新しい靴を買わなくちゃ(2012年)

2014-02-19 00:00:38 | 映画・演劇・Video
中山美穂主演で助演が向井理。助演の妹を桐谷美玲が演じ、その男友達を綾野剛。普段は脚本家の北川悦吏子が監督になり、普段は監督の岩井俊二が撮影監督となり音楽担当が坂本龍一。利益の分け前はかなり偏りそうな組み合わせで、全編がパリの撮影。といっても一流主演女優は二流小説家と一緒にパリに在住しているので、航空運賃は一人分は不要だ。

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この映画、いきなり無名カメラマン役の向井理が路上に落としたパスポートをすかさず中山美穂が踏みつけて転倒する場面からストーリーが回り始める。パスポートが破れ、靴のヒールが折れる。偶然にもカメラマンが持ち合わせていたアロンアルファが登場し、全編CM付映画になるかと心配するが、それほどではない。接着したままの靴はついに折れることなくFINを迎えることができる。

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いや、方向違いの話を戻すと、何らかの理由でパリに一人で住む女性のところに男が現れて、2泊3日のロマンスが発生するという筋立ては、実は既視感があるのだが、なんとも具体的に思い出せない。実際、2泊とも二人して飲んだくれるのだから、この二人がどれぐらい近くなり、男が日本に戻った後、次の展開がどうなるのかは、第三者である観客にはよくわからない。北川監督と主演の中山美穂のメール交換で完成した作品ということで、この二人しか未来はわからないわけだ。

ラストシーンでは、日本から新しい靴が彼女の元に宅配便で届けられる。接着された古い靴をどうすればいいのだろう。カメラマンが近く個展を開くことが同封の手紙で知らされる(郵便法違反だが)。作品中に感じた二つの謎のうち、彼女をエッフェル塔と並べて撮影した作品は出展されるのだろう。もう一つの謎である家出した猫の方は解決しない。


ところで、どうでもいい話なのだが、新しい靴を『買わなくちゃ』と、いうのは、関東南部のコトバだろう。西日本でこういう言い方をすると、軽い人間に見られてしまう。ちなみに、岡山弁だと、『こうてこにゃおえまー』というのだろうか。


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