いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

不戦敗論。 the theory of an unearned defeat

2024-04-16 20:22:42 | 日記
 (1)早くから岸田首相、政権の行方に大きな影響を与えると指摘されている衆院3補選が公示された。島根1区補選は亡くなった元自民党の細田前衆院議長の地盤ということもあり、自民党は後継の新人候補者を立てて立憲元職との一騎打ちの与野党対決となったが、東京15区、長崎3区は与党自民党は候補者擁立を見送り「不戦敗」となった。

 (2)ともにひとつは都区長選買収で前職が公選法違反で逮捕され有罪が確定、もうひとつは裏金議員として逮捕され辞職して自民党に「逆風」が強く、立候補を見送った。
 選挙は国民主権国家として国民有権者の意向、意思、判断を国家、社会の安定、成長、機能のために働かせる、利かせるダイナミズム(dynamism)、根本手段であり、岸田政権、自民党が国民有権者の意向、意思、判断を委ねることなく立候補を見送り「不戦敗」としたことは、国民主権国家、議院内閣制、民主主義に背く政治行動でありあってはならない理念だ。

 (3)特に東京15区補選は首都東京、国会の中央地盤であり、岸田政権、自民党には避けて通れない国民有権者の意向、意思、判断の支持が必要な選挙区といえる。岸田首相が「火の玉となって先頭に立って」裏金問題から自民党として「出直す」と言っているのだから、その決意、決断を国民有権者の判断、審判に求める候補者を立てずに「不戦敗」というのはすでに政権担当意思、能力を見失う決定的な失政といえる。

 (4)衆院3補選の結果は岸田首相、政権の行方に影響力を及ぼすとの事前の指摘を意識して、「不戦敗」選択は今後の政局、政治主導への余力を残そうという権力欲、私利私欲のあらわれであり、政治は「国民全体」の利益、意思も大事でそのための駆け引きを駆使しようという政治は政局であり、誰のためのものでもなく岸田首相、政権、自民党の党利党略のものでしかない愚行政治だ。

 (5)岸田首相は10%台もある国民支持率をどう理解しているのか、正しい適切な判断が求められて、国賓待遇の訪米では「いい」思いをしたようだが、抱えたものは何か、国家、社会として抱えているものは何か、直視しなければならない。
この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 現実と理想のパラレル。 a pa... | トップ | 米国自由主義のバイアス。 a ... »

日記」カテゴリの最新記事