なんで、ファンタジーには全然興味が持てないのに、
ラテンアメリカ文学とかの辺のほら話は大好きで、
今日の映画パイも好きなのか考えたら
やっぱアジアとか入ってないとあかんらしいとわかった。
西欧のファンタジーに興味がないだけなんだろうな、と気づいた。
パイはカナダに住むインド人の中年男性。
本名じゃなく通称だけど、そのことも含めて
訪ねてきたカナダ人作家に、彼の人生を語るというストーリー。
パイはインドで、家族と動物園を営んで暮らしていたけど
西洋に移住することになり
動物たちも連れて乗った船が遭難する。
船は沈み、青年パイだけが救命ボートで助かったけど
ボートには虎のリチャード・パーカーが同乗していて
食べられないように工夫しながら一緒にサバイバルしていく。
先日見て大好きだった「最終目的地」とは全然違う映画だけど
これもすごく好きでした。
何より何より、映像がもうめちゃくちゃ美しいのです!
3D映画は苦手で、必ず酔って、頭痛や吐き気でしんどくなるのですが
3Dで見て、本当によかった!と思った初めての映画かも。
3D見せるなら、これくらいきれいなもの見せてほしいわね。
海も、空も、鯨も、本当にきれい。
予告編を見て、わー!これは3Dで見たい!と思ったけど
十分見る価値はあると思う。
3Dメガネ代400円、全然惜しくないし、酔っても許せましたよ!
前半は少しゆっくりのテンポで、退屈したという声も聞くけど
そこもパイの人柄を知るにはいい部分です。
わたしは結構好きでした。
遭難してからは退屈するヒマはありません。
小さなボートの上で、虎と一緒のシーンでは、心臓ばくばくしました。
この虎がこわくてこわくて、でもきれいなのね。
全く擬人化されてないし、コミュニケーション取れないし
人間とは違う獰猛な生き物として描かれています。
この虎は何とCGだそうです。すごいなぁ。
でも虎の水からあがった顔とか見ると、
大きな猫みたいで、ちょっとかわいかった。
無人島の大量のミーアキャットも、なんかちょこまか、かわいいし
ほっとするシーンで、映像的にも面白いです。
でもほっとするのは一瞬で、すぐに次の展開があり
そのあとは物語は一気にラストへと進みます。
こんな風にずっと物語と映像美にひきこまれるように見てきて
でも、ラストで、ああ、これは哀しい話なんだなぁと
ぱっとすべての物語を裏返して見せられるようなシーンがきて
物語が一気に深くなる感じがしました。
深くというか人間臭く、というか。
本当に哀しくて、パイの哀しみがしみ込むようです。
そのシーンのあとで、
もう一度、最初の方の、ボートの上で
動物たちがいたところをじっくり見たくなりました。
きっとまた別の見方ができるだろうな。
機会があればDVDでもいいから、もう一度見てみたいと思いました。
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