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揺らぐ高齢患者の受け皿 地域住民に動揺と不安

2016年09月29日 06時45分55秒 | 
揺らぐ高齢患者の受け皿 地域住民に動揺と不安
2016年9月28日 (水)配信共同通信社

 入院中だった80代の男性患者2人が相次いで殺害された横浜市の大口病院は、主に高齢者対象の医療機関として地域に根ざしてきた。終末期の患者の受け入れに積極的で、寝たきりや容体悪化で介護が難しくなった高齢者の受け皿という側面を持ち、住民からは事件の影響で地域の医療体制が揺らぐことを心配する声も上がっている。
 大口病院は病床数85で、高齢者向けの内科や整形外科、リハビリ科などを専門にしている。ホームページでは「在宅療養の継続困難時には入院し、在宅可能になったら退院を繰り返しながら最後まで療養を支える」などと特徴を紹介する。
 高橋洋一(たかはし・よういち)院長も事件発覚後の取材で「この病院は終末期の方が転院してきて、亡くなる方が多い」と説明。約3年前に90代の母親が入院し、数カ月後に亡くした近所の商店主の男性(71)は「寝たきりの老人を最後に受け入れてくれる病院。特別養護老人ホームがなかなか空かないのでありがたかった」と話す。
 この男性によると、入院患者の多くは寝たきりや歩行困難な高齢者。100人以上が入居待ちをする特養に比べればスムーズに入院でき、費用も割安だったという。
 脳梗塞で母親(93)が入院しているという女性(55)も「看護師やヘルパーがたくさんいて活気がある。院長も電話で症状を細かく報告してくれる」と信頼を寄せる。
 こうした中、殺害された2人の死因は、点滴に界面活性剤を混入されたことによる中毒死と判明。犯人は病院内の状況に詳しい人物と想像される状況に、入院患者やその家族には「転院も考えなければ」「ニュースを見て心配になった」と動揺や不安が広がる。
 病院の外来は10月1日まで休診が決まっている。兄が入院中という男性(66)は「この地域の人は、具合が悪くなったら大口病院をあてにしている。立ちゆかなくなったら困るので、早く事件が解決して元通りになってほしい」と願った。

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