昨夜は7月の米小売売上高が前月比で若干プラス予想のところ、結果は“横ばい” ということで、またぞろ利上げ観測が後退したことで金が買われ、米国債も買われ(金利は低下)、さらに株式市場も低金利の長期化観測から買われることになった。
さて本日は、ユーロ圏18カ国の4-6月期GDPが発表された。結果は実質ベースで前期比で“横ばい” となった。ただしドイツ、イタリアがマイナス成長となり、フランスはゼロ成長となった。ユーロ圏の経済規模で上位国の成長が軒並み落ちていることで警戒感が一気に高まった。1年間続いたユーロ圏としてのプラス成長も、ついに中断となったことで、ECB(欧州中銀)もいよいよ量的緩和策の導入に踏み込む可能性が高まりそうだ。
それにしてもドイツがマイナス成長とは驚いた。フランスがマイナス転落ではと思っていたのだが、ゼロ成長ではあるものの今回はマイナスは免れた。それでも2期連続のゼロ成長であって、ロシアとの貿易にも支障が出ると思われるので、マイナス成長は時間の問題かも知れぬ。ロシアとの貿易という点では、最も規模が大きいのはドイツとなっている。
ユーロ圏が再び落ち込むことになれば、その中で米国だけ別・・・・というわけにも行かず、影響を受けるものと思われる。