アンティマキのいいかげん田舎暮らし

アンティマキは、愛知県北東部の山里にある、草木染めと焼き菓子の工房です。スローライフの忙しい日々を綴ります。

カリヤス刈り

2017-08-04 23:52:00 | 草木染め
   染色材料として重宝しているカリヤスを刈りに、岐阜県恵那市串原の知人宅に、友人を誘って行ってきました。

   これがカリヤス。苅安とかき、古くから大事な染め材であり、色名にもなっています。わたしは、以前稲武の方から大量にもらったものを大事に使っていたのですが、それも底をついてきたので、どこかにないだろうかとだいぶ前から周囲の人に尋ねていました。

   稲武では、このカリヤスの葉を粽をまくのに使っていて、蒸しあがった色は黄色だった
そう。でも、今ではほとんどだれも作らなくなっていると、ずいぶん前に聞きました。

   3年ほど前に知り合った串原の方が、何かの話から「カリヤスの草刈りに追われている」とおっしゃったのを聞き、ぜひとも採取にうかがいたいとお願いしたのですが、機会ができないまま年がたちました。やっときょう、串原のカリヤス刈りが実現。お邪魔しました。

    知人に案内された場所は、か本科の植物がわんさと生えた草地。カリヤスのすぐ隣にススキも生えています。右がカリヤスで、左がススキ。初めは区別しづらかったのですが、だんだんはっきりと違いが分かるようになりました。

    カリヤスは、「刈りやすい」からつけた名前だとか。たしかにススキに比べたら、葉は細めで柔らかく、株も小さい。ススキにあたったとたん、研いでない鎌が突然切れにくくなるのがわかります。

     二人で採取したカリヤスはこれだけ。まだまだたくさんありましたが、作業は中止。当分の間しのげる分としては十分だったし、なにより炎天下の作業で、滝のように汗が流れ、これ以上作業するのがつらくなったから。

   車に草を摘んだ途端、雨がポツン。急いでお暇しました。

   カリヤスは、生のままでは色の出ない数少ない植物の一つ。だからこそ、乾燥さえしておけば、ずっと使える重宝な染め材なのです。あしたからシートに広げて、台風の来る前に急いで乾かさなくちゃ。

    帰りに、足を伸ばし、まえから行きたかったハムソーセージの工房・ゴーバルへ。商品は、だいぶ前からみつけるたびによく購入していたのですが、製造所兼売店にうかがうのははじめて。これまで見たことのないベーコンやソーセージがいろいろあったうえ、質のいい豚肉にしてはさほど高くない値段で、冷凍肉も購入でき、ついつい大人買いしました。ピープルツリーのTシャツも、安い値段で買えました。うれしい。

    もってきたお茶をすっかり飲み干し、のどはカラカラ。何かのみものの販売はしていないかお聞きしたら、販売はしていないからと、スタッフがもってきてくださったのが、イベントに出して残ったというジンジャエール。黒糖でつくったもので、これがとてもおいしかった! 

    ゴーバルの近くの中山神社にもよりました。こちらは中山式陣太鼓で有名な神社。稲武の廻り太鼓とも縁が深いと聞いています。ものすごく広い駐車場に止まった車は私たちの一台だけ。鳥居をくぐって歩き始めましたが、夕方で雨がまた降りそうだし、前方には社殿が全く見えてこなかったしで、しだいに気味が悪くなり、戻りました。あとで知人にお聞きしたら、秋の大祭には全国から人がやってきて陣太鼓をたたくのだとか。広すぎるようにおもえた駐車場は、そのときだけ足りないほどになるのだそうです。

    稲武に向かって山道を下っていたら、助手席にいた友人が突然「日本ジカだ!」と叫びました。慌てて車を止め、友人が写真を撮ろうとしたのですが、わたしがワイパーを止めそびれたので、ばたばたしているうちに逃げ出し、明瞭な写真がとれませんでした。残念! さらにそのあと、同じ場所で今度はまた友人がカモシカを発見。こちらはすぐに逃げたようで、撮影できませんでした。

    さてあしたは、できれば押切でカリヤスをきざんでから干すことにしたい。晴れるといいな。

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