亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

引き続き危うい展開

2008年01月23日 21時01分30秒 | 金融市場の話題
さて東京などアジアでは株安の連鎖は一応止まった形だが、ヨーロッパでは弱含みで推移中。何やら危うい感じ。一昨日の21日に「先行する“市場の期待値”に中央銀行が“おもねる”」「政策自体が市場期待追認型になっている」と書いたのだが、昨夜の0.75%では足りないと30日(FOMC)にはさらに0.5%引き下げを織り込み始めたマーケットに対し、どう対処するのか。信認を問われるような事態になってきた。株安もそうだが、この問題もどこかで歯止めを掛けないと先行きが非常に危うくなりそうな状況。明らかなのは、2001年の時のようなかなり踏み込んだ利下げに入っていくということ。もちろん予想はされていたが、それが確定的になったということか。根拠はわからないがクレディ・スイスが2008年と2009年の金価格の予想を引き上げたと伝えられている。その見直しが大幅なので、目に留まった。2008年が700ドルから950ドルへ、2009年が750ドルから1035ドルだそうな。まぁ、いまの流れでは上方修正するでしょう。

午前中の日経平均を見ていて、公的年金なども動員して株価の上昇を演出しているのではないかとフト思ってしまった。数年前にやってたよね。今回は2月のG7の議長国でもあるしね。東京で止めたい、という気持ちもわかる。もちろん単なる推測。


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5 コメント

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ひとまず乗り切りそう (小さな愛犬家)
2008-01-24 03:08:41
 お疲れ様です。
 昨晩はニューヨークが500ドル超下げになると恐慌も考えられるので大変と思っていたが130ドル下げで済み、念のため今晩も市場をウオッチしてみると下げは200ドル台なので、これで今回の金融危機は峠を越えた、と感じます。
 月末にもう1回、0・5%超のFF金利下げがあり、暫く株安と円高が続くみたいです。米英はダボス会議でも指摘のあったとおり長期不況入りが避けられない。で、どんな不況化というと、当初はスタッグフレーションを予測していたが、今では日本と同じようなデフレになる気がします。円高は90円台。
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Unknown (沈む船から逃げる鼠)
2008-01-24 11:49:52
サブプライムショックは海の向こうの事です。
でも世界で一番悲惨の中にあるのは日本株相場みたいです。
アメリカ艦が沈没するより先に日本丸が沈没しそうですよ。
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証券保証 (小さな愛犬家)
2008-01-25 02:26:18
 お疲れ様です。
 サブプライム問題は世界的損失が35超円に達する見込みですが、昨今の金融不安の根底にあるのはさらにその先の「モノライン問題」(証券保証)へとステージが進化しました。
 世界の個人的証券保証額は最低で260兆円らしいですから大変な数字です。FRBや米国政府は、この問題をターゲットに市場流動性を高める政策を次々と講じているわけです。
 実は証券保証は金融機関本丸の問題。世界株の動きからすると、これまでの政策はほぼ成功とみられる。だから今後の米国の心配は、スタッグフレーション(英国はそうなるかも)からデフレへと急旋回しているわけです。
 世界株は暫く低迷するか、市場が同問題の対処を好感すれば急激な回復もありえると思います。
 それにしても、今度はフランスの銀行で1トレーダーによるチョンボにより損失額の世界記録が塗り替えられるなど、経済の世界は何が起きるかわかりません。
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日本丸 (torux)
2008-01-25 09:35:21
日本は主力の製造業に何の傷もなく、大丈夫でしょう。

英米は主力の金融業が瓦解寸前。英米がだめだから日本も、という単純な構図はなりたたない。
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米国のデフレ (torux)
2008-01-25 09:54:29
日本の場合は下請け製造業がデフレ圧力を受け大変苦しい思いをしながらやってきましたが、米国の場合はそもそもデフレ圧力に耐えられる下請け製造業が国内にどれだけ存在するのでしょうか。

ドル安もあり、米国内の製造業で用いる部品や、コールセンター、プログラミング等のサービスの輸入価格はむしろインフレに向かう。

赤字垂れ流し、ドル刷りまくりを繰り返してきた米国は、もはやスタグフレーションしかないんじゃないかなぁ。。。

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