農業とは甚だ縁遠い素性であるが、ワイン畑の中に暮らしているとどうしても関心が湧いてくる。
先週末には、北ドイツで遺伝子操作をさせた農作物場が襲撃にあって、収穫が出来ないように荒らされた。相変わらず、遺伝子操作技術を使った農作物への反感は強い。
ベルリンでは、そうした農作物の管理を強化する方向にあり、現在までは隣の畑までの距離を150メートルとしていたのが、それでは花粉などが飛び散りバイオ農業が汚染されるとして、現行の叩き台の倍の300メートルとする意見が保守政党から出されて連立与党で受け入れられ、緑の党などもこれをバイオ農業の隣人に係わらず実施しろと一般化を求めている。この距離となると、ドイツでは殆ど経済性にあった遺伝子操作作物の収穫はあり得ないことになりそうで、農業団体はその実施への事務経費に及び腰で、自由党などと共に150メートルでなければいけないと反論している。
遺伝子操作された作物は、アレルギー源としての弊害や副作用が確認されていて、そうしたもの一般へのドイツ国民のアレルギーは高い。勿論、それらを食品として輸入流通させるにも0.9%を確認基準値と規定していることから、大量生産に走る米国産の遺伝子操作された食品は輸入禁止されている。但し、肥料用に使われる作物のトウモロコシなど穀物豆類類等はこれに当たらない。
実際に、遺伝子操作で作られた乳酸菌や酵母などは、体内に入るとアレルギーのみならず抗生物質効果などを発揮するので、必ずしもこうした一般の反応は「遺伝子操作アレルギー」とは揶揄できないことは確かである。同様に、異質な遺伝子が体内に齎される感染経路として、大気を舞う花粉や性交渉が挙げられているのが面白い。
ミュンヘンのバイオテクノロジー会社の株が、先週末から大きく売られて、四割近くの暴落を見たようだ。前立腺癌治療のための製剤が米国でその効果は認定されたもののその薬品としての認可が難航すると言うことで、十年間に渡る研究資金への投資が危うくなって来ていることからの現象と言う。
遺伝子操作による生産性や将来への期待は変わらないが、こうした研究は実質のない投資市場や産学共同の方法には馴染まないようである。
食料に関しては、見かけだけの質の良い商品などへの遺伝子操作などは不必要なのは当然としても、将来の飢餓に備えてのみ遺伝子操作技術を推し進めるべきで、量より質を重視するならばこうした技術は不必要で全く認めるべきではない。
兎に角、八月初めに立法化される時点で、遺伝子操作された作物による汚染を出来る限りくい止め、そうした作物からの作られた食物は、出来るだけ人の口に入れないような政策を固持すべきである。
参照:
市井の声を聞いて改良 [ アウトドーア・環境 ] / 2006-11-06
化け物葡萄の工業発酵 [ ワイン ] / 2005-12-23
政治的棲み分けの土壌 [ アウトドーア・環境 ] / 2005-09-22
ニューオリンズを聞いたボブ [ 歴史・時事 ] / 2005-09-06
不毛の土地の三つの星 [ テクニック ] / 2005-02-13
現代オカルトのビオ思想 [ 文学・思想 ] / 2007-05-2
シュタイナーのエコ農業 [ アウトドーア・環境 ] / 2007-05-22
市場でなく、自然に合わせろ [ ワイン ] / 2005-09-09
そして白樺が終わる頃 [ アウトドーア・環境 ] / 2006-05-07
先週末には、北ドイツで遺伝子操作をさせた農作物場が襲撃にあって、収穫が出来ないように荒らされた。相変わらず、遺伝子操作技術を使った農作物への反感は強い。
ベルリンでは、そうした農作物の管理を強化する方向にあり、現在までは隣の畑までの距離を150メートルとしていたのが、それでは花粉などが飛び散りバイオ農業が汚染されるとして、現行の叩き台の倍の300メートルとする意見が保守政党から出されて連立与党で受け入れられ、緑の党などもこれをバイオ農業の隣人に係わらず実施しろと一般化を求めている。この距離となると、ドイツでは殆ど経済性にあった遺伝子操作作物の収穫はあり得ないことになりそうで、農業団体はその実施への事務経費に及び腰で、自由党などと共に150メートルでなければいけないと反論している。
遺伝子操作された作物は、アレルギー源としての弊害や副作用が確認されていて、そうしたもの一般へのドイツ国民のアレルギーは高い。勿論、それらを食品として輸入流通させるにも0.9%を確認基準値と規定していることから、大量生産に走る米国産の遺伝子操作された食品は輸入禁止されている。但し、肥料用に使われる作物のトウモロコシなど穀物豆類類等はこれに当たらない。
実際に、遺伝子操作で作られた乳酸菌や酵母などは、体内に入るとアレルギーのみならず抗生物質効果などを発揮するので、必ずしもこうした一般の反応は「遺伝子操作アレルギー」とは揶揄できないことは確かである。同様に、異質な遺伝子が体内に齎される感染経路として、大気を舞う花粉や性交渉が挙げられているのが面白い。
ミュンヘンのバイオテクノロジー会社の株が、先週末から大きく売られて、四割近くの暴落を見たようだ。前立腺癌治療のための製剤が米国でその効果は認定されたもののその薬品としての認可が難航すると言うことで、十年間に渡る研究資金への投資が危うくなって来ていることからの現象と言う。
遺伝子操作による生産性や将来への期待は変わらないが、こうした研究は実質のない投資市場や産学共同の方法には馴染まないようである。
食料に関しては、見かけだけの質の良い商品などへの遺伝子操作などは不必要なのは当然としても、将来の飢餓に備えてのみ遺伝子操作技術を推し進めるべきで、量より質を重視するならばこうした技術は不必要で全く認めるべきではない。
兎に角、八月初めに立法化される時点で、遺伝子操作された作物による汚染を出来る限りくい止め、そうした作物からの作られた食物は、出来るだけ人の口に入れないような政策を固持すべきである。
参照:
市井の声を聞いて改良 [ アウトドーア・環境 ] / 2006-11-06
化け物葡萄の工業発酵 [ ワイン ] / 2005-12-23
政治的棲み分けの土壌 [ アウトドーア・環境 ] / 2005-09-22
ニューオリンズを聞いたボブ [ 歴史・時事 ] / 2005-09-06
不毛の土地の三つの星 [ テクニック ] / 2005-02-13
現代オカルトのビオ思想 [ 文学・思想 ] / 2007-05-2
シュタイナーのエコ農業 [ アウトドーア・環境 ] / 2007-05-22
市場でなく、自然に合わせろ [ ワイン ] / 2005-09-09
そして白樺が終わる頃 [ アウトドーア・環境 ] / 2006-05-07
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