでさほど違和感なく見れるので
やっぱりうまい女優さんなんだろうなぁ。
そして桃井かおりの役もまた、業界の裏も表も知り尽くして
愛した者にも平気で毒を飲ませる女社長というステレオタイプの役で
ものすごくぴったりでした。
こういうマンガ的ステレオタイプな人物ばかりの中で
寺島しのぶの醸し出す気持ち悪さだけがリアリティのような気がします。。

しかし、わたしももし
ああいう容姿に生まれていれば、
やっぱもっとイヤな女になったかな・・・とか、ふと考えました。(笑)

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