ひと月ぶりの山歩き。登ったのは、お隣足助の黍生山です。
足助には、足助氏が開いたお城の跡が7つあるのだそうですが、黍生山は、その最初の城の跡のあるところ。車を足助モミジこども園隣の多目的広場に止めて巴川の橋を渡り、153号線を横断して山道に入ります。いつも車で通りながら、「この道はどこへ行く道だろう。知りたいな」と思っていた道です。やっとわかりました。
山道に入ってしばらく行くと、階段が。かなりきつい。途中、目立つ植物は、冬イチゴとどんぐり類。写真はシラカシのどんぐりだそうです。カシ類は、カクトが縞々なのが特徴だとか。手前のげじげじのようなのは、何かの豆のさやです。
この木は、アベマキ。昔、コルクの代わりに使われていたそうです。染色で私はこのアベマキのカクトをよく使いますが、いつも誰かにもらっているので、木そのものをよく知らなかった。
どちらもカシ。左がシラカシで右がアラカシ。
アベマキの木の股に育った別の植物。十両だとか。赤い実がかわいい。
標高300mちょっとの山だから、十分ついていけるとおもっていたのに、この山、急坂が多く、けっこうしんどい思いをしました。しばらく急坂がつづき、尾根道に。そしてまた急坂。
どんぐりがあちこちに落ちています。葉っぱの茶色がつややか。
何の木だったか、忘れましたが、自ら巻いてしまった木。
裏側です。ぐるっと自分を結んでしまったのでしょうか。何が起きたのかわからないのですが、とにかく成長。がんばりました。
こちらのどんぐりはコナラ。
カクトの模様はうろこ状です。カシ類のどんぐりとの違いが、この日はよくわかりました。
コウヤボウキ。この植物、好きです。小さいのですが、これでも木。でも2年たつと枯れるのだそうです。いつも見るのは種が散ってから。いつか花を見てみたい。
頂上です。城跡と言っても山城なので、さほど広くはありません。でも眺望はいい。雪を頂いた御岳山が見えました!
あんなところに大きな池がある、とおもったら、三ツ足方面に最近できたメガソーラーシステムだそう。大きい!
帰りは、林道を辿りました。途中、轍のすぐそばに動物の小さな足跡が。山によく来る友人たちによれば、小さいのに深いからウリン坊ではないかと
タヌキのトイレ場所も見ました。彼らは、1匹がうんこをすると、同じ場所に次々に排便する習性があるのだそう。森の専門家の友人によれば、「タヌキのため糞はほぼ家族で使っている。縄張り宣言の意味や、引っ越しのご挨拶など掲示板の役目もあるのではと本には書いてある。だから、意図的に家族用トイレをつくっているとかんがえたほうがいいのでは」とのことです。おもしろい。
またもや冬イチゴ。写真がよくないのですが、この冬イチゴの葉っぱはなかなか感じがいい。実がならなくてもいいから庭先にあるとうれしい。稲武では寒すぎて無理かな。
麓近くで急に目にするようになったお茶の木。栽培していたものが実生で育ったのだと思いますが、稲武で見るお茶の葉より一回り以上大きい。先週、足助屋敷前で寒茶が干してあるのを見たのですが、あれもずいぶん大きかった。足助は寒茶の産地として有名だと、京都にいたころ聞いたので、普通のお茶とは異なる品種が栽培されているのでしょうか。それとも土が違う?
153号線近くに戻りました。マンホールのふたは足助仕様。香嵐渓にかかる橋の上は竹で作ったあんどんのたんころりん。左下は五平餅。コンパクトに足助の名所と名物が収められています。
最近の山歩きにはたいてい同行する友人の男の子たち。この日も、かなり元気に急坂を行ったり来たりしていましたが、帰りにはそれぞれ数本の細い竹や棒をお持ち帰り。いつものことだけれど、なぜ男の子は、山や野原へ行くと棒切れを拾って持ち歩き、さらに家にまで持って帰ろうとするのでしょう。不思議だ。
常に運動不足気味の私ですが、冬はさらにエスカレート。先月の山歩きで、かなりの体力の衰えを感じましたが、今回もまた痛感しました。でも、帰宅後、体中にじわじわと、エネルギーというか力がみなぎるような気持ちよさを感じました。坂道の上りで、普段使わない筋肉がつかわれて、目覚めたのかもしれません。