札幌のクリスチャン鍼灸師

札幌市中央区山鼻地域、石山通沿い側で、脈診流による経絡治療専門の鍼灸院をしています。

スティービー・ワンダーは盲目ではないと言うのは勝手だが、この記事、視覚障害者の事について知らなさ

2016-11-09 12:34:56 | 時事ネタ・その他社会
札幌も数日前から雪が積もり、なんだか春が待ち遠しい今日この頃です。(笑)

『もはや都市伝説! 実は「スティービー・ワンダーは盲目ではない」説を裏付ける証拠色々 「腕時計をはめているのを見た」など』
という記事をたまたま見つけました。
http://news.livedoor.com/article/detail/12253106/
ネタであれ何でもいいのですが、この記事を書いた人は、視覚障害者について知らなさ過ぎです。
その事に関して、一つずつ指摘してみます。


1. 見えないはずのマイクスタンドをキャッチ!
2010年に、スティーヴィーがポール・マッカートニーと一緒にホワイトハウスで演奏した時のこと。ステージ> でポールが、スティーヴィーの目の前を通ってピアノに移動しようとした際、足にマイクのコードが引っかかってマイクスタンドが倒れてしまった。
すると、見えていないはずのマイクをスティーヴィーが見事にキャッチ! まるで、マイクスタンドが完璧に見えているかのようなナイスキャッチぶりに、「スティーヴィーは盲目ではない」説を信じてしまう人も多いのだとか。

パラリンピックの関心が高くなってきただけに、こんな事書いてて呆れます。
たまたま彼がキャッチしやすいところにマイクが落ちてきたのだとは思いますが、その程度の事はよくある事です。
私も全盲ですが、この類の事は珍しくもなんでもないです。
たとえば、棚か何かに打つかって、棚から落ちてきた物をキャッチ出来たなんて事もあります。
また、見えている人とボール遊びをしたとします。
見えている相手が、私の胸元にボールを投げたとします。
全盲である私は、そのボールをキャッチします。
その程度の事です。


2. 腕時計をはめているのを見た!
なかには、「スティーヴィーが、腕時計をはめているのを見たことがある」と証言している人がいるらしい。確かに、盲目の人が腕時計をはめても時間を確認できないので、その役割を果たせない。もしこの証言が本当なら、スティーヴィーはブレスレット代わりに腕時計をはめていただけなのかも!?

こんなくだらない事まで、私が説明する事になるんですね。(笑)
この数年携帯電話を時計代わりにしているので、私は腕時計をしてませんが、ふたを開けて触って時刻を確認したり、音声で時刻を知らせる、視覚障害者用の時計はいくらでも存在します。
詳しくは
http://yougu.nittento.or.jp/category126_126.html
こちらを参考にしてください。
先にも書いた様に、あの記事を書いた人は、視覚障害者について知らなさ過ぎです。

3. バスケットボール観戦が大好き
スティーヴィーはバスケットボール観戦が大好きな事で知られ、NBAの試合でも、最前列の席でゲームを楽しんでいる様子が写真に収められている。試合の熱気や歓声を楽しんでいるだけなのかもしれないが、彼のバスケ好きが、‟盲目ではない説” に拍車を掛けているようだ。
4.

私も何度か、野球観戦に札幌ドームに行った事があります。
まぁ、ラジオの実況中継を聴きながらでしたが、確かに実況中継をが無ければ私は観戦しに行かなかったかもしれません。
でも、好きな人なら全盲であっても、スポーツ観戦に行く人はけして珍しくありません。


グラミー賞で受賞者の名前が書かれた封筒を見ていた!
また、スティーヴィーがグラミー賞でプレゼンターを務めた時、受賞者の名前が書かれた封筒を開ける時、まるで文字が読めるかのように、封筒をチェックしているシーンも激撮されている。

観る不利をする事は、私もよくある事です。
 

5. 居場所が分かっているかのように近づいて来た!
英ミュージシャンのボーイ・ジョージが、パーティーでスティーヴィーと対面した時、スティーヴィーがボーイに近付き、ふざけて首を絞めてきたのだという。ボーイは、「彼が盲目なら、なぜ僕の居場所が分かったんだ!?」とインタビューで語っている。
盲目の人は目が見えない分、匂いや音に敏感だと言われている。なので、その人の匂いや声が聞こえる位置で、どれぐらい離れた場所に誰がいるかなどを察知できるようだ。

そのとおりです。
話し方や地域のアクセント・方言などから、判断する事もあるでしょう。
まぁ、時に思い込みが強すぎて、人間違いする事も無くはないだけに、間違わなくて良かったですね。(笑)
 
読者の皆さんは、「スティーヴィーは盲目ではない」説について、どう思っただろうか!?

はい、上にも書いたとおり、この記事を書いた人は、視覚障害者について知らなさ過ぎです。
確かにこの様に思っている人は少なくないだけに、目が見えない人は何も出来ないと決め付けられてしまう事もしばしばで、正直私としても悔しい思いをする事もあります。
私が聞いている事として、スティービー・ワンダーはけっこう活発に動くらしいです。
それに反して、同じ全盲のミュージシャンのレイ・チャールズは、全く一人で何も出来ないという話を聞いた事がありますが、信憑性に乏しいだけに、参考程度にしておいてください。
と、ふと今思ったのですが、鍵盤が見えてないからピアノが弾けないという話にはならないのですかね。(笑)
という事で、障碍者は何も出来ないのだと思われている様で、残念というか、ネタとは思いつつ、ここまでくだらない事に答えている自分が、余計にくだらない事をしている様に思えてきました。
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