比企の丘

彩の国・・・比企丘陵・・・鳩山の里びと。
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武州・・坂戸・・大宮住吉神社の里神楽

2009-11-25 | 道をゆく 埼玉イイなっ
新嘗祭・・・豊作を神様にお礼する農耕民族の純粋なお祭りです。
坂戸市塚越の大宮住吉神社の氏子に伝わる伝承の無形文化財・・・里神楽。
豊作を祝って里神楽を奉納する日です。

神楽とは神様に奉納する歌舞音曲ですから神楽殿は本殿に正対しています。
お客様は神様です。

演目は・・・倉稲魂命種蒔の座・・・ウカミタマノミコト・・・日本の神話の神様で穀物・食物の担当。お稲荷さん・・・京都伏見稲荷の主祭神・・・またの名を御饌津神(ミケツカミ)でケツはキツネの古語・・・それで狐はお稲荷さんのお使いといわれる。

今日は新嘗祭・・・ということで穀物の神様の神楽です。
倉稲魂命の舞いです。

主役の舞いが終わると
モドキ・・・脇役の登場です。

最初のモドキは倉稲魂命(お稲荷さん)の従者といわれる狐・・・鍬をふるって田を起こし籾を蒔き穀物を作ります。

またモドキの登場です。
ユーモラスな顔のお面です。完全なコメディアン。
これがグウタラもので仕事はサボるはお米を盗み食いするはでサンザンです。悪役らしいのですが憎めない役柄のようです。

狐と米泥棒とのやりとり。コメディ調の動きが面白い。

この演題だけで70分くらい。すべてパントマイム・・・大太鼓、小太鼓、笛だけで進行します。

解説者です。本来は解説無しでしょうが、豊富な知識とていねいな解説が話の筋をわかりやすくして、見てるギャラリーをアキさせません。
アドリブも交えて観客の笑いをとります。

カブリツキで見る子どもたち。

神様からの「お捻り」です。お米が入っています。
神様からの椀飯(おうばん)振る舞い。上の写真の神楽殿の上に「お捻り」が見えます。舞台上からも振る舞われますが、こうして神楽の奏者が出てきて振る舞ってくれます。

神様といっしょにお米をいただく・・・神子共食・・・平等です。日本神話のヤオヨロズの神は平和でおおらかで庶民的です。それが古事記や日本書紀で無理やり大和王朝の歴史と結びつけて、明治以降に修身教科書に取り入れられて少しかわったものになりました。
八百万の神は山にも海にも川にも森や林にも田畑にも座敷にもお勝手にも厠にもいてみんなを守ってくれるのです。

静かな農村の社の中で神様に奉納する里神楽でした。

里神楽についての過去ログです→09年2月24日「武州坂戸・・・北武蔵総社・・・大宮住吉神社の里神楽



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