魯生のパクパク

占いという もう一つの眼

美人のDNA

2006年09月24日 | 占いばなし

おそらく戦後生まれは、ごく最近まで、あるいは今でも、白人的な顔立ちを見ると美男美女と思うだろう。
面長、小顔、鼻高、薄い唇、引き口、二重瞼・・・。美容整形は大繁盛で、痛い思いや大金にかえても、白人に近づけようとする。近頃は情報化によって価値観の多様化がおこり、必ずしも白人的とは限らなくなってきたが、それでも、美人への努力が廃れることはない。美人であることは財産だからだ。

美人とはその文化の理想値だ。
理想値を手に入れようとする努力は、その社会の中核になろうとすることだ。進学勉強、金儲けから玉の輿・・・すべて同じ目的であり、そのことはその集団に自分の遺伝子を残そうとする行為といっても過言ではない。
ただ、どうだろう。DNAは常に変化を求めている。単一集団の単一資質が残されていくことは本来の目的ではないはずだ。

美人に惹かれる気持ちと、異邦人に惹かれる気持ちは同居する。
南の島では海の彼方から来るものは神として大歓迎されたし、インカ帝国が滅びたのも帰ってきた神のせいだ。1492年コロンブスが新大陸から梅毒を持ち帰ると、鉄砲より早く!20年後には日本に梅毒が伝来したというから、島国日本も海の彼方から来る神様が好きらしい。
島国でなくとも、海外に長期滞在してモテた人は少なくないだろう。異種、異文化に惹かれるのは自然の摂理に違いない。だから、白人に惹かれるのは戦後のアメリカナイズだけが原因でもない。

では、日本人あるいは東洋人が根底に持つ、アジアンビューティーの姿とはどんなものだろう。
時代、地域にもよるが、おそらく、黒髪、肌つや、笑顔ではないだろうか。笑顔は欧米の価値観にないアジア的「心の美」の基準として、最も価値あるものだと思う。