いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

平成30年新元号。 the new title of an era , ‘gengo' in the year 30 heisei

2017-01-18 19:50:21 | 日記
 (1)天皇の退位問題で政府の専門家会議が論点を整理して、今月中にも公表する意向だ。それを待つまでもなく、すでに政府筋から先手を打って2019年に退位(abdication)、皇太子が新天皇に即位し、1月1日から元号が切り替わる案が浮上して報道されている。

 これに対して宮内庁は「寝耳に水。全く聞いていない」(報道)として、こちらは1月1日即位は元日宮中の重要行事が立て込んでおり「困難」(同)として難色を示している。

 (2)というのも政府と宮内庁の関係がこのところ怪しい感じだ。そもそも天皇退位問題はNHKのスクープで昨年発覚して、政府は当初は知らないふりをしてみせたが、昨年8月の天皇の退位意向表明(映像メッセージ)で公のものとなり政府も専門家会議で検討を開始した。

 安倍政権になって安倍首相のこれまでの万世一系男子の天皇史観を信奉する立場から、一時浮上した女性天皇問題もすっかり立ち消えて皇族の継承、継続に思いをはせる宮内庁との捉え方、考え方に齟齬(そご contradiction)が生じているように思える。

 (3)実は天皇の退位意向は数年前から存在して、宮内庁と政府機関がこれまで意向の話し合いが持たされてきたことは報道検証であきらかになっている。
 これがメディアのスクープであきらかになったのは、政府としては安倍首相の考えもあってなかなかこれまで認めがたい、公に出来かねる事情もあったとも考えられる。

 つまり何とか天皇の意向の考え直しに期待して時間をかけた思いがあったのではないのか。天皇としては昨年8月メッセージでもあきらかになったように象徴としての国事行為に天皇として特別の思いがあって、他に譲れないものとして退位意向は切実な思いであって昨年8月の天皇による退位意向のメッセージ表明となったとみる。

 (4)平成30年を節目として区切りとして天皇としての立場の考えがあり、政府と宮内庁の話し合いが数年続く中でギリギリの判断のようにもみえる。
 これをとらえて一部では安倍首相と天皇との微妙な関係を危惧する報道もみられるが、確かに近年の政府と宮内庁では冒頭例のように連携、意思疎通が十分ではないことが目立つ。

 昨年には宮内庁事務方の責任者が政府の意向で交代させられるということが政局がらみで報道されたこともある。

 (5)戦後の人間天皇として平成天皇は民間から美智子妃を迎えられるなど、また皇太子など子どもの教育も自らのもとで行われるなどこれまでの皇室の慣例を見直して改革実践されてきた。

 戦争に対する思いも強く、第2次世界大戦のアジア激戦地への慰霊訪問も生涯の使命ともいわれて、戦争に対する率直な言葉も語られることがある。こうしたことが政府にとってはある意味象徴天皇としての立場から突出した思いと受け取られかねないことではある。本来は人間天皇としてのあるべき姿の当然の具現化でもある。

 (6)そうした政府と宮内庁の思い、考えの齟齬が連携、意思疎通の不足となっていることは考えられる。

 そこで政府が退位時期について区切りがよく、社会混乱を招かないとして2019年1月1日即位、新元号案だが、宮内庁が元日宮中行事から困難としていることについてはこれまでも天皇の逝去で年途中に新元号となった例がすべてであり、そうしてきたのだから政府は元日即位にこだわる必要はない。

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