大阪市教育委員会は、新型コロナウイルス対応の緊急事態宣言が出た場合の市立小中学校などの運営方法を発表した。午前は家庭でオンライン学習をし、給食を食べに登校する形を「基本」とする、という。
いったい何のためのオンライン学習なのだろう。先生たちの間では普通の考えなのだろうが、一般人には奇異に感じる。できる限り生徒たちの接触を減らしたい気持ちが全然理解していないようだ。時々、教育関係者や教育現場で理解に苦しむ現状を見せられる。「世間」という現実からかけ離れたことを、平気で行っている事実を見せつけられると「やはり先生は」と思ってしまう。閉鎖された環境で、自分たち以外はすべて年下という環境がそうさせるのか。
一般社会での「商売相手」は同年・年上、さらに役職は上だったり、金持ち相手だったり、さまざまである。しかし学校の先生たちの相手はいつも年下。生徒たちの中から将来ノーベル賞や有名な文学賞、歴史的人物が輩出されたとしても、現在は自分より能力が圧倒的に低い。そんな環境だから、常識から外れた突飛な考えや唐突な考えを「まとも」だと思ってしまうのだろう。
職業意識は時間が経つとそれが常識となり、ほかの世界との比較ができないようになる。一年間で三桁の懲戒解雇者を出す職場。「聖職」と言われなくなってからずいぶん時間が経っている。せめて世間から奇異と思われる「基本」は辞めたほうがいい。