温故知新No2

静岡県の牧之原市から、盆栽、野球審判、蕎麦打ち、おやじバンド、その他徒然なるままに、ブログしています。

2020 JR東海リニア新幹線問題

2020-07-11 07:16:14 | 気になるニュース
国土交通省事務次官が、ご足労にJR東海と静岡県知事を行脚。
JR東海には、現在進める工事について、その本体工事直結のトンネルは現在進める国の有識者会議の結論が出るまで施工してはならない。
また、有識者会議で今本工事の前提として整備する水利坑道の位置が変更されたら、しっかりと対応するとの進言。
JR東海にとっては、もともと腹の中で覚悟していたこと、何も苦にならない。

一方、JR東海社長との協議の後、そのまま移動して静岡県知事との対話に臨んだ事務次官。
どんなスタンスで静岡県知事と面会したのだろうか・・・。

国からの進言として上から目線だったのだろうか・・・。
いや、ここは下手に出て、何とか県知事の了解を得ようとしたのか・・・。
あくまでも、JRと静岡県との間に立つ仲介と認識していたのか・・・。

ところが、公開を原則とする静岡県がその県知事と事務次官との協議の場を公開したので、その時の様子が一目瞭然。
国やJRは、公開ということを嫌っているようだが、牧之原市が以前から実施する市民公開ワークショップの手法を国に押し売りするまでもなく、静岡県は、当初からこのリニア問題をすべて県民、国民にさらけ出すという公開を実施していた。

だから、普段では見られない、県知事と国交省事務次官との協議の映像がしっかりと見て取れた。
結果は・・・、残念ながら平行線。
もともと知事は、地元との共通認識である本体工事とヤード工事は、とどのつまり一体工事とのスタンスでいるところ、事務次官はそのヤード工事を多少の環境影響を無視してまでも先行させてやれないかとの進言。
これでは、相互理解は得られない・・・。

川勝知事は、地元の考えを代弁して防波堤になってくれている、ありがたい。
ただし、心配なのは、このままだと静岡県はリニア建設を遅らせる悪者と全国からみなされる。
おそらくJRも国交省も静岡県に非難の包囲網で囲み、世論で県を説き伏せようとしている。

こうなると、後味の悪い禍根だけが残る・・・。
ただ、国が有識者会議を進めている途中で、準備工事だろうと、今の南アルプスに手をかけることはやはり拙速。
しかも、会議で、もしかしたら坑道の位置が変わるかもしれないとの想定を国交省自らJR社長に示した。

これって、無駄な工事になるかもしれないと言っていること。
いやもしかしたら、無駄な工事にさせないために、坑道の位置の変更が必要にもかかわらず、手を付けた位置で仕方ないというすでに道筋が立っているのか・・・!?

もともと信頼関係が県、JR、国の間にない中での議論は、進むはずがない。
ただ、止まることもできない。
ここは互いに相手から求められている腹が痛いことを行うことで妥協し、協議を進めるしかないのではないのか、それは、
1 JRは、県から求められている南アルプス静岡県内の各種調査のデータ公開、あるいは不足する破砕帯調査などの実施。
2 静岡県は、本体工事とヤード工事を環境面から分離し、ヤード工事の自然環境保全条例にのっとった協定をJRと結び工事を認める。
3 国交省は、県から求められている有識者会議の実況公開。

これに取り掛かる時間分の開業の遅延は、必要なこととして全国も認めてくれるのでは・・・?
こんなところから折り合いをつけていくしかないと思うが・・・。


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